閑静な住宅街に“期間限定”シェアハウス型カレッジ開校!
Design
2015年1月8日

閑静な住宅街に“期間限定”シェアハウス型カレッジ開校!

『シェアデザイナーズカレッジ たまプラーザ』――講師は住人、生徒も住人!?

3年限定の「住める学校」がたまプラーザにオープン

たまプラーザといえば、渋谷から約20分という立地条件の閑静な住宅街。そんな一角に2月1日、3年間という期限つきで「住める学校」をコンセプトにしたシェアハウス『シェアデザイナーズカレッジ たまプラーザ』がオープンした。

Text by TANAKA Junko (OPENERS)

前身は20年以上続いた“外人ハウス”

東急田園都市線のたまプラーザ駅から歩いて約10分。緑の多い閑静な住宅街に建つ2棟の白い建物――ここはかつて、外国人が多く住む“外人ハウス”として地元ではよく知られていた場所だった。しかし昨年の11月末、東日本大震災の影響で住人のほとんどが帰国してしまったため、閉鎖に追い込まれることに。3年後には取り壊しが決まっているものの、500坪もの広大な敷地、60人を収容できる建物を「そのまま壊してしまうのはもったいない」と、この場所の再生に乗り出した人がいる。都内・郊外で3つのシェアハウスを経営するシェアデザインの麻生次郎さんだ。

たまプラーザ 02

「1970(昭和45)年築の建物なので、築40年以上の木造アパートということになる。日本では古い建物を生かす習慣があまりないが、古い建物には新しい建物には出せない“味”がある。その良さを生かしつつ、朽ちてしまった中身をリノベーションする。そのあとは住人のみんながやりたいことを好きなように形にできる、“DIY=Do It Yourself(ご自分でどうぞ)”なシェアハウスにしたかった」

たまプラーザ 03

たまプラーザ 04

たまプラーザ 05

たまプラーザ 06

そんなコンセプトを持って生まれたシェアハウスは、必要最低限の家具が備え付けられたA棟とスケルトン状態の部屋が並ぶB棟の2種類に分かれている。部屋は全部で60戸。全室とも共通して、6畳半に1畳ほどの押入れがついたつくりだ。共用部分には、楽器やレコードが備えつけられた多目的ホールに防音室、小規模だが数種類の野菜を育てられそうな畑、ピザ釜のついた大型のキッチンまで、住人のやりたいことを実現するための工夫が随所にちりばめられている。また共用部分と自分の部屋は、基本的にどちらも自由に改装することができる。

たまプラーザ 07

ちなみに、このシェアハウスには「学校」というもうひとつのコンセプトがある。細長く一直線上に続く廊下など、どこか校舎を彷彿とさせる要素があるのは確か。だが、麻生さんが考えているのは、それぞれの得意分野を生かしたワークショップの企画など、誰もが講師となり、生徒にもなる、そんな住人主体の「学ぶ場」としての学校だ。

3年間という短い期間だからこそできることがある、のかも知れない。住人のアイデアによって生き物のように変化しつづける『シェアデザイナーズカレッジ たまプラーザ』のこれからに注目したい。

シェアデザイン
Tel. 03-6447-2201
http://www.share-residence.com/

           
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