最小限のホイールスピンで最大限の加速を引き出す「スラストモード」を設定

ガヤルドシリーズの頂点に立つモデルとして発表されたLP570-4 スーパートロフェオ・ストラダーレは、世界最速のワンメイクレース・シリーズのひとつ、ランボルギーニ・ブランパン・スーパートロフェオ選手権用マシンをベースとしたもの。レーシングバージョンとロードバージョンには多くの共通点があり、まさに公道を走るレーシングマシンという言葉がふさわしいモデルだ。

搭載されるエンジンは、レーシングバージョンと基本的に同一だ。リアミッドシップに搭載されるV10ユニットは最高出力419kW（570ps）/ 8,000rpm、最大トルクは540Nm/6,500rpm。トランスミッションも、レーシングバージョンとおなじeギア6段ロボタイズド・ギアボックスが搭載され、シフト操作はステアリングホイール上のシフトパドルでおこなう。このモデルにはゼロスタート時のパフォーマンスを最大限に引き出すため、発進時のエンジン回転数を約5,000rpmに設定し、最小限のホイールスピンで最大限の加速を引き出す「スラストモード」もプログラムされているという。

サーキットユースらしく消火器もオプションで用意

サスペンションは、4輪ともアルミニウム素材のダブルウィッシュボーン。19インチ鍛造アルミニウムリムは軽量化に貢献し、ホイールだけで13kgもの重量削減に成功。タイヤは、ピレリP-Zeroコルサを採用した。もちろん、ブレーキシステムも強化され、こちらもアルミ製のキャリパーはフロントが8ピストン、リアは4ピストンとなり、ブレーキディスク径は、フロント365mm、リア356mmとなっている。オプションでカーボンセラミック・ブレーキの設定もあり、こちらはフロントディスク径が380mmとなる。また、サーキットユースを念頭においたオプションとしては、チューブラーフレーム構造のロールケージ、4点式シートベルト、消火器などが設定されている。

0-100km/hを3.4秒で駆け抜ける矢のごとき加速性能

エクステリアについては、レーシングバージョンと同一の仕様となっているリアスポイラーが目立つ。ガヤルドLP560-4の3倍という強大なダウンフォースを発生し、タイトセクションや高速セクションの安定性を飛躍的に向上させるという。また、クイックリリース式リムーバブル・エンジンフードも、サーキットからフィードバックされたコンポーネント。そのほか、さまざまなボディコンポーネントは、カーボン複合材で製作されている。

その結果、乾燥重量は、LP560-4よりさらに70kgも下まわる1,340kgを達成。パワーウエイトレシオは2.35kg/hpを実現し、0-100km/h加速3.4秒を実現。最高速度は320km/hに達する。

カラーは新色、ロッソ・マルスを採用。これは、モータースポーツ黎明期に国別にボディカラーが決められていた時代のレーシングレッドを再現したものだという。また、ブレーキキャリパーもランボルギーニ史上はじめて、レッドに塗装された。インテリアは、ブラックとレッドに統一し、素材はアルカンターラと軽量なカーボンファイバーが広範囲に使用されている。

Lamborghini Gallardo LP 570-4 Super Trofeo Stradale｜
ランボルギーニガヤルド LP570-4 スーパートロフェオ・ストラダーレ
ボディサイズ｜全長4,386×全幅1,900×全高1,165mm
ホイールベース｜2,560mm
車輛重量｜1,340kg（乾燥重量）
エンジン｜5.2リッター V型10気筒DOHC
最高出力｜419kW(570ps)/8,000rpm
最大トルク｜540Nm(55.0kgm)/6,500rpm
トランスミッション｜6段ロボタイズドMT（eギア）
欧州複合サイクルモード燃費｜7.4km/ℓ
CO2排出量｜319g/km
駆動方式｜4WD