ドキュメンタリー『ザ・トゥルー・コスト~ファストファッション 真の代償~』|MOVIE
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2015年11月10日

ドキュメンタリー『ザ・トゥルー・コスト~ファストファッション 真の代償~』|MOVIE

MOVIE|大量生産・大量消費の裏側に光を当てたドキュメンタリー

『ザ・トゥルー・コスト~ファストファッション 真の代償~』

消費されるファッションは、だれの犠牲で成り立っているのか。そんな知られざる真実に光を当てるドキュメンタリー『ザ・トゥルー・コスト~ファストファッション 真の代償~』が、11月14日(土)より渋谷アップリンクでロードショーされる。

Text by YANAKA Tomomi

ファッションの向かうべき未来とは?

私たちの洋服はどこで生み出されているのだろうか。タグに書かれた生産国の情報からは見えてこない、その実体を描いたドキュメンタリーが到着した。

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(写真左)ファッションブランドのサステイナビリティ(持続可能性)についてコンサルティングをおこなう「エコ・エイジ」のクリエイティブディレクター、リヴィア・ファースによると、ファストファッションで売られている女性服の平均寿命は5週間だという/(同右)インドの皮革工場が起こした水質汚染が原因で皮膚病を患った女性

手がけたのは、フィクションからドキュメンタリー、コマーシャルなど幅広い活動を見せるアンドリュー・モーガン。彼は今回、きらびやかなランウェイから、スラムまで世界中で撮影を敢行。さらに、環境に優しい素材やファッションを提案しつづけているステラ・マッカートニーや、フェアトレードブランド「ピープル・ツリー」代表のサフィア・ミニーらファッション界注目のひとたちへのインタビューも収録されている。

ここ数十年、低下するいっぽうの服の価格。シーズンごとに買っては捨てるというサイクルで、最新ファッションを追いかけているひとも少なくない。しかし、そのようなサイクルがひとや環境にあたえるマイナスの影響は計り知れず、その代償の多くは、発展途上国の貧しいひとたちが払わされているのだ。

監督のアンドリュー・モーガンは、華やかなファッション産業の裏に隠された現状やこれまでの経緯を、インタビューなどをとおして浮き彫りにしていく。ファッションの向かうべき未来とは? 私たちの日常と密接に結びついたこの問題を、本作とともに考えてみたい。

『ザ・トゥルー・コスト~ファストファッション 真の代償~』
11月14日(土)より、渋谷アップリンクで公開
監督|アンドリュー・モーガン
出演|サファイア・ミニー、ヴァンダナ・シヴァ、ステラ・マッカートニー、ティム・キャッサー、リック・リッジウェイ
配給|ユナイテッドピープル
2015年/アメリカ/93分/原題『The True Cost』
http://unitedpeople.jp/truecost/

           
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