EBEL|創業100周年を記念 中3針モデルとクロノグラフが限定で登場
EBEL|エベル
創業100周年を記念
中3針モデルとクロノグラフが限定で登場
スイス時計のデザインを一貫してリードし、1990年代にはスイス時計を代表する名門だったエベル。2003年から新体制で再建に取り組んだ結果、製品は全盛期の魅力を確実に取りもどしつつある。創業100周年を迎えた今年はこれを記念して、業界を驚かせる魅力的な限定モデルを発表した。
取材・文=渋谷康人
ブランド本来の魅力を取りもどした名門
1911年創業のエベルは、スイス機械式時計の黄金時代といわれる50年代、さらに80年代から90年代末まで、世界的な高級時計ブームで史上空前の繁栄を見せる現在のスイス時計業界のリーダーとして君臨してきた有力時計ブランドだ。「時の建築家(THE ARCHITECT OF TIME)」というのがブランドのキャッチコピー。職人技から生み出された三次元フォルムのケースやサファイアクリスタル風防、緻密な設計と高い工作精度が実現した、流れるような美しいフォルム、抜群のフィット感を両立させたブレスレット、汎用ムーブメントにはない性能と美しさが自慢のマニュファクチュール(自社開発製造)ムーブメント。どれも90年代半ばに、他社に大きく先駆けてエベルが実現したものだ。
だがファミリー企業だったエベルは90年初頭、創業家の投機の失敗で大きな損失を出し、その結果、ラグジュアリーブランド・グループによる時計業界再編の波に巻き込まれることになる。残念なことに、その過程で商品のデザインは混乱。ブランド本来の魅力は失われ、90年代半ばから2000年代初頭にかけてしばらく低迷がつづいた。
だが2003年、スイスでも有力な時計ブランドグループのひとつ、モバード・コンコルドグループ傘下となって、黄金期のスタッフを再び集めて再建がはじまり、製品ラインの再構築を敢行。その結果、製品に徐々にブランド本来の魅力がもどってきた。
創業100周年にふさわしい、優雅な限定モデル
2011年はちょうど創業100周年。これを記念して同社は2つの魅力的な限定モデルをリリースした。ひとつは“レトロクラシック”という今年のトレンドにピッタリの、シンプルなカレンダーつきの中3針モデル「クラシック100」。もうひとつが、同社自慢の完全自社製クロノグラフムーブメントを搭載し、公認クロノメーターの高精度を実現した「1911 BTR 100th アニバーサリー」だ。
どちらもエベル創業当時の筆記体のロゴを文字盤12時位置にあしらい、同社の製品らしく隅から隅まで磨き上げ、美しい曲面で構成されたケースが特徴。また価格も、特別限定モデルならではの驚異的なもの。とくに「クラシック100」は、いま市場にあるシンプルモデルにはない、優雅と洗練でスイス時計界をリードしてきたエベルならではの美しいシンプルモデルだ。スーツに合わせる日常づかいのスタンダードウォッチをお探しの方に、とくにお薦めしたい。
クラシック 100
「時の建築家」ならではの、優雅さと洗練を極めたスタンダードウォッチ
創業100周年を迎えた「時の建築家」エベルが、みずからの美のDNAを結集して完成させたカレンダーつきの3針シンプルモデル。シルバーのダイヤルに、優雅でクラシックなシルバーのリーフ型時分針、ブルースチールカラーの秒針がセットされ、ミニマムで優雅な時の世界を表現する。直径40mmというケースサイズも日本人男性の腕にはピッタリだ。なお視認性を高めるために、サファイアクリスタル風防には両面無反射コーティングがほどこされている。これで20万円台半ばという価格には、ただただ驚かされるばかりだ。
自動巻き、直径40mmのステンレススティールケース、アリゲーターストラップ、5気圧防水、世界1911本限定、25万7250円(予価)。今秋発売予定。