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2025年12月18日
生誕90周年を迎えたF.A.ポルシェに敬意を表する90台限定のコレクターズカー
Porsche 911 GT3 90 F.A.Porsche｜ポルシェ 911 GT3 90 F. A.ポルシェ
ポルシェは12月11日、フェルディナンド・アレクサンダー（F. A.）・ポルシェの生誕90年を記念し、90台限定で「911 GT3 90 F. A.ポルシェ」を販売すると発表した。オーダーは2026年4月から受付開始の予定だ。
Text by YANAKA Tomomi
F. A.ポルシェにインスピレーションを得たディテールが施される貴重な車両
ポルシェの初代911である901モデルや、904カレラGTSなどのデザインを手掛けたほか、プロダクトデザイナーとして機械式腕時計や筆記用具など幅広い製品を世に送り出してきたF.A.ポルシェ。
「形態は機能に従う」というデザイン信条を持つ彼は、911でも妥協なく本質まで切り詰めるというビジョンを実現してきた。
1972年には弟のハンス=ペーター・ポルシェと共同でデザインスタジオを設立し、腕時計「クロノグラフ1」やレンズ交換が可能なサングラス「P'8478」など幅広いアイテムを発表。それらはいまもタイムレスな魅力を放つ。
そんなF.A.ポルシェの生誕90周年の誕生日に合わせて発表されたのが「911 GT3 90 F. A.ポルシェ」だ。F.A.ポルシェの末っ子であるマルク・ポルシェと協力して制作されるもので、マルクが1台を所有し、残りの89台が販売される。
象徴的なボディカラー「F.A.グリーンメタリック」を纏うこのクルマ。カラーは、F.A.ポルシェの愛車だったオークグリーンメタリックにヒントを得て、ポルシェ家とペイント・トゥ・サンプルのエキスパートが創出したもの。
2026年以降、ペイント・トゥ・サンプルのエキスパートが手掛けるボディカラーの全車両のAピラーには「Paint to Sample」や「Paint to Sample Plus」と書かれた専用ラベルが貼付され、今回のモデルはこの新しいラベルが付いた最初のモデルとなるという。
エクステリアのもう一つの特徴となるのが、サテングロスブラック塗装のスポーツクラシックホイール。クラシックなフックスのリムにヒントを得ながら、中央ロック機構や、ホイールハブカバーにあしらわれた歴史的な1963年のクレストなど、ディテールまでこだわりが見て取れるアイテムだ。
インテリアではドアを開けると、レザーとチェックのファブリックを組み合わせたシックなシートが目に飛び込んでくる。
このチェックの柄はF.A.ポルシェのお気に入りのジャケットからインスパイアされたもので、「鉛筆、パイプ、灰皿と同様、このジャケットも私の子供時代の思い出の一部で、父の自宅やオフィスと切っても切れない関係にあるように感じます」とマルク・ポルシェは語る。
インストルメントパネル上部には、F.A.ポルシェの代表作の一つ「クロノグラフ1」が据えられ、ダッシュボードの装飾トリムには「One of 90」の文字をあしらったプレートが配されるなど「911 GT3 90 F. A.ポルシェ」が希少価値の高い限定コレクターズアイテムであることをアピールする。
ベースとなるのは「911 GT3ツーリングパッケージ」で、最高出力375kW(510ps)、最大トルク450Nmを発生する4リッター水平対向6気筒エンジンを搭載。
購入者には、特別仕様の「クロノグラフ1」や、ポルシェデザインが手掛けたクルマと同じスタイルのウィークエンダーバッグもプレゼントされる。
また「911 GT3 90 F. A.ポルシェ」誕生に合わせて、F.A.ポルシェがデザインしたスポーツソリ「ポルシェジュニア」も復活。
新しいバージョンでは素材がカーボンファイバー製となり、非常に軽量となっているのが特徴で、特別仕様車同様、F.A.グリーンメタリックのカラーが施され、90台限定で生産されるというからこちらも貴重なコレクターズアイテムとなりそうだ。
「911 GT3 90 F. A.ポルシェ」の価格は5071円を予定。2026年後半から生産開始されるという。
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