graf|グラフ
Design
2015年9月9日

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豊かなアイデアをかたちにする人びとのあつまり=graf

今回はプロダクトデザインを中心に、心地よく知的なライフスタイルをトータルに提案する大阪の顔的ショップのグラフそしてその活動拠点であるgraf bld.を紹介。

写真と文=加藤孝司

ひとつの理想的なライフスタイルとして提示

自然の木肌の質感を生かしたシンプルな家具。素材そのものの持ち味を生かした使い勝手のよいテーブルウェア。生活することの中心であり、それを根源からささえる当たりまえでいて豊かな美しい食。アートというかけがえのない人間の知的な営み。

それら衣食住をみたす要素がただしい暮らしのありかた、というきわめてまっとうで無理のない生活のリズムに近いかたちで感じることができるのが、グラフの活動の拠点であるこの「graf bld.」だ。

家具やプロダクトデザイン、食やアート。グラフの活動拠点である「graf bld.」は、それらすべてをミックスして、グラフがつくりあげた空間のなかで、ひとつの理想的なライフスタイルとして見せてくれている。

2階のダイニングでは、グラフの家具に座りながら、グラフのカトラリーやグラスを実際に使用して、ここでしか味わえない料理を味わうことができる。ショールーム内でたびたび開催されるトークイベントやワークショップは、グラフとものづくりのプロフェッショナル、そしてわたしたちとをつなぐ重要なものだ。そこではグラフの活動の源泉の一端を知ることができるし、これからのグラフがどこに向かうのか? その活動を想像することもできる。

デザイナー、プロダクトデザイナー、家具職人、料理人、アーティスト、大工……、そんなわたしたちのクリエイティヴなライフスタイルをささえる、豊かなアイデアをかたちにする人びとのあつまり=graf。そのことを今一度確認しておく必要があるだろう。

今年結成10周年をむかえたグラフの活動は、じつはよく知られていることではあるが、その結成以前からはじまっていたという。バブル期につくられた装飾過多、経済優先のプロダクトデザイン、そしてそれらを取り巻く環境。そんな時代に生まれたプロダクトは、シンプルで豊かな本当の暮らしの道具とはほど遠いものであった。ならば自分たちのライフスタイルに適った、そんな自然で豊かな暮らしの道具やスタイルを自分たちの手でつくろう。それがグラフの活動の原点でありスタートだ。

モノづくりの拠点であるgraf laboで製作し、自らが手がけた空間で販売する。そのスタイルは設立当時からなんら変わりがない。ただほんの少し、その世界観はひろがり、いままで以上に多くの人に愛され、それに呼応するように規模がひろがった。

大阪発のグラフだが、たとえ東京や福岡、そしてニューヨークやロンドンにあっても普通のひとびとの当たり前の暮らしを、グラフのペースで提案しつづけるかぎり、そこに住まう人びとにとって特別な存在になるにちがいない。そのつくるものが普通の生活や暮らしのありかたにに結びつき、それが人びとのかけがえのない日常といういとなみに結びく。それがグラフのつくるモノであったり、提案するものだ。

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graf|グラフ
大阪府大阪市北区中之島4-1-18 graf bld.
Tel. 06-6459-2100
営業時間|
3/4F graf bld.
12:00~20:00(火~土)
12:00~19:00(日祝)
2F graf dining fudo
11:30~20:00(L.O.19:30)
定休日|月曜(祝日の場合は翌日休)
http://www.graf-d3.com/
※2008年6月現在

           
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