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特集｜真の避暑地を求めて｜第1回「自然とともに生きる“共生型”ホテル」 ギャラリー

初夏と呼ぶには暑すぎる7月初旬。涼を求めて長野県・信濃町（しなのまち）へ向かった
滞在先は「野尻湖ホテル エルボスコ（以下、エルボスコ）」。すべて信楽焼でできたレンガなど、建築家・清家清（せいけ・きよし）さんのこだわりが詰まったリゾートホテルだ
デザインは開業当時のままに、2008年「読書するためのホテル」としてリニューアルオープンした
ここは長野県の北部、日本で2番目に大きい国立公園、上信越高原国立公園の中心地。目の前には、野尻湖と北信五岳（ほくしんごがく）の雄大な景観が広がる
信濃町は東京から新幹線と在来線を乗り継いで、約2時間半の場所にある
都会を離れて、ただボーッとしたい旅人にとって、絶好の避暑地である
建物は3階建て。ロビーは3階にある
インテリアは、日本デザイン界のパイオニアとして知られる、渡辺力さんが手がけている。ロビーには代表作の「リキチェア」も
ゲストはまず応接セットに案内される
チェックインは、森と湖を眺めながら
コンセプトは「読書するためのホテル」
清家清さんの著書から写真集、絵本まで幅広いラインナップが並ぶ
清家清さんの著書から写真集、絵本まで幅広いラインナップが並ぶ
本棚の前には大きなソファーが設置されている
エルボスコが提供するプログラムのひとつ「ネイチャースタディ」では、森を散策しながら、その場で見つけた落ち葉や枯れ枝を使ってオブジェを制作
ロビーには、さりげなくオブジェが飾られている
冬場には薪ストーブを活用
ロビーから臨む野尻湖
ロビーから臨む野尻湖
エルボスコは、森を意味するスペイン語
建物は船をイメージしているという
客室は全部で50室。ツイン、メゾネット、メゾネットスイーツと3タイプの部屋に分かれている
写真はデラックスツイン
全室、野尻湖を臨むレイクビュー
渡部力の代表作「リキチェア」が用意された部屋も（写真はデラックスツイン）
寝具からバスアメニティまで、すべてロゴ入りのオリジナル商品
バスアメニティは、故ダイアナ妃のお気に入りだったという、フレンチ・ライム・ブロッサムの香りが使われている
パブリックスペースは、船のデッキをおもわせるデザイン
清家清さんのデザインを象徴するH型の柱
館内の至るところに椅子が用意されている
アゴーラ・ホスピタリティーズの代表取締役、浅生亜也さん
「これはこの先100年でも維持する価値のある建物。再生の方法も、ガラッとお化粧直しをするというよりは、元のあるべき姿に戻していくという、いわば修復作業のようなもの。お客様のニーズに合わなくなった部分を取り除いて、作品がまた息を吹き返せるようにお手伝いをするのが私たちの仕事でした」（浅生亜也さん）
「ホテルの再生というと、建物のデザインから入っていくことが多いとおもうんですが、私たちの場合は逆方向から出発します。どんな人がどんな体験を期待するホテルで、それはどんな空間か。それを全部コンセプトに落とし込んでいくんです」（浅生亜也さん）
「エルボスコには、普段の忙しい生活のなかで、ふと時間を止めないとできないこと<span style="letter-spacing: -0.1em;">──</span>読書をするために来てもらいたいなと。都会にいると、毎日がどんどんすぎて行くじゃないですか。その時間を少し止めて、読書をするために選んでもらうホテルになればいいなとおもいました」（浅生亜也さん）
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