公開直前、次期エンツォ・フェラーリ(コードネームF150)|Ferrari
Ferrari F150|フェラーリ F150
公開直前、次期エンツォ・フェラーリ(コードネームF150)
「288GTO(1984年)」「F40(1987年)」「F50(1995年)」そして「エンツォ・フェラーリ(2002年)」につづく、次期スペチアーレとして開発が進めらているフェラーリのニューモデルが、ついに明日、ジュネーブモーターショーでワールドプレミアの瞬間を迎える。その開催を目前に、いまフェラーリのオフィシャルFacebookページは、続々とティザー写真が公開中だ。
Text by AKIZUKI Shinichiro(OPENERS)
12年ぶりのスペチアーレ
コードネーム「F150」と呼ばれるこのスペチアーレは、既報の通り、フェラーリ史上初のハイブリッドシステムを採用する。搭載されるエンジンは、新型「F12ベルリネッタ」とおなじ740psの6.3リッターV12としながらも、これに2010年のジュネーブショーで公開された「HY-KERS電気ハイブリッドシステム」を組み合わせることで、0-200km/hの加速タイムを約10パーセント短縮するだけでなく、排出ガスを40パーセント低減させることに成功した。
シャシー開発は、フェラーリのF1チームのレーシングデザイナー、ロリー・バーン氏を迎え3年間にわたって研究が進められた。カーボンファイバーモノコックの製造には、次期スペチアーレが目標とする「最大効率」&「最軽量」を実現させるために、F1チームのコンポジット部門が実際にF1マシンで使用する素材、設計手法、製造プロセス、機材を採用し、ねじり剛性は「エンツォ・フェラーリ」と比べて27パーセント、ビーム剛性にかんしても22パーセントアップという大幅なアップデートを実現した。
また、ボディ内部のスペースは、複雑なメカニカルユニットを搭載するにあたり、徹底したコンパクト化を推進。ハイブリッド化によってあらたなスペースが必要となったバッテリーだけでなく、燃料タンクをもF1マシン同様にドライバーの背後のエリアに装備し、搭載位置を下げることで、車両全体の低重心化に貢献。
その結果、HY-KERSおよびデュアルクラッチトランスミッションを搭載したV12エンジン車輌でありながら、「458イタリア」と同レベルの全高サイズとショートホイールベース化を達成している。
エンツォ・フェラーリの登場から約12年、満を持してのデビューとなるフェラーリの限定スペシャルモデル。ひと足先にその概要が発表されたマクラーレン「P1」につづき、今年のジュネーブショーは、スーパーカーファンにとって10年に一度の当たり年となりそうだ。
■フェラーリ・オフィシャルFacebook
https://www.facebook.com/Ferrari