Lamborghini Sixth Element Concept|ランボルギーニ セスト エレメント コンセプト
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2015年2月16日

Lamborghini Sixth Element Concept|ランボルギーニ セスト エレメント コンセプト

Lamborghini Sesto Elemento Concept|
ランボルギーニ セスト コンセプト

一驚を喫する999kgのスーパーガヤルド

ランボルギーニは、プレスイベントで「スーパーレジェーラ」のライトウェイトという概念をはるかに上まわる、まさに驚愕の軽量化を実現した「セスト エレメント コンセプト」を公開した。

文=ジラフ

パワー・トゥ・ウェイトレシオ1.75kg/psという驚異

このコンセプトモデルは、ガヤルドのライトウエイト仕様である「LP570-4スーパーレジェーラ」の重量1340kgを大きく下まわる999kgという、まさに桁ちがいの軽さを最大の特徴としている。

現在、ランボルギーニが開発している次世代カーボンファイバーの導入によって、はじめてここまでの軽量化が可能になった。この素材はモノコックセル、フロントフレーム、ボディパネル、サスペンション、ホイール、ドライブシャフトなど、さまざまな箇所に多用されているという。その結果、エンジンを積んだ状態であったとしても1tを切ってしまう。

Lamborghini Sesto Elemento Concept|ランボルギーニ セスト エレメント コンセプト Photo02

Lamborghini Sesto Elemento Concept|ランボルギーニ セスト エレメント コンセプト Photo03

このボディに、「ガヤルドLP570‐4スーパーレジェーラ」と同様の5.2リッターV10(最高出力570ps)を搭載する4輪駆動。パワー・トゥ・ウェイトレシオは、なんと1.75kg/psだという。当然のことながら、動力性能も世界でトップクラスのものとなり、0-100km/h加速は2.5秒、最高速は300km/h超をマーク。

ランボルギーニのステファン ヴィンケルマンCEOは、「将来のニューモデルすべてに、このコンセプトカーの考えが反映される」とコメントしている。スポーツカーのもつパフォーマンスがさらなる飛躍的な向上をむかえるさまを目の当たりにできる日もそう遠くないかもしれない。

BRAND HISTORY
イタリアを代表するスポーツカーメーカーとして、つねに対比されるのがFERRARI(フェラーリ)とLAMBORGHINI(ランボルギーニ)だ。しかし、それは至極当然のこと。なぜならランボルギーニの原点は、フェラーリを超えることだったのだから。

フェルッチオ・ランボルギーニがスポーツカーメーカーのランボルギーニ社を興したのは1963年。彼が47歳のことだ。第二次大戦後、トラクターやエアコンで財を築いたフェルッチオは、それまでに数々のスポーツカーを乗り継ぐが、どれひとつとして彼を満足させるものがなかった。フェラーリも例外ではなく、ある日、フェルッチオがエンツォ・フェラーリに愚痴を並べると、「君はトラクターでも転がしていればいい」と返されたことから、自らのブランドを立ち上げ、打倒フェラーリを掲げたというのはあまりにも有名な逸話だろう。

早速ランボルギーニは1963年のトリノショーに先進のV12と美しいボディをもつ「350GTV」を送り込み、翌年には生産型の「350GT」を世に送り出した。そのあとは一世を風靡した「ミウラ」や「カウンタック」などを発表するが、トラクター事業のつまずきやオイルショックの影響などから、みずからの名を冠したスポーツカーメーカは人手にわたることになる。

そのあともランボルギーニ社は幾度も身売りの憂き目に遭うが、1998年、アウディの傘下に収まってからは、順調な成長を見せている。現在はV12エンジンを積む「ムルシエラゴ」とV10の「ガヤルド」をラインナップする。

           
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