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ARQUISTE｜建築家が手がけるNY発の新進フレグランス日本初上陸 ギャラリー

<br /> ディレクションを手がける建築家のカルロス・フーバー氏にインタビュー
<br /> 香水界のオスカー賞といわれるフレグランス財団に、トップ5の香りとして選ばれた「Boutonniere mo.7（ブートニア ナンバーセブン）」。1899年5月、パリのオペラ座メインロビーが香りの舞台である。紳士たちがブラックタイのラペルに挿したクチナシの甘い香りがポイントだ
<br /> カルロスはデザインとクリエティブリサーチを担当。調香を担当するのは、ヤン・ヴァズニエ氏とロドリゴ・フローレス・ルー氏。どちらも人気フレグランスを手掛けてきた売れっ子パフューマーである
<br /> プロダクトデザインはもちろんカルロスが手がける。女性の手にも扱いやすい絶妙なサイズ感、しっくりと収まる丸みのあるフォルム、洗練されたシンプルな仕上がり。ブランドロゴは控えめに、ゴールドカラーのキャップに“A”の文字が刻印されるに留められている
<br /> 現在のラインナップはフローラル、スパイシー、レザー、パウダリー、シトラス、ウッディベースからなる全7種。メンズ用、ウィメンズ用と明確にタイプを分けはされておらず、ユニセックスな香りが特徴である
<br /> 2011年のブランドスタートからわずか3年で世界の主要百貨店と取引を展開する「アーキスト」。まだ33歳という彼の若さに驚かされる。周囲を和ませる穏やかな空気感、チャーミングな笑顔が印象的だ
<br /> 「アーキスト」の7種の香りのなかでも彼のお気に入りはフローラルノートの「フルール ド ルイ」。日本の女性には、柔らかなスエードのようにスムースでパウダリーな「インファタ アン フローラル」と、フレッシュなシトラスノートの「レ エトルグ」がお薦めだという
<br /> いずれも1660年6月スペインとフランスの国境、バスク地方のフェザン島を舞台に作られた「フルール ド ルイ」と「インファタ アン フローラル」という2つの香り。前者はフランス側から、後者はスペイン側からひとつの歴史を見つめている
<br /> 香水の上手な使い方について、「相手に近づいてほしいところにつける」という発想は新鮮だ。また、香水とはお気に入りの香りを“自分のため”につけるものだと思っていたが、彼いわく、香水は“相手のため”につけるもの。TPOに合わせて香りを使い分け、相手にアピールできるポイントにつける。新しい香りのたしなみとして覚えておきたい
<br /> 建築と香水作りは似ていると語るカルロス。インスピレーションを大切にするアーティストの感性と、論理的思考を必要とする建築家の一面を併せもつ彼だから生まれる斬新なコンセプトは、知れば知るほど興味がわいてくる。6月に新作2種の発表を控えている
<br /> 現在は日本からヨーロッパまで渡航した支倉常長率いる使節団をリサーチしているというカルロス。新しい香りはどんなストーリーを持って生まれてくるのか、完成が楽しみである
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