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2015年4月13日
最終回:止まっている東京文化
最終回:止まっている東京文化
■2006年、東京にて
高城 ぼくは東京生まれなんですけど、東京の感じがダメになってきて、年々キライになってきているんですよ。特に、渋谷、青山、銀座、六本木界隈が面白くない。
鈴木 それはどうしてですか?
高城 これまでストリートをコンセプトに音楽や洋服を考えるようにしてきて、ぼくのなかで次は旅なんです。ストリートカルチャーから、旅カルチャーへです。ここから脱出して世界中で遊ぶ服とか、バッグを考えなくてはいけません。そうすると東京はもう何も楽しいことがないことに気づく。街は好きだけど、歩いている人が楽しそうじゃない。食事も美味しそうに食べてない。実は日本の文化の主軸って「水商売」だと思うのですが、その「水商売」の店がまったくあたらしくないし、楽しくない。
鈴木 なるほど。
高城 鈴木さんはお気づきになっていると思うんですが、日本の文化って、特に音楽業界とかもう20年前で止まっているんですよ。なんだか水商売=六本木カルチャーが日本の文化になっちゃって、話題の雑誌とか見ると、面白くないですよね。特に女の子のファッション雑誌とか。日本には「ヤンキー」か「ファンシー」しかないんです、文化が。
鈴木 日本は世界の中で先を行っているわけじゃないですよね。
今日はぼくはとても楽しかったけど、高城さんはどうですか?
高城 鈴木さんとお会いできて楽しかったです。
鈴木 そうですか。ありがとうございます。今度食事に行きましょう。
■対談を終えて
テレビは見ない、ウェブサイトも見ない、音楽を聴きながら本を読むのが好きで、外で人と会って食事して、遊ぶだけだと本人は言っていたけど、高城さんは面白いですね。食事の回数とか、野宿とか(笑)、ぼくもちょっとライフスタイルを変えようかなと刺激を受けました。
鈴木正文