FUJIFILM X-Pro1|フルサイズ機に匹敵する“プレミアムカメラ”
FUJIFILM X-Pro1|フジフイルム X-Pro1
フルサイズ機に匹敵する“プレミアムカメラ”
フジフイルムからいよいよミラーレス一眼が登場する。1月にラスベガスで開催された家電見本市CESで発表があったばかりだが、日本でも2月18日発売と正式発表された。ますますの盛り上がりを見せるミラーレス市場で存在感を示せるか、注目だ。
Text by SUGIURA Shu(OPENERS)
レンズの描写力を最大限に発揮させる、新開発のイメージセンサー
フジフイルムからすれば、「ミラーレス」と呼ばれるのは本意ではないらしい。ミラーのある一眼レフからミラーを取り除いて小型化したものをミラーレスと呼ぶが、今回登場したXpro1は、発想の出発点はそこではない。一眼レフに匹敵する画質の新しいカメラを追求した結果、ミラーのない構造の製品が完成した、ということ。
具体的にはまず、1630万画素APS-Cサイズの新開発「X-Trans CMOSセンサー」。解像感を損なうことなくモアレなどデジタルカメラ特有の画像劣化を抑えることに成功したセンサーで、レンズ本来の解像力や描写力を最大限に引き出すことができる。フルサイズセンサー搭載の一眼レフに匹敵する解像感と低ノイズが実現したと、開発者は胸をはる。
そしてその高性能センサーに光を送るレンズは、伝統のフジノンレンズだ。周辺の解像度と光量に一層配慮し、色収差を徹底的に抑えた専用設計のレンズ群を搭載し、絞りもより細かな設定が可能。精緻なクリック感で、撮影者が感覚的に画づくりに集中できる。当初は、「フジノンレンズ XF18mmF2 R」(35mm換算27mm相当)、「フジノンレンズ XF35mmF1.4 R」(同53mm相当)、「フジノンレンズ XF60mmF2.4 R Macro」(同91mm相当)とういう短焦点レンズ3本のラインナップ。どれも暗所に強く、美しいボケ味が出せる高品質レンズといえるだろう。
他社とは一線を画す、クラシックな魅力も
レンズを深く潜り込ませる広い開口部により、レンズ後端からセンサーまでの距離を短縮化したオリジナルの「Xマウント」は、周辺光量の低下を防ぎ、画面周辺まで高い解像度を実現させる役目を果たす。ビューファインダーは、昨年発売された高級コンパクトデジタルカメラ「X 100」に搭載のものをレンズ交換式システム向けに進化させた「ハイブリッドマルチビューファインダー」。装着するレンズの焦点距離に合わせて、倍率とフレームのサイズが自動的に切り替わる。
フィルムカメラのような佇まいも魅力的だが、フィルムを選ぶ感覚で色再現性や階調表現を使い分けられ、スタジオポートレイトなどにも対応する「フィルムシミュレーションモード」や、2回の撮影でコマを送らずに撮影する「多重露出撮影」など、見た目だけでなく機能面でもクラシックな要素を取り入れている。
幅139.5mm、重さ450gと、近年の小型化の一途を辿るミラーレスカメラ市場では決して小さいほうではない。プロ仕様のフルサイズ搭載カメラに匹敵するクオリティと、クラシックな存在感。これまでの流れとは一線を画すコンセプトのこの写真機が、デジタルカメラのトレンドに新たな風を吹き込むことはまちがいない。
FUJIFILM X-Pro1
寸法|W139.5×H81.8×D42.5mm
重量|450g(バッテリー、メモリーカード含む)
発売日|2月18日(土)
価格|オープン(予想価格15万円前後)
フジノンレンズ XF18mmF2 R(35mm換算27mm相当)|オープン価格(予想価格5万5000円前後)
フジノンレンズ XF35mmF1.4R(同53mm相当)|オープン価格(予想価格5万5000円前後)
フジノンレンズ XF60mmF2.4 R Macro(91mm相当)|オープン価格(予想価格6万円前後)
FUJIFILM X-Pro1 スペシャルサイト
http://fujifilm-x.com/x-pro1/ja/index.html