精緻な手描きが光る逸品。壮観なコレクションとともに2023年の食卓を｜Royal Copenhagen

Royal Copenhagen ｜ロイヤルコペンハーゲン

複雑で美しいディテール。受け継がれる手描きポーセリン

1775年にデンマーク王室の保護のもと開窯された「ロイヤルコペンハーゲン」。伝統とクラフツマンシップに裏打ちされたテーブルウェアは、現代の食を取り巻く環境にも相性が良く、世代を超えてファンが多い。同ブランドのコレクション「ブルーフルーテッドフルレース」は、1800年代後半のアーカイブから選りすぐられたもの。その中から3つのアイテムを紹介したい。

Text by WAKABAYASHI Satsuki

1800年代後半に溯るアーカイブを軸に展開される「ブルーフルーテッドフルレース」は、時代を経ても朽ちない造形美と才能溢れるペインターによる精緻な絵柄が特徴だ。

「オーバルディッシュ」は、1885年に同ブランドのクラフツマンシップを体現した作品の一つと言われ、オープンワーク（透かしの入った）のレースの縁取りがアクセントに。続いて「ティーポット」は、レース、カタツムリの殻を模したポット蓋のつまみ、注ぎ口と取っ手の付け根に見られるバロック様式のマスク、と細やかなディテールでデコレーションしたもの。優雅なティータイムを演出してくれるだろう。最後に紹介するのは「ディッシュトライアングルダブルレース」。3つに分かれたスペースを擁し、ハンドカットによる繊細なレースの縁取りから、エレガントなブルーのデコレーション、ハンドルにあるトンボの飾りまで、クラフツマンには常に細心の注意が求められるという。

まるでアートピースのような3つの新作。何世代にもわたって食卓を彩り、受け継がれる作品となっていくだろう。