ファッションの一部として存在するクルマ

祐真朋樹さんは、ロードスターとクーペというふたつの顔を、奇跡ともいえる離れ業で両立させたニュー BMW Z4について、こう語る――。

僕が考えるニュー BMW Z4の魅力は、サイドとサイド後方から見えるシルエット──このスポーティで流れるような流線美はクーペならではであり、BMWだからこそ実現したデザインだと思う。さすがクーペの生みの親って感じ。かんたんにルーフを開けることができてロードスターに早変わりするのも凄い。天気が良い日は、オープンエアで街をながしたいですね～。とはいえ、クーペの流線美も捨てがたいですね。好きな音楽を聴きながら飛ばすというのもいい。まっ、僕のフィールドでは渋滞が基本で、飛ばすなんて夢のまた夢ですけどね。ISETAN Men's館に、このニュー BMW Z4が展示されるというのにも驚きましたが、クルマがファッションの一部として存在しているという発想は、とてもエレガントで素敵なことだと思います。

ロードスター――。
そもそもこの言葉は、無駄をそぎ落とした、2座の幌馬車を指す言葉だった。つまり、ひとやものを効率的に運ぶという馬車本来の用件から逸脱した存在を意味していた。

後にモータリゼーションの時代がおとずれ、その言葉がクルマに転用されるようになっても、それはたんにA地点からB地点へ移動することを目的とするものではなく、移動そのものを時にエキサイティングに、時にスポーティに、そして時にエレガントに彩る──つまり、乗る者を非日常へと誘う装置としてのクルマを指すことにちがいなかった。

このたびデビューしたニュー BMW Z4とて、例外ではない。なぜならそれは、歴代のBMWロードスターがそうであったように、移動するためのクルマではなく、スポーティングのためのクルマだからだ。

BMWならではの研ぎ澄まされた走り――。それを実現するためのクルマづくりの伝統と革新が、ニュー BMW Z4にはいきづいている。その端的な例が、エクステリアデザインである。

凹面と凸面が過不足なく解け合い、前後に走るシャープなプレスラインとともに絶妙なるハーモニーをかなでる流麗なエクステリアデザイン。それは、ロードスター＝スポーツカーとしての空力性能を追求し、贅肉をそぎ落とした結果もたらされる、アスリートの身体に通じる機能美をたたえている。

しかもニュー BMW Z4には、ボタン操作で開閉可能なアルミニウム製ハードトップが与えられている。ひとたびクローズ状態にすれば、それは息をのむ美とエレガンスをたたえたクーペボディに生まれ変わるのである。

それはまぎれもなく、うつくしくあることを第一義とするクーペの名にふさわしい、完璧なるスタイルを実現している。

そんな非日常へ誘う装置としてのニュー BMW Z4的アイテムを、祐真朋樹さんがセレクト――

たとえば、マスキュリンとフェミニンが調和した“ロードスター”という名をもつカルティエのペン コレクション。スタンダードなアイテムのディテールをモディファイしてコンテンポラリーに仕上げたクルチアーニのニットジャケット。モードであるだけでなく軽快に“走る”ことも可能なマーク・ジェイコブスのスニーカー…。

ニュー BMW Z4の傍らにあることが当然のように思われてくるそれら14カット、15ブランドのアイテムをギャラリーにて紹介する。

伊勢丹新宿店メンズ館
東京都新宿区新宿3-14-1　Tel. 03-3352-1111
営業時間｜10：00～20：00

伊勢丹新宿店メンズ館にて、ニューBMW Z4を特別展示
展示期間｜4月29日（水）～5月10日（日）10：00～20：00

場所｜伊勢丹新宿店メンズ館正面入口