主役にも名脇役にもなれる一足

1949年に故・鬼塚喜八郎氏によって立ち上げられたオニツカタイガー。64年に開催された東京オリンピックでは多くの選手にシューズを提供したことで知られ、その後も数多くのスニーカーブランドに大きな影響を与え続けてきた。77年の合併により会社名を「asics（アシックス）」に改名したことで一度ブランドの歴史は途切れたが、ヨーロッパにおけるレトロファッションブームに乗って2002年に復活。ヨーロッパのセレクトショップを中心に販売を開始し、リバイバルに成功した。60年代から80年代の名品を忠実にモディファイしたモデルの数々は、世界中のスニーカーファンをうならせるほど。現代的に再構築した新しいモデルもリリースし、スニーカーブームを加速させている。

EDR 78 DELUXE

MEXICO 66 DELUXE

世界中から注目を集める日本のブランドであるからこそ、日本のモノづくりの素晴らしさを伝えたい—。そんな思いを込めて「本物の日本」というコンセプトのもとにスタートしたNIPPON MADEは、コレクションを通してすべて卓越した職人ひとりひとりによって生み出されている。匠の技術が息づくシューズは、緻密さや繊細さが追求され、レトロで高級感あふれる唯一無二の仕上がりだ。他ブランドとのコラボレーションなど新しい試みも勢力的に行い、常に話題を集めている。

今シーズンのNIPPON MADEシリーズも新作モデルが目白押しで、見逃すことのできないラインナップとなっている。リリースされるモデルの中でも特に注目したいのが、今回紹介する4足だ。足当たりの良さが自慢の「MEXICO 66 DELUXE（メキシコ66デラックス）」をベースに、歌舞伎を彷彿とさせる加工がユニークなシューズ2型と、78年に発売されたトレイルランニングシューズをベースにしたEDR 78 DELUXEの色違い2色。いずれも履くだけで全身がぐっと華やかな印象になるので、足元を主役にするコーディネートも、足元が主役を引き立てるコーディネートも楽しめる優秀なアイテムだ。

EDR 78 DELUXE　ホワイト×ホワイト 2万8080円

MEXICO 66 DELUXE ホワイト×ブラック 2万8080円

EDR 78 DELUXEは、異素材を使いながらもシンプルな色合いなので、服の相性を気にすることなく、様々なスタイルに馴染む万能選手。デニムや単色パンツだけでなく、大胆なグラフィックを用いたカラフルなアイテムにもマッチするので、足元が注目されるこれからの季節は大活躍の予感。また、歌舞伎を彷彿とさせるキャッチーな刺繍が目を引くMEXICO 66 DELUXEはそれだけで主役級の存在感。ウェアはシンプルにまとめて足元を主張するような着こなしがおすすめだ。

大人も楽しめるスポーティな着こなしは、モードなアイテムを差し込むことも重要なカギとなってくる。歴史に裏打ちされた確かな技術と上質なデザイン、そして履き心地の良さが魅力のNIPPON MADEのスニーカーなら、スポーティ×モードのこなれ感漂う粋なスタイルを完成させることができるだろう。