名門FCバルセロナを支えた「MEYBA」が日本上陸! 伝統と革新のブランドを多角的に考察してみた!|MEYBA
FASHION / FEATURES
2022年3月28日

名門FCバルセロナを支えた「MEYBA」が日本上陸! 伝統と革新のブランドを多角的に考察してみた!|MEYBA

MEYBA|メイバ

スペインの老舗スポーツウェアブランド MEYBA

マラドーナとクライフ。マラドーナの胸には「M」のロゴが!
1982 年から1992 年にかけてまさに栄光のクラブだった「FC バルセロナ」。若き日のマラドーナ、ロナルド・クーマン、ミヒャエル・ ラウドルップ、ペップ・グアルディオラの活躍は記憶にあるファンも多いと思う。さらにはヨハン・クライフが率いた「ドリームチーム」、彼らが着用していたキットを作っていたスペインの老舗スポーツウェアブランド MEYBA(メイバ)を紹介したい!
強豪と言われるチームは多々あると思うが、1982年から1992年の「FCバルセロナ」ほど記憶と記録に残るチームはないだろう。世界のトップクラスが集まってしまった、つまり国の代表では済まされず、世界の代表がバルセロナに集結したのだ。まさに「エル・ドリーム・チーム(マイケル・ジョーダンをはじめアメリカ最高の布陣で金メダルを獲得した「ドリーム・チーム」になぞられた)」は今回紹介する「MEYBA」を着用していた。伝説といっても過言ではない「MEYBA」をじっくりと紹介したいと思う。
日本のJリーグでも活躍したリネーカーの「MEYBA」を着たショット。

男性用水着でスタートするも、フットボールで頭角を現す!

MEYBAは 1940 年に元々は男性向けの水着でスタート。創設者の2 人のスペイン人男性のニックネームは「メイ」と「バ」。 ブランド名の MEYBA(メイバ)はニックネームを合わせたものだった。その後、各種スポーツウェア、 特にスペイン国内向けフットボールウェアの製作に力を入れ、当時多くのプロのフットボールチームにウェアを提供。
中でも1982 年から 1992 年の 10 年間に FC バルセ ロナに携わっていたことが最も有名になったのだ。それは若き日のマラドーナやペップ・グアルディオラが在籍していた時期でもあった。FC バルセロナが最後に MEYBA のシャツを着用して試合を行った日は 1992年5月20日。ヨハン・クライフ率いるドリームチームがイギリス・ウェンブリーでサンプドリアを1-0で破って初めて欧州制覇を成し遂げた歴史的な日であった。
雑誌の表紙を飾るストイチコフは「MEYBA」で登場!
しかし、翌1992/93年シーズンから、それまで行われていた「チャンピオンズカップ」が、莫大な放映権料を生み出すシステムが組み込まれた「チャンピオンリーグ」(現行の欧州チャンピオンリーグ)に生まれ変わることになる。このタイミングで大企業が有名クラブに莫大な契約金のオファーを始めることになった。その流れはひとつひとつのクラブの伝統を大切に、ファンに愛される歴史に残るシャツのデザインを生み出すことを目指していたMEYBAのコンセプトには合わなかったようだ。
2022年の現在でもフットボール界の象徴と言っても過言ではないFCバルセロナ。ウェアーを1982年から1992年までMEYBAは供給したというレジェンド。特にクライフが監督だった「エル・ドリーム・チーム」と呼ばれた日々。マラドーナ、ラウドルップ、ストイチコフ、クーマン、ペップ・グラディオラ、リネカーといった錚々たるメンバーがMEYBAのロゴ「M」を胸に初めて欧州を制したFCバルセロナ。そのレガシーは今も深く栄光に満ち溢れている。

フットボールとファッションの両面からMEYBAの魅力を語ってもらった。

歴史的にまさに伝説であるFCバルセロナへのサプライヤーだった「MEYBA」の魅力を東京を拠点に活動するフットボールカルチャーマガジン「SHUKYU」編集長の大神崇さんと人気ブランド「BED j.w. FORD」の代表にして、スポーツというキーワードを起点にクリエイティブに活動するレーベル「FLiCK」Founderの高坂圭輔さんに話を伺った。
「MEYBAが日本の代理店と契約する前にMEYBAのクリエイティブ兼デザイン・チーフのニールさんから日本でのプロモーションを協力して欲しいとメールが来ました。早速、デザインを見たのですが、シンプルに格好良い。こんなブランドもあったのだ、と思いましたね。その流れで、2021年春に銀座でポップアップイベントをやったときにMEYBAのアイテムを販売させていただきました。バルサ(FCバルセロナの通称)やアトレチコ・マドリードのサプライヤーも過去にやっていて、マラドーナをはじめ、一流選手が着ていたことがわかって、興奮しましたね」(大神さん)
MEYBAの魅力を淡々と語ってくれた大神崇さん。「SHUKYU」ではすでに記事化されていた!
「その銀座のポップアップで初めて見ました。MEYBAを。なんだ、この格好良いブランド! って感じでしたよ。デザインより機能性が重視されるフットボールのユニフォームの中で洗練されていましたね。スポーツブランドにないデザインで、歴史があるのに今っぽい。聞けば、「和菓子」をリブランディングしている会社にMEYBAも文化的要素や背景とともに日本に広めてほしいとタッグを組んだそうで、ますます興味を持ちました」(高坂さん)
「こんなカッコいいユニフォームがあったんだ」と高坂圭輔さん。
「1992年ごろからフットボール業界もマネーゲームになっていくのですが、MEYBAはそこには毒されず、独自のスタイルを追求しています。ニールさんはユニフォームのコレクターでもあり、本を出版したり、ユニフォームの展覧会を企画したこともあり、そんな彼のバックグラウンドもデザインに表現されているように感じます」(大神さん)
「90年代のユニホームって若い子が見ると、もう格好良いんですよ。もうピチピチ全盛期でしたから。みんな一緒の着こなしではありましたが。個性はソックスの上げ下げか、スパイクの紐の結び方ぐらいです。ちなみにぼくはマラドーナの独自の紐の結び方を真似しました。カッコ良かったのですが、紐が余るし危険だし……実用的ではなかったです笑」(高坂さん)
「90年代のユニフォームは、今のユニフォームより素材が分厚いので普段着としても着やすく、その辺りが最近若い人の中でファッションアイテムとして着られている要因の一つだと思います」(大神さん)
「素材もプリントではなく、ジャガード織で絵柄を表現していましたしね」(高坂さん)
と、MEYBAとの出会いから魅力を語ってくれた。

ニールが目指す新生MEYBAのデザインとイメージとは。

そんなスペインの老舗スポーツウェアブランドMEYBA(メイバ)のリローンチのためのクリエイティブ兼デザイン・チーフを務めることになったのが Neal Heard(ニール・ハード)さんだ。フットボールキットのデザイン、ファッションコレクションのデザイン、それともその両方について任されているのかをまずは聞いてみた。
「実際には両方です。ヨハンクライフの息子であるジョルディがブランドを復活させた会社に関わっていて(*ブランドの権利を英・Elite Group に売却)、彼らはブランドの歴史を尊重しながらも、今に通用するクリエイティブを探していたのです。彼らはブランドを復活させたいと言っていたし、フットボールチームをターゲットにしているとも言っていました。単なるファッションレーベルではありません。フットボールとファッションがかつてないほど融合している今、彼らは最高のタイミングを迎えていると言っています。有名なスケートボードブランドの Palace でさえ、昨シーズンはイタリア・ユベントスの 3rd シャツを作っている。それが良い例です。だから、私も早くチームにシャツを供給したいと言っているのですが、彼らは選手がトレーニングや遠征で使うものも含めて、彼らが着用するキットをただつくるだけでなく、彼らがピッチの外で、プライベートな場面でも着たいと思うようなクールで機能的なものをつくって、それをファッション業界に売り込んでいくことを考えています」(ニールさん)
伝統と進化がニールさんの手腕によって、MEYBAの明日を切り開いていくのだと感じられる。その目標を最後に伺った。
「MEYBAチームは最高に上手く機能していますよ!目標は、フットボールとファッションのクロスオーバーを世界中に伝えていくことですね!」
ポップアップショップをはじめ、ブランドコラボの予定も今後も増やしていくそうだ。また、日本でのショップ展開や、カルチャーシーンへの参入なども想定しているそうだ。今後のMEYBAの動きから目が離せなくなるのは間違いない!
問い合わせ先

MEYBA JAPAN
https://meyba.jp/

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