ピエール・クンツ|フランク・ミュラーグループ、その多彩なる世界
Watch & Jewelry
2015年4月1日

ピエール・クンツ|フランク・ミュラーグループ、その多彩なる世界

PIERRE KUNZ|ピエール・クンツ

Text by OPENERS

「レトログラードの魔術師」と呼ばれるピエール・クンツは、レトログラードに独自のセンスを反映させた、モダンなデザイン力が評価されている。フランク・ミュラーの技術者であったが、2003年にフランク・ミュラーグループからデビュー。瞬く間にグループの“顔”となった。今年注目の的となったダイバーズウォッチも、近々フランク・ミュラー ウォッチランド東京への入荷が予定されている

創始者ピエール・クンツは1959年、スイスのベルンに生まれ、20年以上にわたり、時計製作に従事してきた。最初に、時計の聖地であるヴァレ・ド・ジューの学校で正確なウォッチメイキングを学び、優秀な職人になるべく高度な技術を修得することに力を傾けた。

卓越した技術を身につけた彼はその後、数年間、名高いヴィクトリアン・ピゲの工房で働き、グランド・コンプリケーションのあらゆる技術を構築しました。その後、アンティーク・クロックを修復するビジネスを一旦は始めましたが、まもなく彼の当初からの希望であったグランド・コンプリケーションの製作に復帰。その後、フランク・ミュラー氏の営む、ウォッチランドからピエール・クンツの名を冠したオリジナルの時計を作ってみないかというオファーがあり、長年の彼の夢が実現した。

ここウォッチランドにおいて、彼の発想するレトログラード機構が組み込まれたクンツならではの個性的な複雑時計が作られていき、クンツはまさにこのレトログラード機構を有する複雑時計において素晴らしい能力を発揮した。

ピエール・クンツの卓越したダイナミズムは、確かな技術力に裏打ちされた伝統と現代との融合とも密接に結びついており、
彼のはじめてのコレクションには、その大胆さや現代的でクラシカルな時計を作りつづけたいという果敢なチャレンジ精神が表現されている。

PIERRE KUNZ|ピエール・クンツ

2009年の新作

レギュレーター・モデルの新解釈
ヴェルティゴ(スポーツモデル)

今度東京に入荷する予定の、ピエール・クンツの2009年新作。今年は2点の時計が話題を呼んだが、
そのひとつがこの「ヴェルティゴ」である。ヴェルティゴとは、「めまい」を意味するフランス語。

ピエール・クンツがバカンスで南フランスを訪れた際、遊園地のフリーフォールから発想を得て生み出した時計である。
レトログラード使いを得意とするクンツらしく、ダイヤル左側のレトログロードセコンドが上へと昇っていき、0時になると下に帰零する仕組み。右上のインダイヤルが分、右下が秒を表示する。クンツの遊び心がふんだんに発揮された、目にするのも楽しい時計。

自動巻き、SSケース(一部ブラックPVD加工)×ラバーストラップ、ケース径43mmのスクエア型、100m防水、186万9000円(予価)、今秋発売予定。

ヴェルティゴ(スポーツモデル)


着脱式水深計というアイデアが秀逸
スピリット・ダイバー

今年はピエール・クンツでは初となる“ダイバーズウォッチ”が話題を呼んだ。それが近々日本に入荷予定となる、写真の「スピリット・ダイバー」だ。この時計でまず目を惹くのが、ケース外周に備えられた簡易水深計であろう。80メートルまで推測可能(時計は100メートル)で取り外しもできる水深計は、時計に負担をかけないための実用的な仕組みであるが、同時にスタイリッシュなデザインの一部として完成されている。ディスク表示の秒針に、テキサリム素材使用の文字盤もモダンな印象だ。写真は鮮やかなレッドが眩しいモデル。

自動巻き、SSケース×ラバーブレスレット、直径44mm、最大80m計測可能なアナログ式水深計、100m防水、123万9000円、今秋発売予定。

スピリット・ダイバー

ピエール・クンツ

フランク・ミュラー ウォッチランド東京
東京都中央区銀座5-11-14
Tel. 03-3549-1949
営業時間|12:00~20:00(年中無休)

フランク・ミュラー ウォッチランド大阪
大阪府大阪市中央区南船場3-9-15
Tel. 06-6251-4101
営業時間|12:00~20:00(年中無休)

フランク・ミュラー ウォッチランド福岡
福岡県福岡市中央区天神2-3-24
Tel. 092-739-1949
営業時間|12:00~20:00(月曜定休)
http://www.franckmuller-japan.com/

           
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