第4回:地球の計り方
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2015年5月7日

第4回:地球の計り方

高城剛さんのスタジオにて
photo by SHIMIZU Yuki

第4回:地球の計り方

■土地の磁気と、体内の磁気と

高城 鈴木さん、この機械ご存じですか。
鈴木 なんですか、それは。
高城 これ、「ジオマグネットメーター」って言うんですよ。土地の磁気を計る機械です。野宿するときに持って行って、磁気を計って、「あ、ここいいな」って場所で寝ます。
鈴木 すごい。面白いですね。
高城 アメリカ製なんですけど、たまたまインターネットでみつけて、なんか70年代のSFみたいなデザインでかっこいいなーって。これで土地の磁気を計って思ったんですけど、土地の価格って、駅が近いとか都心とか、そんなことじゃないなって。「いい気」が出ているところですよ。それを情報化すれば、もっと地球を楽しめる。

これ、アメリカのネバダ州にある有名なパワースポットに持って行ったことがあるんですけど、いいところとダメなところがありました。ダメなところって土地が酸化しているんですよね。こっちの機械は「レヨメーター」と言って、人間の波動を計るものです。こういうの大好き(笑)なんですよ。
鈴木 それはなにをどう計る機械なんですか。

高城 これはダウジングみたいな棒が付いていて、ありとあらゆるものの波動をレベル値化して計れるんです。たとえば自分の体調なんかも記録してコンピュータで管理していくと、音楽のイコライジングみたいな波が出てきて、「あ、今日は疲れているな」ってわかります。
鈴木 それで?
高城 それで、そのレベル値の位相の場所を探して寝るんです。そうすると+-(プラスマイナス)でフラットになる。調子が悪かったらそれで直っちゃう(笑)。

第4回:地球の計り方

photo by SHIMIZU Yuki

鈴木 あのー、そんなこと誰に教わったんですか?
高城 いや、ただ面白いからですよ。
鈴木 高城さんのこのスタジオの「気」はどうなんですか?
高城 あ、いい質問ですね(笑)。もちろんこの部屋にも「脈」はあります。ぼくが座っているこっちのほうが「いい気」が流れていますね。
鈴木 それは面白いね。
高城 ぼくのモットーは自然とどう生きるかで、時間の流れとか、磁気とか、あとは人間との関係とか、そういうものを全部含めて、自然とともに生きたいと思っているんです。

■インディビジュアル・アイデンティティの先にみえるもの

高城 ぼくはそうやっていろんなものを計るのが好きなんです。特に自分の数値を計るのが好き(笑)。健康診断でMRIとかの画像データを先生にCD-ROMに焼いてもらって、それをUSBのペンダントにして携帯しています。自分で作った認識票ですね。
鈴木 高城さんの著書の中に携帯電話未来形の「トリプルX」のお話しが出ていましたが、インディビジュアル・アイデンティティとしての携帯の重要性はますます高まっていくと。
高城 そうです。携帯はこれから指紋や目の虹彩などでの生体認証がないと電源が入らなくなるなど個人情報の重要なキーアイテムになりますね。アメリカではすでに2007年以降に作られる携帯端末にはGPSトラッキングシステムの搭載が義務づけられる「911法案」が通って、911を押した瞬間、居場所がトレースできる。人がどこでなにをしているかがわかっちゃうんですね。いい悪いは別にして、すごい時代になっていきます。
鈴木 携帯端末がソーシャルセキュリティーナンバーになるわけだ。

第4回:地球の計り方

photo by SHIMIZU Yuki

高城 ノキアの新しい携帯には4GB入っています。「その理由は?」って聞いたら、はじめから映像や音楽コンテンツが1時間もプリセットされていると言う。それでぼくは「そんなものはいらないから、自分が話した会話が全部録音できるものを作ってほしい」と。大事なメッセージは残せるし、ある意味証拠にもなります。もうコンテンツは供給してもらう時代じゃないんですよ。自分自身がコンテンツなんです。
鈴木 ノキアって携帯専用メーカーになったんですよね。

高城 はい、世界市場の約3割を占有しています。
鈴木 たしか、80年代に他の事業は全部やめちゃったんですよね。すごいですよね。
高城 その決断が北欧経済が最悪のときだったというのがさらにすごいですよね。完全に未来に賭けている。うちはこれで行く!という会社としての決断がすごい。日本の企業も未来に賭けるべきですよね。たとえばSANYOなどは環境だけに賭けていいと思う。21世紀型の環境会社。
鈴木 それはいい意見ですね。
高城 すごいチャンスがあると思いますよ。どうしてそうならないのか不思議。これからは環境家電メーカーしか生き残れないと思う。

(続く)

           
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