「伊勢丹新宿店」をリサーチ！（全4回・第3回）

オリジナリティが光るフレグランスコーナー
「伊勢丹新宿店」をリサーチ！（全4回・第3回）

フレグランス売り場にもチカラを入れている伊勢丹新宿店。選りすぐりの製品をそろえているのはもちろん、サービス、空間も上質なものを提供している。

取材・文＝染谷晴美（本誌）写真＝井手口恵子

“メゾンフレグランス”を数多く紹介

2007年2月より中央エスカレーターそばに移転し、より見やすく、落ち着ける、洗練された空間に生まれ変わったフレグランスコーナー。店内にはおよそ30ブランドの製品が美しく並び、中央には円形のフレグランスバーも設置。リッチな気分でさまざまな香りを試すことができる。

「フレグランスバーは、リニューアルを機に初めて導入しました。バーに並べる製品は、毎回テーマを決めてセレクトしたもの。より香り選びを楽しんでいただけると思います」（アシスタントバイヤー・岡部麻衣さん）

接客は、専門的な香りの知識を身につけたフレグランスエキスパートが対応。アドバイスはもちろん、香りについての疑問にも応えてくれる。迷ったときや、自分に合う香り選びをしたいときなど、頼りになる存在だ。

オリジナリティが光るフレグランスコーナー<br><br>「伊勢丹新宿店」をリサーチ！（全4回・第3回）

商品構成にもオリジナリティが光る。以前は、トレンド感のあるファッションブランド系の製品を中心に展開していたが、リニューアル後は、“メゾンフレグランス”という、海外の伝統あるブランドや製法でこだわりを持ってつくられる、希少価値のある香りを数多く紹介（メゾン“Maison”＝家・家柄・自家製の意味があるフランス語）。伊勢丹直輸入のブランドも多数そろえているので見逃せない。

「原料が採れる時期だけ展開されるものなど、本国でもなかなか手に入らないような、より希少価値の高い香りも常にリサーチしています」（岡部さん）

伊勢丹こだわりのフレグランスブランドを紹介

「カルトゥージア」

イタリア南部のカプリ島で誕生。2002年まではイタリア国内でさえカプリ島でしか手に入らなかったという門外不出のフレグランス。原料である質の高い天然素材は、そのほとんどはカプリ島で手摘みされたものを使用。工房では、最後の工程まで手作業で行われている。

フィオーリディカプリオードトワレ
すずらんとカプリ島に自生する野生のカーネーションをベースにしたフローラルノート。アンバー、サンダルウッド、イランイラン、オークなどの香りがブレンドされた魅力的な香り。
50ml　1万2600円

カルトゥージア

「ロベールピゲ」フラカオードパルファム

「ロベールピゲ」

オートクチュールの礎を築いた伝説なデザイナー、ロベール・ピゲ。彼の死によって、オートクチュールメゾン、フレグランスも世の中から消えてしまったが、2000年以降、フレグランスはかつてのレシピで復刻。日本では伊勢丹新宿店のみの扱い。

フラカオードパルファム
1947年に発表されたロベールピゲの代表的なフレグランス。2006年のFIFI賞（フレグランス界のアカデミー賞とうたわれる権威ある賞）において、殿堂入りを果たした香り。
トップ：イタリア産ベルガモット、マンダリン、ヒヤシンス
ミドル：イタリア産チェベローズ、エジプト産ジャスミン、ガーデニア
ラスト：サンダルウッド、ベチバー、ムスク
50ml　1万2075円