“渾身の一足”はサイズ限定、売り切れごめん

靴のデザインの未来が見える！ ―― 胸がときめくような独創性に溢れる、クリエイター渾身のスペシャルな靴が一堂に会する「JAPAN靴博2015」。29ブランド、約40足が集結する。

日本を代表する靴デザイナーから、優秀なファクトリーブランド、ビスポークブランドなど錚々（そうそう）たる顔ぶれにくわえて、 靴デザイナーを目指す学生の靴も4足登場。バラエティの豊富さは、まさに靴の“博覧会”だ。

日本発信のモノづくりの底力に触れる

「MIHARAYASUHIRO」のモデル「ストレートチップ」は、デザイナー三原康裕氏が思う上質なスタンダードを追求した一足。見た目は定番のストレートチップだが、イタリア製の革を職人が手裁ちで取り、贅たくな一枚革のアッパーを実現。もとは濃淡のない革を職人が色を一度落とし、革が生きているかのように再度色づけしている。また、前部分はノルヴィージャン、後ろはグッドイヤーウェルトを採用したハイブリッド製法で仕上げている。

「UNION IMPERIAL」のモデル「KAMAGAYA special」は、主に南アフリカに生息するウシ科の動物KUDUの革にあえて磨きをかけ、ダメージを革の個性として表現。1枚革の表面に2本の糸でしぼった“ツイスト”と呼ばれるスキンステッチをほどこしたあとに、もう一度らせん状にスキンステッチをからめた、超絶技巧のオリジナル・スキンステッチを採用している。

ニットのパッチワークで知られるデザーティックがはじめて靴を手がけた「desartic」のモデル「Patchwork Shoes」は、さまざまなヴィンテージニットを貼り合わせているが、ニットのしたにはメタリックの生地をレイヤーし、摩擦でニットが解けてくるとメタリックの生地がのぞくという仕かけ。靴のフォルムはクラシックだが、厚いレザーソールと大きく張り出したコバが個性を主張する。

「SCOTCH GRAIN」のモデル「ヘアーカーフコンビローファー」は、資材倉庫に保管されていた貴重なヘアーカーフ（腹子）を使用。素材を大事に無駄にしないというブランドの方針から今回採用された。

「SALON」からはブラック／キャメルとベージュ／アイボリーの2足が登場。ブラック／キャメルはボヘミアンテイストを、ベージュ／アイボリーはノマドのテイストを表現。2型ともコバ塗りの厚めのクレープソールを使っているので、靴に程よいボリューム感とクッション性がもたらされた。

「JAPAN靴博2015」ではさらに、オールハンドというチャレンジ精神溢れる新進気鋭のデザイナー「makoto taguchi」や、靴用のスパッツを作成する「RENDO」、「康製甲所」も作品を展示販売する。

また、デザイナー横尾直氏が手がけるブランド「Le Parrain」と「Nao Yokoo Arts & Artisan」、勝川永一氏による「H? Katsukawa From Tokyo」は別記事で紹介しているので、そちらにも注目してほしい。

イセタンメンズからの修正依頼は一切なしという、作り手の思いが100パーセントこめられた「JAPAN靴博2015」は、伊勢丹新宿店メンズ館地下1階＝紳士靴の各所で展示される。

＜JAPAN靴博2015　出展者・社＞
bibliotek、COLUMBUS、DAITA KIMURA、Desertic、ENTOAN、HIROSHI TSUBOUCHI、H? Katsukawa From Tokyo、JOJO、JOLI、Kids Love Gaite、MADRAS、makoto taguchi、Marquess、MIHARAYASUHIRO、Nao Yokoo、Otsuka、PERFETTO、REGAL、Salon、SCOTCH GRAIN、SNTORII、SPINGLE MOVE、SUN/kakke、UNION IMPERIAL、YOHEI FUKUDA、吉見鉄平、康澤民

「JAPAN靴博2015」
期間｜2015年10月28日（水）～11月10日（火）
伊勢丹新宿店メンズ館地下1階＝紳士靴売場
東京都新宿区新宿3-14-1