グローバルモデルの切り札「フィエスタ」を国内導入|Ford
CAR / NEWS
2015年1月16日

グローバルモデルの切り札「フィエスタ」を国内導入|Ford

Ford Fiesta|フォード フィエスタ

グローバルモデルの切り札を国内導入

フォード・ジャパンは、Bセグメントのエントリー コンパクトカー「フィエスタ 1.0 エコブースト」を2月1日から発売すると発表した。導入されるモデルは前述の1グレードで、価格は229万円。前代モデルの販売が日本で終了してから、フォードとしては約7年ぶりとなるBセグメントモデルの導入である。

Text by SAKURAI Kenichi

Event Photographs By AKIZUKI Shinichiro(OPENERS)

約7年ぶりとなるBセグメントカー

フォード・ジャパンが導入する、コンパクトカー「フィエスタ 1.0 エコブースト」は、フォードが近年推し進めている『One Ford』戦略のもとで開発されたグローバル プロダクトで、昨年導入された「フォーカス」や「クーガ」につづくモデルだ。現行モデルが発表されたのは、2012年のパリ モーターショー。日本で販売される車両の生産は、ドイツのケルン工場がおこなう。

1976年に欧州で初代モデルがデビューしていらい、フィエスタは累計販売台数が1,500万台を超えている、フォードの屋台骨を支える重要なモデル。世界140カ国以上で販売されており、2012年の販売台数は72万3,130台を記録。Bセグメントの販売台数ナンバー1モデルに輝いているという。これは車名別売り上げでも6位となるセールスで、いかに高い人気を誇っているのかが理解できる。ちなみに車名別売り上げの1位は、おなじフォードの「フォーカス」(2012年データ)。日本市場にも全世界で人気の高い2モデルがやっと揃ったことになる。

Ford Fiesta|フォード フィエスタ 05

Ford Fiesta|フォード フィエスタ 08

導入にあたり発表会場でフォード・ジャパンの森田俊生代表取締役社長兼最高経営責任者は、「日本のマーケットにおいて、フォードは4年連続の前年実績越えを果たし、2014年もフィエスタの導入でその勢いのままユーザーに上質なクルマとサービスをお届けしたいとおもっています。その一環として、2010年から昨年までに2モデルを市場に新規投入し、3モデルの新型車を導入しました。フィエスタの導入によって計6モデル(フィエスタ、フォーカス、クーガ、マスタングエクスプローラー、リンカーン MKX、リンカーン ナビゲーター)のラインナップが完成し、お客様にさまざまなセグメントからコンパクトカーやスポーツカー、SUVを選んでいただくことができるようになりました」と抱負を語った。

販売ラインナップの充実だけでなく、フォードはディーラーネットワークの拡充も行っている。2010年から2013年までのあいだに、あらたに7店舗をオープンさせたほか、さらにこの1月には、大阪に新規ディーラーを開設、ユーザーサービスや顧客満足度の向上にもちからをいれている。

Ford Fiesta|フォード フィエスタ

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「フィエスタ」の詳細発表前にサプライズ

つづいて森田俊生代表取締役社長兼最高経営責任者は、「1.0リッター エコブーストエンジンは、2012年と2013年の2年連続で『インターナショナル エンジン オブ ザ イヤー』を受賞するなど、世界的な評価も高いエンジンです」と、パワーユニットを紹介した。

日本に導入されるフィエスタ 1.0 エコブーストが搭載するエンジンは、その車名からもわかるように総排気量997ccという、フォードのガソリンエンジン ラインアップのなかでももっともも小さな3気筒ターボエンジンである。直噴ターボ技術やTi-VCT(吸排気独立可変バルブタイミング機構)、6段DCT(デュアルクラッチ トランスミッション)の「6速パワーシフト」などを組み合わせ、優れた燃費性能と動力性能を両立させるという。

そして、そのまま車両の詳細説明に移るかとおもいきや、ここでサプライズ発表が。

何の予告もなく、森田俊生代表取締役社長兼最高経営責任者は、「今回の『フィエスタ』につづき、2014年後半に新型『エコスポーツ』を導入します」とスピーチをつづけたのだ。しかもたんなる画像や映像などの発表であれば、よくある話だとかたづけられるが、フォードはプレプロダクションモデルながら、実車を発表会場に持ち込み別室に展示。これはビッグサプライズ以外のなにものでもない。会場に集まったプレス関係者からも、一瞬どよめきが起こった。

Bセグメントのクロスオーバー、「エコスポーツ」

2014年後半に日本導入されるこのエコスポーツは、フィエスタとおなじプラットフォームを使用するコンパクトなクロスオーバーで、現行モデルは2代目。初代モデルは、中南米専売車種として誕生し、ブラジルのカマサリ工場で生産されていた。

2代目に移行するにあたって、フォードはエコスポーツを「One Ford」のグローバル戦略車として位置づけ、一昨年に欧州導入を発表。インド工場で生産したモデルを、2013年末から販売している。今回の発表はそれらにつづくグローバル戦略の一環であり、そしてこのサプライズ演出には、日本に導入するエコスポーツへの高い期待感と自信があらわれているといってもよいだろう。

Ford EcoSport|フォード エコスポーツ 43

Ford EcoSport

Ford EcoSport|フォード エコスポーツ 53

Ford EcoSport

現状では、搭載エンジンやくわしいスペックなどは未発表。ただし、会場に展示されていた車両が右ハンドルモデルであることから、エントリー クロスオーバーとして市場ニーズに合わせた右ハンドルでの導入が予定されているといえそうだ。

フィエスタとおなじ「グローバル デザインDNA」をもちいたエクステリアからは、アクティブなイメージを感じとることがでた。リアハッチにそなわるスペアタイヤや、フィエスタよりも外形の大きなサイズのタイヤを採用し、タフなイメージを演出することも忘れていない。

Ford Fiesta|フォード フィエスタ

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エンジンだけではないフィエスタの魅力

いっぽう、今回の発表の主役であるフィエスタは、わずか1リッターの排気量ながら74kW(100ps)の最高出力と、170Nm(17.3kgm)の最大トルクを発生するパフォーマンス、そしてJC08モードでリッターあたり17.7kmを実現した燃費性能など、エコブーストエンジンにばかり注目してしまうが、これまでの「キネティック デザイン」をさらに進化させた、フォードの新世代を象徴する「グローバル デザインDNA」がもたらすスポーティなルックスや、個性的で質感の高いインテリアなど、見どころは多い。

とくにインテリアは、凹凸のあるダッシュボードに、各種操作系を効果的に配置。自然な操作が可能となる、人間工学を追究したデザインを採用している。さらに、デジタル オーディオ プレーヤーや携帯電話をBluetoothで接続し、音声(英語)での操作を可能とした「SYNC」も採用。8スピーカーオーディオや、クルーズコントロール、オートエアコンなど、クラスを感じさせない装備を標準採用している。

Ford Fiesta|フォード フィエスタ 28

Ford Fiesta|フォード フィエスタ 30

さらに、前方衝突のリスクを回避する低速時自動ブレーキシステム「アクティブ シティ ストップ」やSRSニーエアバッグをふくめた7つのエアバッグを搭載したほか、フォーカスにも採用されている車両安定化テクノロジー「アドバンストラック」や坂道発進を補助する「ヒルスタート アシスト」、「リアビューカメラ」など、ドライバーをサポートする装備も標準装備。エントリー コンパクトクラスであっても一切の手抜きはない。

ちなみにこの新型フィエスタ、2013年の世界の女性ジャーナリストが選ぶイヤーカー「ウーマンズ ワールド カー オブ ザ イヤー(WWCOTY)」の栄誉に輝いている。フォード フィエスタ 1.0 エコブーストが、日本の女性ユーザーたちにどのような印象をもたれるのかにも注目したい。

Spec|スペック

Ford Fiesta 1.0 EcoBoost│フォード フィエスタ 1.0 エコブースト

ボディサイズ│全長 3,995 × 全幅 1,720 × 全高 1,475 mm

ホイールベース│2,490 mm

トレッド 前/後│1,470 / 1,460 mm

車両重量|1,160 kg

エンジン│997 cc 直列3気筒DOHC インタークーラー付ターボ

最高出力│74(100 ps)/6,000 rpm

最大トルク│170 Nm(17.3 kgm)/1,400-4,000 rpm

トランスミッション│6段デュアルクラッチ(6速パワーシフト)

駆動方式│FF

タイヤ│195/45R16

ブレーキ前│ベンチレーテッド ディスク

ブレーキ後│ドラム

サスペンション 前|マクファーソンストラット

サスペンション 後|ツイストビームトレーリングアーム

燃費(JC08モード)│17.7 km/ℓ

最低地上高│165 mm

最小回転半径│5.0 m

価格│229万円

フォードお客様相談室

 0120-125-175

           
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