アウディ R18 e-tronでル・マン出走|Audi
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2014年12月15日

アウディ R18 e-tronでル・マン出走|Audi

Audi|アウディ

アウディ、R18 e-tronでル・マン参戦

2012年ル・マン24時間レースに、アウディはハイブリッドエンジンで出走。2012年2月29日、ミュンヘンで、報道陣を前に、2012年のル・マン計画の概要が発表された。

Text by OGAWA Fumio

注目のル・マンカー

アウディが、世界中から報道陣を招いておこなった2012年のル・マン24時間レースの参戦計画は、会場をどよめかせるものだった。それは、まず、4台という大布陣でのエントリーになること。そしてうち2台は「e-tron(イートロン)」と呼ばれるハイブリッドシステム搭載マシンだったからだ。

ル・マンプロトタイプで出走するのは、「アウディR18 e-tron クワトロ」と呼ばれる注目のル・マンカー。2001年のガソリン直噴TFSIエンジン搭載車、2006年のディーゼルエンジン搭載車(しかもこの年に総合優勝)に継ぐ、画期的な内容だ。

なにしろ3.7リッターV6ディーゼルエンジンに、組み合わせた電気モーターで前輪を駆動する、4WDシステムを採用している。アウディはこれを「e-tronクワトロ」と名付け、ハイブリッドによる環境適合性と、クワトロによるスポーティドライビング、ともにバランスさせたことを謳う。

アウディR18 e-tron クワトロは18カ月で開発にこぎつけたモデルで、現在、テストが進められている。電気モーターは、左右の前輪にひとつずつ備わり、加速のときに補助的な駆動力を与えるのが主目的。ブレーキング時に回生エネルギーをリチウムイオンバッテリーにたくわえるようになっている。

開発を指揮したアウディスポーツのヴォルフガング アペルは、「開発は苦労の連続だった」と語った。
「重量、パフォーマンス、ハイブリッド コンセプト、ル・マンの規則、それに車両のパッケージング、すべてを最高のバランスにもっていかなくてはならなかったからです。しかし、ウルトラと名づけた軽量化技術を採用することで、重量増を回避しながら、すばらしいマシンを仕上げることができたとおもいます」

Audi R18 e-tron|アウディR18 e-tron 02

Audi R18 e-tron|アウディR18 e-tron 03

アウディR18 e-tron クワトロは、すでにサーキットでのテストが進行中で、まず早ばやと5月5日開催予定のスパ フランコルシャン6時間耐久レースに出走するという。記者会見の会場に姿を現したドライバーたちのひとり、イヴァン カペリは操縦しての印象を、「スタビリティがひときわ高い。ストレートで踏みこんだとき、(電気モーターによる)さらなる加速感がある」と語った。

会場は、ふだんはディーラーの研修などに使われるミュンヘン空港そばのトレーニングセンター。この日は、まるでブティックかレストランのように内装を変え、アウディの意気込みを強くアピールした。

記者会見の最後に、アウディ モータースポーツを統括する、ドクター ヴォルフガンク ウルリッヒはこうしめくくった。

「毎年ル・マン(24時間レース)は、まったくあたらしいレースとして臨んでいます。アウディは、ガソリン直噴、ディーゼルと、これまでに大胆な試みをし、すべて成功に導いてきました。今回のR18 e-tron クワトロでもすばらしい成績が出るとおもいます」

2012年のル・マン24時間レースは、6月16日から17日にかけて開催される。

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