史上最大規模の改良を受けた新型メルセデス・ベンツ Sクラスが日本上陸

メルセデス・ベンツ日本社長兼CEO ゲルティンガー剛氏(左)、新型Sクラス開発責任者 フランク・ヴンドラック氏(右)

CAR / NEWS
2026年6月12日

史上最大規模の改良を受けた新型メルセデス・ベンツ Sクラスが日本上陸

 

Mercedes Benz S Class|メルセデス・ベンツ Sクラス

 
メルセデス・ベンツ日本は、大幅な改良を受けたフラッグシップモデル「Sクラス」の日本導入を発表した。まずはディーゼルモデルの「450 d 4MATIC」が発売され、今後ガソリンモデルの「580 4MATIC long」が9月以降に発売される予定だ。
 

Text by YANAKA Tomomi

新たに発表されたパーソナライゼーションプログラムも利用可能

 
車両全体の50パーセント以上、約2,700の部品が新規開発や再設計され、過去最大規模という大幅な改良が施されたSクラスが日本でも発売された。
 
エクステリアでは、従来よりも約20パーセント拡大された大型のラジエーターグリルが目を引くものに。またSクラスの歴史上はじめてイルミネーテッドラジエーターグリルも採用された。
 
クローム仕上げのルーバーも従来の3本から4本へと変更され、クローム仕上げのスターパターンも相まって、より格調高いデザインになったとメルセデス・ベンツでは謳う。
 
リアもクロームフレームで縁取られた片側 3つのスターデザインが印象的な新型コンビネーションランプがブランドのアイデンティティを強調。洗練されたアクセントがくわえられた。
 
インテリアデザインも大きく変更。インストルメントパネルやドアトリムなどが新設計され、新たに開発された「MB.OS」を搭載する「MBUX スーパースクリーン」」(メディアディスプレイ:14.4 インチ、助手席用ディスプレイ:12.3 インチ)と調和させるべく、デジタルとアナログのラグジュアリーを融合させ、新たな空間を生み出している。
 
室内空気環境の面でも進歩を遂げており、エレガントな照明を備えたエアベントは選択された換気モードに合わせて自動的に調整され、新たな電動フィルターは食卓塩の粒子よりも最大1,200倍も微細な粒子でさえもイオン化して除去するという。これにより約90秒ごとに車内の空気が浄化され、常に清潔な環境が保たれることに。
 
内外装に関してメルセデス・ベンツ日本は、Sクラス日本導入とともに一部のトップエンドモデルを対象にパーソナライゼーションを提供する「MANUFAKTUR Made to Measure(マヌファクトゥーア メイド メジャー)」も発表。
 
このプログラムは、オーダーする一人ひとりの感性や美意識を車両の内外装に反映するもので、外装色では100色以上のカラーバリエーションを展開。なかには過去のメルセデス・ベンツの名車と同じカラーも含まれ、ヘリテージを現代のモデルに投影することも可能だ。
 
インテリアも400色以上、ステッチも80色以上から選択でき、精通した担当者による1対1のコンサルテーションを通じて、車両全体にわたり統一感のあるコーディネートを完成させる。
 
このほかにもヘッドレストクッションやフロアマット、シートクッションに希望の文字やロゴの刺繍を施したり、イルミネーテッドステップカバーのカラーや文字の変更などにも対応する。
 
「MANUFAKTUR Made to Measure」は、このSクラスから導入され、今後はトップエンドモデルを中心にマイバッハ・SクラスやGクラスなど対象モデルを順次拡大させていくという。
 
今回Sクラスの大幅改良では、インフォテインメントシステムも刷新。自社開発した「MB.OS」では、車両のさまざまな機能を統合し、メルセデス・ベンツ・インテリジェント・クラウドへの接続により、OTA(Over-The-Air)に よる無線アップデートも可能となった。
 
MBUX(メルセデス・ベンツ ユーザー エクスペリエンス)も第4世代へと進化し、Google Mapsをベースとしたナビゲーションや、ChatGPT、Microsoft Bing、Google Geminiを統合し、友人と会話するような自然な会話ができる生成AIを活用したMBUXバーチャルアシスタントも搭載する。
 
安全面でも「MB.DRIVE」を採用しており、膨大なデータを用いて学習した AI アルゴリズムがセンサーデータを処理し、周囲の交通状況を高精度に把握したり、駐車や運転をサポートするそう。
 
パワートレインはガソリンとディーゼルの2種類で、先に販売される「450 d 4MATIC」には3リッター直列6気筒ディーゼルエンジンを搭載。9月以降に発売予定の「580 4MATIC long」には、4リッターV型8気筒ガソリンエンジンが最高出力395kW、最大トルク750Nmを発生し、いずれのエンジンにもマイルドハイブリッドが組み合わせられる。
 
またSクラスにはインテリジェントダンパー備えた AIRMATIC サスペンションを装備。これはメルセデス・ベンツが自社開発したもので、くぼみなどが検出されるとダンピングを調整するほか、クラウドで共有する他のメルセデス・ベンツ車両も同じ場所に接近する前にサスペンションが自動調整し、快適な乗り心地に寄与するという。
 
Sクラスの価格は、先に販売された「450 d 4MATIC」が1,598万円、9月以降に発売予定の「580 4MATIC long」は2,365万円となる。「450 d 4MATIC」のデリバリーも9月以降が予定されている。
 
問い合わせ先

メルセデスコール

 Tel.0120-190-610

[メルセデス・ベンツ Sクラス]をより深く知るために

 
Q. メルセデス・ベンツにとって、Sクラスはどのような存在なのか?
メルセデス・ベンツはSクラスを、つねにその時点で持てる全技術を搭載し、「世界の自動車の指標」とされてきたフラッグシップモデルと位置づけている。「Sensual Purity(官能的純粋)を追求したデザイン」「人間中心の最新技術」「安全性のさらなる追求」など、いわば「現代に求められるラグジュアリー」を再定義し続ける役割を担う存在だ。1886年の自動車特許取得から最新の電気自動車に至るまで、あらゆるイノベーションを体現してきたその系譜の上に、今回の新型が生まれている。
 
Q. MBUXはこれまでどのように進化してきたのか?
2018年に初代が導入されて以来、MBUXは世代ごとに大きく機能を拡張してきた。2022年導入の第2世代ではMBUXハイパースクリーンを採用、2024年導入の第3世代ではサードパーティ製アプリの利用が可能となった。そして新型Sクラスに搭載された第4世代では、自社開発のMB.OSを核に据えることでインフォテインメントの枠を超え、車両全体のインテリジェンスを統合するシステムへと進化している。
 
Q. インテリジェントダンパーは、単なる乗り心地調整と何が違うのか?
この技術がユニークなのは、自車のセンサーだけで完結せず、同じ道を走った他のメルセデス・ベンツ車両がクラウドに送信した路面データを活用できる点にある。スピードバンプの情報はメルセデス・ベンツ・インテリジェントクラウドに最大14日間保存され、同じ場所に接近する別の車両が事前にサスペンションを調整する仕組みだ。この技術はメルセデス・ベンツの自社開発で特許を取得している。なお、この機能については日本仕様では後日サービス開始予定とされている。
 
 
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