三菱パジェロがフラッグシップモデルとして7年ぶりに復活
Mitsubishi Pajero|三菱 パジェロ
三菱自動車がクロスカントリーSUV「パジェロ」をフルモデルチェンジし、世界初披露した。2026年度中に日本でも発売される予定だ。
Text by YANAKA Tomomi
悪路走破性はもちろん、快適性や上質感もプラス
7年ぶりにパジェロが復活した。1982年にクロスカントリー4WDとして誕生し、ダカールラリーなどでも活躍。初代から4代目モデルまで累計生産台数は329万台を超え、170以上の国と地域で親しまれてきた。

そんなパジェロが持つ悪路走破性や信頼性に加え、快適性なども両立すべく新たに復活した5代目は、三菱のフラッグシップとして上質感もプラスされたという。
エクステリアは全長4,920×全幅1,925×全高1,910㎜とフラッグシップにふさわしいサイズ。デザインは初代からの水平基調のプロポーションが継承され、パフォーマンスを表す力強いフェンダーや立体感あふれるボディへと進化した。
フロントフェイスは日本の剣道に通じる内面の強さを表現しているといい、フリルは2種類を展開。ヘッドライトは特徴的なT字型が採用されている。

インテリアも水平基調。パジェロ伝統の3連メーターを現代的に進化させたマルチ―メーターなど、随所に“らしさ”が取り入れられた。
またインストルメントパネルやドアトリムには、日本の伝統工芸「木目込み」に着想を得た縫製技法を施したソフトマテリアルを用い、フラッグシップモデルにふさわしい立体感と上質感が与えられている。
インフォテインメントシステムは、移動時間そのものに新たな価値を提供しようと、直感的で使いやすい先進のシステムを採用。ヤマハと共同開発したプレミアムオーディオシステムを搭載し、車速に応じて音量や音質を自動調整しロードノイズの影響を低減するサウンド補正機能など、移動時間をより豊かに彩る機能も盛り込まれた。

座席は3列7人が乗車でき、3列目のシートに大人が着座しても余裕のあるヘッドクリアランスが確保されたほか、3ゾーン独立温度コントロール式フルオートエアコンを装備するなど、あらゆるシートで快適性が高められているのも特徴だ。
心臓部には、2.4リッターのディーゼルエンジンを搭載。最大トルク480Nmを発生させ、新開発のスポーツモード付き8段ATと組み合わせることでスムーズかつ、なめらかな変速フィールやレスポンスの良い加速を実現しているという。

車両運動統合制御システムは「S-AWC」を採用。4WDシステムは走行シーンに応じて、2H(後輪駆動)、4H(フルタイム4WD)、4HLc(センターデフロック)、4LLc(ローギヤ+センターデフロック)の4つのモードを任意で選択でき、オフロードでの高い走破性とオンロードでの優れた操縦安定性を両立する「SS4-Ⅱ」も搭載された。
これに加え、フロントブレーキにより左右輪間のトルクを制御するAYC(アクティブヨーコントロール)、滑りやすい路面で駆動力を最適に配分して安定性を高めるASTC(アクティブスタビリティ&トラクションコントロール)、制動時のタイヤのロックや横滑りを防止するABSを統合制御することで、ドライバーの操作や路面状況に応じて4輪の駆動と制動力を最適化できるという。

シャシーはこちらも伝統の高剛性のラダーフレームを使用。ただし、悪路走破性のみならず長距離移動や荒れた路面でも乗員が快適に過ごせることを目標にしており、走りの質感が高められたと三菱では謳う。
新型パジェロは、日本では10月1日に受注を開始。今後、2026年度中に生産拠点のタイを皮切りに、日本やオーストラリアで販売され、2027年度以降はアセアンや中南米、中東など100か国に順次展開される予定だ。
問い合わせ先
三菱自動車お客様相談センター
Tel.0120-324-860(9:30-12:30、13:30-17:00)
[三菱パジェロ]をより深く知るために
Q. パジェロは三菱にとってどのようなモデルですか?
『パジェロ』は、悪路走破性・信頼性と乗用車並みの快適性を融合したクロスカントリー4WD車として1982年に誕生し、170以上の国と地域で親しまれてきた三菱自動車を代表するモデルである。三菱自動車は2030年代に向けた中長期ビジョンで「尖った商品・ブランドの強化により、お客様満足と企業価値の向上」をテーマに掲げており、新型『パジェロ』はその第一弾として、この後に続く『パジェロ』シリーズをはじめすべての三菱車を牽引していくフラッグシップモデルと位置づけられている。同社取締役代表執行役社長 兼 COOの岸浦恵介氏は、新型『パジェロ』を「上質に進化した、あらゆるシーンで頼れるプレステージなクロスカントリーSUV」と述べている。
Q. 悪路走破性を数値で示すとどのような特徴がありますか?
新型『パジェロ』は、最低地上高230mm(20インチタイヤ装着車)を確保し、アプローチアングル30.4度、ランプブレークオーバーアングル22.6度、デパーチャーアングル25.8度を実現している。前後重量配分は52:48に最適化されており、高剛性で耐久性に優れるラダーフレームと、ストローク量が多く路面追従性に優れるサスペンションを組み合わせることで、卓越した悪路走破性を実現している。
Q. 安全面や運転支援機能にはどのような新技術が搭載されていますか?
予防安全技術としては、衝突被害軽減ブレーキシステム[FCM]、前方衝突予測警報[PFCW]、踏み間違い衝突防止アシスト[EAPM]に加え、緊急時車線維持支援機能[ELA]を初採用し、前方カメラとレーダーにより車線逸脱の危険を検知した際には警報やステアリング制御でサポートする。また、交差点で接近する車両を検知する前進時交差車両検知警報システム[FCTA]も搭載する。運転支援技術としては、高速道路同一車線運転支援機能「マイパイロット(MI-PILOT)」を搭載し、レーダークルーズコントロールシステム[ACC]と車線維持支援機能[LKA]の統合制御により、高速道路での車間距離と車線中央の維持を支援する。さらに、三菱自動車で初採用となるSRSセンターエアバッグを含む8つのエアバッグを装備している。