TESLA model S|テスラ モデルS の生産拠点を発表
NUMMI跡地で生産
2012年から左ハンドルモデルを、2012年半ばから右ハンドルモデルの生産を発表しているテスラ モデルS。その生産拠点が報道陣に発表された。モデルSの生産工場は、カリフォルニア州アラメダ郡フリーモント市。1982年にGMが閉鎖した工場を譲り受け、GMとトヨタの合弁会社NUMMIが1984年から稼働させた工場跡地だ。
NUMMIは、トヨタのかんばん方式をGMが採用することで話題を呼び、当時のE80型トヨタ スプリンターをベースとしたシボレー ノヴァを生産したが、2009年に破綻したGMとトヨタの提携解消によって消滅していた。
そのNIMMI跡地の一部がモデルSやロードスター、また噂されているクロスオーバー、モデルXの主要生産拠点となるようだ。2012年半ばに年産2万台体制でモデルSの量産をはじめ、2013年をメドに年4万台に引き上げ、早期に量産体制を整えることで、EVの普及を加速させたいとしている。
同社のイーロン・マスクCEOによると、2011年9月時点でのモデルSの予約台数は6,000台。今春時点では4,000台であったことから、予約台数は順調に推移していると胸を張る。
なお、日本でもすでに予約は開始されており、モデルSの販売価格は350万円。ただし、予約金として50万円を納める必要がある。
モデルSにはスポーツモデルも用意
モデルSのパフォーマンスについては、0-60マイル(96km/h)加速5.6秒、最高速度190km/hと発表されてきたが、さらなるスポーツモデルも準備されているようで、こちらは0-60マイル(96km/h)加速4.5秒以下とされ、テスラがライバルとするBMW M5などと互角の性能となることが期待される。
なお、肝心な航続距離についてはベースモデルが255kmで45分間の急速充電、または1分間のバッテリー交換を想定している。ほかに、航続距離370km、480kmというバッテリーもオプションで用意される。また、この42kWhを発生するリチウムイオンバッテリーの寿命は7年16万kmを想定しているという。バッテリーのメーカーは公表されていないが、昨年、同社に3,000万ドルを出資したパナソニック製とみてまちがいないだろう。
モデルSはロータス エリーゼをベースとしたロードスターとは異なり、EVとして0から設計を開始したため、設計自由度が高く、重心も低い。また、優れた空力性能と高いねじれ剛性をもち、アルミ押し出し材によるサスペンションなどをあらたに自社開発したとしていた意欲的なモデル。テスラの成否はこのモデルSにかかっているといっても過言ではないだろう。