スポーツ＝ネイビーがメインカラーの理由とは？

ショーがはじまる前、バスケットコートでは、かずかずの大会で優勝し、ストリートバスケ界では向かうところ敵なしの東京のストリートボールチーム「UNDERDOG」がデモンストレーションを開始。White Mountaineeringの「WM」のユニフォームを着た選手たちが徐々にヒートアップしてくるのを見ながら、コレクションへの期待も高まってくる。

――今回のコレクションは何ルックになりますか？

全部で36ルックです。

――インビテーションにあった“TRAINING DAY”がコレクションのテーマですか？

そうです。今回は、シリアスなスポーツの追求ではなく、音楽、洋服、あるいは年代もふくめてトレーニング＝スポーツをミックスしました。とくに、60年代や70年代のテニススタイルにインスピレーションを受けています。

――なぜその年代のテニススタイルなんですか？

ホワイトマウンテニアリングは、「服を着るフィールドはすべてアウトドア」がブランドコンセプトなので、特別テニスにフォーカスしたわけではありませんが、当時のテニスのスタイルは紳士的でおしゃれなんです。

――具体的には？

ケーブルニットやヘアバンドなどは、テニスプレイヤーのビヨン・ボルグをモチーフにしたり、スポーツシューズのトレトンとのコラボレーションスニーカーもボルグからの発想です。最先端のスポーツではなく、トレトンを自分たちらしく表現してみるというのも、今回のコレクションのテーマに近いです。

――“TRAINING DAY”のテーマはどこから？

前秋冬シーズンのテーマ“エアポート”はちょうど海外へ行くことが多かったことからの発想でしたが、今回は、この夏にロンドンオリンピックを見に行ったりして、スポーツウェアが気になったことからです。ショーの音楽も卓球や野球の音なども使いました。

――今回はネイビーがテーマカラーですか？

そうです。前回はバーガンディでしたが、スポーツで格好良く、一番強く見えて、存在感があり、服としても強いのがネイビーなので、メインカラーに使っています。

――フィナーレは、白シャツでした。

あれは正装です。スポーツに紳士的な要素が組み合わさったイメージから広げていった今回のコレクションですが、白シャツで自分たちのスタイルをアピールしました。

さまざまなスポーツをミックスさせることを重要視

今回のテーマ“TRAINING DAY”は、特定の競技ではない、架空の団体スポーツチームをイメージしたコレクションを展開。60年代のカレッジスポーツの要素を取り入れ、ファッションとしてのスポーツを表現している。

――ニューヨークでの展示会を終えてからの日本でのコレクション発表になりますが、何かちがいはありますか？

ニューヨークでは、アイビーやアウトドア、スポーツなどをソリッドにアイテム重視で展開しますが、展示会を終えて日本に戻ってから、コレクションでのカラーリングなど見てもらいたい部分を追加しています。

――それはなぜですか？

ホワイトマウンテニアリングでは、たとえばアウトドアウェアに対してミリタリーをかみ砕いて表現したりしてきましたが、今回はさまざまなスポーツをミックスさせることを重要視して、スポーツの要素でファッションにしていくことにこだわりました。

――この秋冬コレクションからエストネーションなどもホワイトマウンテニアリングを扱いはじめました。あたらしいお客さまになにかメッセージを。

シャツもアウターも、着るシチュエーションと素材感を合わせるなど完成度を重視したものづくりをしています。カジュアルやドレスなどカテゴリーを超えて着られる服なので、楽しんで着てください。

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