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2024年7月23日
クワイエット・ラグジュアリーの時代に輝く、至高のクラフトワーク｜CHRONOSWISS
CHRONOSWISS｜クロノスイス
クロノスイスが導く、伝統と革新が織りなす「モダン・メカニカル」の世界
スイスの独立系高級時計ブランド、クロノスイスが放つ最新コレクションは、伝統的な機械式時計の魅力を現代に再解釈し、抑制の効いた贅沢を追求するクワイエット・ラグジュアリーのトレンドを巧みに取り入れています。なかでも注目すべきは、現行高級時計ブランドすべてを見渡しても他にない、球面へのハンドギヨシェ装飾です。
Text by TSUCHIDA Takashi
孤高の技術で文字盤を魅せる。だから分かる人に届く
クロノスイスは、「モダン・メカニカル」というコンセプトを通じて、何世紀にもわたって磨き上げられてきた機械式時計の精緻な技術を尊重しつつ、21世紀の感性と技術革新を巧みに融合させています。その顕著な例が、最新モデルにも施された球面へのギヨシェ装飾です。
写真では分かりづらいかもしれませんが、扇形上部と6時位置のインダイアルの部分は球面で、そこにギヨシェ装飾が施されています。
レトログラードの扇形立体ダイアルおよび立体インダイアルへのギヨシェ装飾は、極めて目を引きます。平面ではなく球面に施されたこの装飾は、技術的に非常に困難であり、現在の高級時計業界でクロノスイスだけが実現している特殊な技術だからです。
球面上にギヨシェ模様を刻むには、エングレービングの角度を球面の角度に合わせ、少しずつ変えていきます。球面上に均一かつ精密な模様を刻むには、工具の角度や圧力の絶え間ない微調整が必要で、一瞬の判断ミスが作品全体を台無しにしかねません。
この球面ギヨシェ装飾は、光の角度によって様々な表情を見せ、平面のギヨシェ模様では得られない立体的な美しさを生み出します。それは単なる装飾を超えて、時計そのものに生命を吹き込むかのような効果をもたらしています。
オリバー・エブシュテイン氏
またクロノスイスでは昔ながらのエナメル釉薬にこだわり、そのデッドストックも使用していると言います。オーナーのオリバー・エブシュテイン氏自ら、昔ながらの工房を訪ねて、在庫を譲り受けているそうなのです。現代のエナメル釉薬は、釉薬そのものがマシンメイドのため、かつてのハンドメイド時代の釉薬とは色彩そのものが異なるそうです。その妥協を許さない姿勢が、クロノスイスの評判をジワリジワリと高めています。さらに、球面へエナメルを施すことができるのは、クロノスイスのインハウス職人の中でもたったひとりだけ……。
クロノスイスは小さな独立系ブランドです。ブランド力のあるビッグメゾンとは異なる存在ですが、そのこだわりの高さと、唯一無二の職人技術は、確かなもの。そのことは、文字盤が雄弁に語っています。
さて、新作「デルフィスドラキュラ」は、90年代のアイコニックモデル「デルフィス」から着想を得た2024年のモデル。自社開発ムーブメントC.6004を搭載し、ジャンピングアワーとレトログラードミニッツ機能を継承しています。その最大の特徴は、球面ハンドギヨシェと赤いグラン・フーエナメルで装飾された18Kレッドゴールドの文字盤。ドラキュラ伯爵の物語にインスピレーションを受け、伝統的な技法で仕上げられています。
そして新作「デルフィスデューン」は、砂漠の神秘性と美しさをイメージしたモデルです。同じく球面ハンドギヨシェを施し、7層のグラン・フーエナメルを重ねています。自社開発ムーブメントC.6004を搭載し、ジャンピングアワーとレトログラードミニッツ機能を備えています。42mmのグレード5チタン製ケースで軽量かつ耐久性を具現しました。
さらに新作「デルフィスホライズン」は、水平線のような静穏な美しさを表現したモデルです。42mmのグレード5チタン製ケースに、18Kホワイトゴールド文字盤を採用。同じく球面ハンドギヨシェ装飾を施し、その上にスカイブルーのグラン・フーエナメルを7層重ねています。
至高の装飾技術と、チタンのような現代的なケース素材との組み合わせは、クロノスイスの卓越した技術力と洗練されたデザイン哲学を主張するもの。派手さではなく、品質と細部へのこだわりによって真の価値を表現するという、クワイエット・ラグジュアリーの本質を見事に体現しています。時計界にも押し寄せているこの品格のあるトレンド、今後もますます勢いを増しそうです。
問い合わせ先
栄光時計（クロノスイス）
Tel.03-3837-0783
https://chronoswiss.com/ja/JP