4.0リッターV8ツインターボ＋ファブリックトップ

アストンマーティン「DB11」にオープンタイプのバリエーション「DB11 ヴォランテ」が登場した。

フロントに搭載した4.0リッターの90度V8ツインターボ エンジンは、最高出力375kW（510ps）/6,000rpm、最大トルク675Nm/2,000～5,000rpmを発生する。リアミッド マウントの電子制御シフトバイワイヤー8段ATを介して後輪を駆動し、0-100km加速4.1秒、最高速度300km/hを公称。3ステージのパワートレイン＆シャシーモードを備え、路面状況や天候、気分に合わせてエンジンレスポンスやシャシーの特性を調整することができる。

流麗なボディには新しい押し出し接着アルミニウム構造を採用。従来モデルより軽量・高剛性となり、動力性能とハンドリングが向上するとともに、デザインの洗練度、快適性、室内居住性が改善されたという。

エクステリアでは、美しいソフトトップはもちろん、DB11クーペ譲りのワンピース アルミボンネット、「カーリキュー」（渦流）と呼ばれるフェンダーのエアロダイナミック機能、大胆なC字型グラフィックを描き出すスリムな「ライトブレード」テールライト、新デザインの20インチ鍛造アロイホイールが目を引く。

インテリアでは、シートバックに採用した新しいウッドもしくはカーボンファイバー製パネルのほか、ステアリングヒーターなど年間を通してオープンエアモータリングを楽しむための装備、後席のISOFIXアタッチメントポイントなど、使い勝手を広げている。

ソフトトップは極限の耐久テストをもクリア

そして、ヴォランテの最も重要な要素であるコンバーチブルトップは、ボルドーレッド、ブラックシルバー、グレーシルバーの3色から選択できる。開閉の所用時間は、オープンで14秒、クローズで16秒と短く、リモート操作も可能。50km/h以下なら走行中も開閉可能で、折りたたみ時はほぼフラットに収納されるほか、従来の「DB9」に比べてトランク容量を20パーセント拡大することに成功した。

どんな悪天候でも乗員にくつろぎの空間を提供するという吸音性、遮音性に優れた新設計の8層ファブリックルーフは、厳密なテストを経て品質と耐久性が確認されている。例えば、ライフ サイクル デュラビリティ（LCD）テストでは、特別な天候実験室で、トップを10万回以上開閉する耐久試験を実施した。これは、世界で最も厳しい天候条件をシミュレートするため開発した実験設備で、現実世界で10年分に相当する経年変化を1ヵ月に短縮して再現することができるというもの。そのテスト結果は、DB11ヴォランテのプロトタイプを使用し、デスバレーや北極圏で実施した現実世界でのテストでも確認・立証できたという。

アストンマーティンのアンディ・パーマー社長兼CEOは、「アストンマーティンのお客様、特に何世代にもわたる弊社のお客様にとって、他のオープントップモデルとは一線を画したエモーショナルな魅力を提供するヴォランテは、常に特別な存在であり続けてきました。新型はこの資質を完全に備えるとともに、アストンマーティンのオープンモデルでしか味わうことができない走る喜びや楽しさを約束するクルマです」と語る。

価格は、英国で15万9,900ポンド、ドイツで19万9,000ユーロ、米国で21万6,495ドルと発表された。即時注文受付を開始し、2018年春からの納車を予定している。

Aston Martin DB11 Volante｜アストンマーティンDB11 ヴォランテ
ボディサイズ｜4,750 × 1,950 × 1,300 mm
ホイールベース｜2,805mm
重量｜1,870 kg
重量配分 前/後｜47：53
エンジン｜3,982cc V型8気筒ツインターボ
ボア×ストローク｜83 × 92 mm
圧縮比｜10.5
最高出力｜510ps（375kW）/6,000 rpm
最大トルク｜675Nm/2,000-5,000 rpm
0-100km/h加速｜4.1 秒
最高速度｜300 km/h
CO2排出量｜253 g/km
トランスミッション｜8段AT
駆動方式｜FR
ブレーキ 前｜φ400×36mm ベンチレーテッドディスク
ブレーキ 後｜φ360×32mm ベンチレーテッドディスク
サスペンション 前｜独立懸架ダブルウィッシュボーン
サスペンション 後｜マルチリンク
タイヤ 前/後｜255/40R20 ／ 295/35R20