SF映画をモチーフにしたamokの新作が「MEDICOM TOY at RESTIR」にて販売｜MEDICOM TOY

MEDICOM TOY｜メディコム・トイ

人気SF映画のキャラクターの衣装がモチーフ

昨年アートユニット MAMES（マメズ）とのコラボレーションで話題を集めた気鋭のファッションブランド「amok（アモク）」（amok×MAMESのコラボレーションが『AKASHIC RECORDS』で実現）が、再びメディコム・トイ赤司竜彦社長の依頼で「MEDICOM TOY at RESTIR」のためにスペシャルアイテムを製作。日本でも人気の高いSF映画キャラクターの衣装をモチーフにしたブルゾンというファン垂涎のアイテムリリースを前に、デザイナー大嶋祐輝氏にお話をうかがった。

Text by SHINNO Kunihiko｜Edit by TOMIYAMA Eizaburo

ブランドのこだわりも入れ込んだ特別な1着になった

amok（アモク）
デザイナー大嶋祐輝氏により2015年に設立。2015-16年秋冬シーズンに展示会で初のコレクションを発表。ブランドのコンセプトは「古き良きものを壊し、新しい技術などを用いて、人間の奥底の感情に響くような洋服をデザイン」。

MEDICOM TOY at RESTIR（メディコム・トイアットリステア）
ラグジュアリー・セレクトショップ RESTIR（リステア）のオンラインストア「RESTIR.COM」内にて昨年12月に出店したメディコム・トイのオフィシャルショップ。ここでしか入手できない限定商品も展開中。

過去から見た未来と現代の良さを考えながら製作した

──まずはMEDICOM TOY ar RESTIRでの展開が決まった感想をお聞かせください。

大嶋　RESTIRさんはラグジュアリーという言葉がぴったりなショップで学生時代からの憧れでした。
今回自分にとっても特別なラインナップの洋服が並ぶことを、とても嬉しく思います。
細部まで拘った洋服なのでたくさんの方々に見ていただき、少しでも楽しさが伝われば嬉しいです。

──今回「MEDICOM TOY at RESTIR」のために、メディコム・トイの赤司社長からは、日本でもカルト的人気を誇るSF映画に登場するキャラクターをモチーフにしたブルゾンの製作を依頼されたそうですね。

大嶋　初めにお話しを聞いた時は、私自身も好きな映画だったので製作出来ることに興奮しました。そのキャラクターは尽きない探求欲と子供心を持ち合わせた物作りの天才で、彼と一緒に暮らしているおもちゃのロボットにもすごく憧れがありました。その人物が着る独特なファッションも完成されていて素敵だったので、どのようにブランドらしく作成出来るかすごく悩みました。
また、映画も2019年の出来事という設定だったので、過去から見た未来と現代の良さをうまく取り入れていきたいと思い製作させていただきました。

SF映画をモチーフにしたamokの新作が「MEDICOM TOY at RESTIR」にて販売｜MEDICOM TOY

楽しくクリエイティブな作業で、仕上がりにも満足しています

──製作過程について詳しく教えてください。

大嶋　まず、素材選びに関してはラグジュアリーな洋服にしたかったのでベルベットを中心にピックアップを行い、カジュアルな土臭さも必要だったので、コーデュロイ生地を合わせて探し、それらを組み合わせて最終的に1着に対して8種類の生地で作成することになりました。
パターンは元々特徴的なヨーク部分を生かし、キャップスリーブに見立てた内側に着脱式のファスナーを取り付けてベストでも着用できる2way仕様のデザインに仕上げました。

刺繍はブランドのアイコンとして得意ですが、コード刺繍は初だったので工場さんと何度も打ち合わせを重ね、1着に対して約150mのコードを用い、装飾のボタンも約120個取り付けています。
特徴でもある衿のデザインに関しては、赤司さんからチューブ内にトイスケルトンを入れ込むご提案をいただき、フレキシブルな形状を保てる仕様に仕上げました。

全体の仕上がりに満足しており、ブランドのこだわりも入れ込んだ特別な1着になっております。今回の作業はすごく楽しくクリエイティブだったので、今後も映画から作るシリーズをやっていきたいですね。

赤司さんと取り組むとインラインとは違う良さが生まれる

──MAMESとのコラボレーションに続くメディコム・トイとのプロジェクトですが、メディコム・トイ及び赤司社長とのこれまでのやりとりから、どんなことを感じられましたか？

大嶋　自分が出会った方々の中でもトップクラスに刺激をいただける方です。赤司さんの頭の中がどうなっているのかすごく気になりますね。
ブランドの特徴をすごく理解していただき、私の提案にもしっかりと耳を傾けてくれ、即座に実行に移せる行動力と打ち合わせ時に展開を打破できる創造力は素晴らしいです。ご一緒に取り組むことでインラインとは違った良さが何倍にも増して生まれていると思います。
なによりも人柄がとても好きなので、今後も面白いお取り組みが出来れば嬉しいです。

──最後に現在、世界中がコロナ禍を筆頭に混迷していますが、こうした状況下におけるファッションの果たす役割や意義を大嶋さんはどのように考えていますか。そこからamokはどういう方向に進みそうなのかも併せて教えてください。

大嶋　まずこのような大変なご時世の中、尽力されている医療従事者の方々に感謝いたします。
ファッションは見て、着用して楽しんでいただけることがクリエーションだと思っております。このような状況下で萎縮するのでは無く、今まで以上に力強くクリエーションを行うことで前に進むエネルギーとなり、この出口の見えない状況を乗り越えるパワーとなるのではないでしょうか。自分自身がしっかりと前を向き、希望を持ち、周りを巻き込んで一人一人が同じ気持ちになれば、心に起こすうねりは大きな希望となると思っておりますので、これからも力強いクリエーションを目指して取り組んでいきたいです。