世界で最もパワフルなSUV「アストンマーティンDBX 707」に北海道で試乗|Aston Martin
CAR / IMPRESSION
2023年12月22日

世界で最もパワフルなSUV「アストンマーティンDBX 707」に北海道で試乗|Aston Martin

0-100km/h加速は3.3秒、最高速度は310km/h

ドライバーズシートに収まると、エクステリアと同様にアストンマーティンならではの世界が広がる。シートやインストルメントパネルには上質なセミアニリンレザーが張り巡らされ、センターコンソールにはリアルなカーボンパネルが配される。「スポーティネス」と「ラグジュアリー」が絶妙に融合した空間はDBシリーズをはじめとするクーペモデルと同様で、まさにアストンマーティンの真骨頂といえるものだ。
ドライバーを取り巻く空間は適度にタイトで、着座ポイントがやや高いことを除けば、ポジションはスポーツカーそのもの。こうした点からも、DBX 707がアストンマーティンのDNAを継承しているのだと感じることができる。
インストルメントパネルの中央に5つの丸いボタンが並ぶデザインも、昨今のアストンマーティンに準じたもの。真ん中に位置するスターターボタンを押すと、4リッターV8ツインターボが目覚め、低く力強いビートが車内に伝わる。
DBX V8と同様にメルセデスAMG製ユニットをベースとするこのエンジンは、よりレスポンス性に優れるボールベアリング・ターボチャージャーを採用すると同時に専用のチューニングを施すことで、ベースとなるDBX V8を157psと200Nmも凌駕する707psの最高出力と、900Nmの最大トルクを発生。2,245kgと重量級のボディながら、0-100km/h加速は3.3秒、最高速度は310km/hと、まさにアストンマーティンの名に恥じないパフォーマンスを発揮する。
ハイパワー化に対応すべく、9速ATは一般的なトルクコンバーターから、レーシングカー用に開発されたオイル冷却式湿式クラッチ式に変更。プロペラシャフトも、より強度が高いカーボンファイバー製に改められている。
一方、ストッピングパワーも強化すべく、軽量かつ幅広い温度領域で安定した制動力を発揮するカーボンセラミック製ディスクを採用したブレーキを装備。このブレーキによりばね下重量を40.5kg削減することにも成功した。
さらに、エアサスペンションシステムや電子制御アクティブロールコントロールシステムのチューニングの最適化、新バージョンのエレクトリック・リミテッドスリップ・リア・ディファレンシャルの採用、そして電動パワーステアリングのフィール向上など、走りに関わるさまざまな要素について、包括的に手が加えられた。
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