パルミジャーニ・フルリエ|SIHH 2016 ジュネーブサロン速報|PARMIGIANI FLEURIER

パルミジャーニ・フルリエ|SIHH 2016 ジュネーブサロン速報|PARMIGIANI FLEURIER

PARMIGIANI FLEURIER|パルミジャーニ・フルリエブランドの創立20周年を記念する新ムーブメントを発表(1)パルミジャーニ・フルリエでは20周年のメモリアルモデルとともに、まったく新しいムーブメントのプロトタイプが公開された。ゼンマイの駆動時間を伸ばす方法として多く用いられてきたのが、ゼンマイの強化が定説とされてきた。ところが、今回発表された新ムーブでは、まったく逆のアプローチで考えられているという。そんな新技術の最前線にもスポットを当てたい。文/河田昭則パワーリザーブを飛躍的に伸ばす新技術を公開ミシェル・パルミジャーニ氏が立ち上げたマニュファクチュール、パルミジャーニ・フルリエは創立20周年を迎える。この記念すべき年の新作発表で発表されたのは、従来のゼンマイを数週間に伸ばす研究開発中というムーブメントだった。エスペラント語で、“永遠”を意味する「センフィネ」と名付けられているという。航空宇宙産業で用いられる特殊な弾力素材により、あまねく脱進機のパーツを製造する。脱進...
モリッツ・グロスマン日本上陸1周年記念モデルを発売|MORITZ GROSSMANN

モリッツ・グロスマン日本上陸1周年記念モデルを発売|MORITZ GROSSMANN

MORITZ GROSSMANN|モリッツ・グロスマン日本上陸1周年を記念したモデルを日本限定で発売ドイツ発マニュファクチュール高級時計ブランド、モリッツ・グロスマンは日本上陸1周年を記念し、日本限定モデル「テフヌート ジャパンリミテッド」を30本限定で製作。18Kローズゴールドモデル、18Kホワイトゴールドモデル、各々15本の限定発売となっている。Text by Hirumax世代を超えた「シンプルで完璧な時計」ブランド名となった時計職人モリッツ・グロスマン(1826年〜1885年)は、ドイツ・グラスヒュッテにおける時計産業創成期を支えた偉大な歴史的人物の一人である。職人グロスマンの「シンプルでありながら機械的に完璧な時計」という純粋な時計作りの信念、「シンプルな気品と革新を一体化する」という哲学に基づいて作られるモリッツ・グロスマンの時計は、設計スケッチから、針の制作、一次組立、最終組立に至るまで、それぞれの工程における最高のスペシャリストによって手がけられ、世代を超えた“真の...
エイチ・ワイ・ティー|SIHH 2016 ジュネーブサロン速報|HYT

エイチ・ワイ・ティー|SIHH 2016 ジュネーブサロン速報|HYT

HYT|エイチ・ワイ・ティーホワイトとブルーの液体によるレトログラード(1)液体を使って、往復運針するレトログラードのように計時を行う時計で、時計ファンにお馴染みになったHYT。“液体機械時計師”(ハイドロ・メカニカル・オロロジスト)を標榜して、驚きのアイデアを結実させた彼らのSIHHデビューを飾ったのは、ホワイトとブルーのツートーンが映える時計だった。Text by KAWADA Akinoriクラシック&モダンの融合HYTは、本当に不思議な腕時計ブランドだ。機械式腕時計の内部に水を通すシステムが発表されたのは、2012年。以来、このコンセプトを踏襲したユニークなモデルがスイスのバーゼルワールドで発表されてきた。ベローと呼ばれる着色された特殊な液体をを送り込むポンプによって、時刻が表示されるという。HYTが、SIHHに姿を現した。HYT最新作はカラーバリエーションの充実に力を入れており、ホワイトとブルーのツートーンカラーが眩しい時計を2本リリースした。1本は、これまでのHYTのイ...
ウルベルク|SIHH 2016 ジュネーブサロン速報|URWERK

ウルベルク|SIHH 2016 ジュネーブサロン速報|URWERK

URWERK|ウルベルクプロダクトデザインとメカニズムの面白さ(1)扇型のミニッツトラックによって、時刻を表示する機構が印象的なウルベルクがSIHHに初参加。ウルベルクといえば、得意なメカニズムとデザインだが、新たに考案された精度の自動測定機構や女性のために開発された新作が会場でも話題となった。Text by KAWADA Akinori独特の計時方式、新しい自動測定装置に目を見開かされるウルベルクは、時計師フェリックス・バウムガルトナー氏とデザイナーのマーティン・フレイ氏が設立。特にひと目見たら忘れられないユニークな時刻表示「アワーサテライト機構」は世界各国の時計愛好家の間で注目を集め、支持が広がるブランドだ。昨年発表された「UR-105TA」のプロモーション映像 この「アワーサテライト機構」は、バウムガルトナー氏が開発。世界でも希な回転ディスクによる時刻表示方法で、世界で高く評価された。その最新作では、4つの回転ディスクを使用した機構が登場。フレイ氏の製作にも手間がかかっており...
グルーベル・フォルセイ|SIHH 2016 ジュネーブサロン速報|GREUBEL FORSEY

グルーベル・フォルセイ|SIHH 2016 ジュネーブサロン速報|GREUBEL FORSEY

GREUBEL FORSEY|グルーベル・フォルセイ高精度を目指す新しい方向を模索(1)グルーベル・フォルセイは、2人の独立時計師が創設したブランド。2004年の創業以来、2軸トゥールビヨンや高速回転トゥールビヨンのパイオニアとして、数々の賞を獲得してきた。2016年は、グルーベル・フォルセイが得意とするメカニズム「トゥールビヨン」ではなく新たに開発した複雑機構を発表した。Text by KAWADA Akinori名人が作る“シンプルでも高性能”な逸品2016年は複雑なハイエンド機構を得意とする独立時計ブランドが数多く参加したことで賑わいを見せたSIHHだが、グルーベル・フォルセイは、SIHH参加ブランドのなかでも独立職人系ブランドのパイオニアといってもよい。通常のトゥールビヨンよりもさらに複雑な2軸トゥールビヨンや高速回転トゥールビヨンという他のブランドでは真似できないような機構を武器に高級メゾンとしての地位を確立した。そんなグルーベル・フォルセイで興味深いのは、24秒で1回転...
ヴァン クリーフ&アーペル|SIHH 2016 ジュネーブサロン速報|VAN CLEEF & ARPEL

ヴァン クリーフ&アーペル|SIHH 2016 ジュネーブサロン速報|VAN CLEEF & ARPEL

VAN CLEEF & ARPEL|ヴァン クリーフ&アーペル詩情のあふれる世界を文字盤に紡ぎ出す(1)ヴァン クリーフ&アーペルは、ハイジュエリーとポエティック コンプリケーションを柱として、新作を発表したが、やはり注目したいのはポエティック コンプリケーションである。2016年も、文字盤に詩心にあふれる世界が展開された。文/河田昭則モチーフの造形も見事で魅入られてしまうヴァン クリーフ&アーペルのポエティック コンプリケーションは、毎年の楽しみの一つである。ある時は宇宙の神秘を、ある時は情感あふれるストーリーを、文字盤に出現させ、文字通りに、時計を詩的な(ポエティック)なものに仕立て上げる。ジェムセッティングも、名立たるハイジュエラーらしい素晴らしさで、時計に華やな彩りと輝きを与える。2016年は、そんなポエティック コンプリケーションの充実ぶりが際立っている。ここで紹介するうちの2本は、美しく、独創的なことに加えて、メカニズムという点でも傑出した時計である。「レディ ...
ジャガー・ルクルト|SIHH 2016 ジュネーブサロン速報|JAEGER-LECOULTRE

ジャガー・ルクルト|SIHH 2016 ジュネーブサロン速報|JAEGER-LECOULTRE

JAEGER-LECOULTRE|ジャガー・ルクルト誕生85周年を迎え、定番「レベルソ」がリニューアル(1)ジュネーブサロン初日の夜を飾ったのは、スイス時計界を代表する角形時計「レベルソ」誕生85周年だった。その祝宴の場において、新しい「レベルソ」が発表され、多くの関係者に衝撃を与えた。Text by KAWADA Akinoriケースサイズは3タイプに統一ポロ競技中でも時計の風防を破損する心配のない腕時計という注文に応えて開発されたジャガー・ルクルトの角型モデル「レベルソ」が誕生から85年を迎えた。そのメモリアルイヤーを祝う席上で、ジャガー・ルクルトは「レベルソ」コレクションを大胆に再編成することを発表した。その詳細は関係者に衝撃的ニュースとして受けとめられた。「レベルソ」は定番中の定番であり、人気も高い。それ故に顧客の要望のあらゆる側面に応えてきた。それだけ、サイズや機能のバリエーションが多くなり、選択の幅も広くなるが、コレクションの性格付けや体系が見えにくくなるきらいもあった...
リシャール・ミル|SIHH 2016 ジュネーブサロン速報|RICHARD MILLE

リシャール・ミル|SIHH 2016 ジュネーブサロン速報|RICHARD MILLE

RICHARD MILLE|リシャール・ミル先端の技術を極めながら、さらなるラグジュアリーを追求(1)時計のF1を目指すと標榜してきたリシャール・ミルは、その先端を行く時計作りにより、新しいラグジュアリーのスタイルを確立している。今回も、これまでのスポーツ関係とは異なるコラボレーションを行うなど、新しい試みにチャレンジしている。文/河田昭則新しいコラボでも先端技術を追い求める近年のリシャール・ミルは、テニスのラファエル・ナダル、ゴルフのバッバ・ワトソン、F1のロマン・グロージャンなど、多くのスポーツ選手とのコラボレーションを成功させてきた。技術を極めつつ、他では使用しない先端的素材の採用などによって、独自のラグジュアリー性と世界観を構築してきた。2016年のSIHHでは、新しいコラボレーションのパートナーとして、ラグジュアリーなコーポレートジェット(ビジネスジェット)を製造するACJ(エアバス コーポレート ジェット)とのコラボレーションモデルが発表された。そこでも、リシャール・ミ...
名車ブガッティから生まれたラルフ ローレン RL オートモーティブ スケルトン|RALPH LAUREN

名車ブガッティから生まれたラルフ ローレン RL オートモーティブ スケルトン|RALPH LAUREN

RALPH LAUREN|ラルフ ローレン伝説のヴィンテージカーの美学を再現した極上のタイムピースラルフ・ローレンが愛するクラシックカーからインスパイアされ、誕生した「ラルフ ローレン オートモーティブ コレクション」。なかでもブランド初のオープンワークが施された「ラルフ ローレン オートモーティブ RL スケルトン」はヴィンテージカーの美学と世界観が反映されれている。Text by Hirumax“走る芸術品”ブガッティから生まれた“時を刻む芸術品”「ラルフ ローレン オートモーティブ コレクション」は、ラルフ・ローレン自ら所有する伝説的なヴィンテージカー、1938年型 ブガッティ タイプ57SC アトランティック クーペからインスピレーションを得てデザインされた極上のタイムピースである。2015年にジュネーブ・サロンで発表され、10月から発売されている伝説的なコレクションの「ラルフ ローレン RL オートモーティブ スケルトン」を再検証していこう。「ラルフ ローレン RL オー...
オーデマ ピゲ|SIHH 2016 ジュネーブサロン速報|AUDEMARS PIGUET

オーデマ ピゲ|SIHH 2016 ジュネーブサロン速報|AUDEMARS PIGUET

進化を続けるロイヤル オーク(1)今年のオーデマ ピゲには2つの傾向をみいだすことができる。一つは、創業以来手がけてきた複雑機構ミニッツリピーターの最先端モデル、もう一つはこれもやはり創業時から受け継がれてきた素材、イエローゴールドをロイヤル オークのデザインコードで発表した点だ。文/河田昭則旗艦モデルにふさわしいコレクションの充実もはやブランドを代表するコレクションとして不動の地位を占める「ロイヤル オーク」が、コレクションを大きく拡充している。まず、ケースを初めとする外装について。大きく注目したいのは、18Kイエローゴールドケースモデルの新展開である。近年、ゴールドモデルは、肌への馴染みのよいカラーということもあって、ピンクゴールドに人気が集まる傾向にあったが、古典的なラグジュアリーカラーであるイエローゴールドを大きく取り上げることで、近年の時計界における原点回帰の流れに一石を投じることになりそうだ。同時に、好対照なヴィヴィッドでカジュアルなカラーを、ロイヤル オーク オフショ...
パネライ|SIHH 2016 ジュネーブサロン速報|PANERAI

パネライ|SIHH 2016 ジュネーブサロン速報|PANERAI

PANERAI|パネライ薄型ムーブメントへの挑戦(1)2016年のパネライは、自社ムーブメントに改めて注目だ。キャリバーP.4000系に多機能型の2つのムーブメントが登場するとともに、複雑系などでもいかんなく実力を発揮している。文/河田昭則新型自社ムーブメントで機能を拡張2005年に登場した自社製ムーブメント、キャリバーP.2002以降、マニュファクチュールとして揺るぎない地位を築き上げてきたパネライ。年々、機能面で幅を広げつつあり、2016年は2つの新型ムーブメントが登場した。マイクロローター式の自動巻きで、第二時間帯表示、パワーリザーブ表示などを備えたキャリバーP.4001とP.4002である。両者の違いはパワーリザーブ表示の位置にあるが、いずれも2014年に登場したマイクロローター式の基本ムーブメントキャリバーP.4000がベースになっている。薄型自動巻きの「ラジオミール 1940」に多くの機能を搭載したミドルレンジモデルがリリースされ、マニュファクチュールブランドとしての実...
アイ・ダブリュー・シー|SIHH 2016 ジュネーブサロン速報|IWC

アイ・ダブリュー・シー|SIHH 2016 ジュネーブサロン速報|IWC

IWC|アイ・ダブリュー・シー伝説を継承する新パイロット・ウォッチ(1)毎年のSIHHにおいて、中核コレクションの一つを、そっくりリニューアルしてしまうのが、IWCの通例となっている。今年は、言わば「パイロット・ウォッチ」の年であり、強力なラインナップが整備された。Text by KAWADA Akinoriパイロットウォッチの伝説再び今年は、どのコレクションがリニューアルされるか。この問いの回答を得ることは、IWCのブースを訪れる者には、ひとつの楽しみであり、今回はブース入口に、かつての英空軍の名戦闘機スピットファイアが、まるで航空博物館かのように天井から吊り下げられ、驚いた人も多いはずだ。2016年は「パイロット・ウォッチ・イヤー」。2012年以来となる、同コレクションの改編期に当たる。コレクションの中核となる「マーク」シリーズが「マークXVII」から「マークXVIII」へ世代が進み、同「クロノグラフ」にも、「ビッグ・パイロット・ウォッチ」にも、全般にビンテージ感を高めるデザイ...
カルティエ|SIHH 2016 ジュネーブサロン速報|CARTIER

カルティエ|SIHH 2016 ジュネーブサロン速報|CARTIER

CARTIER|カルティエメンズモデルへの新たな挑戦(1)2016年1月18日、高級時計メゾンが一堂に介して開催される見本市、SIHH(通称、ジュネーブサロン)が、いよいよ開幕した。新しく多数の優れた技術を持つブランドが参加するなど、話題の多いなか、去年に引き続いて、新しいコレクションをリリースするなど、カルティエの精力的な動きには、開幕早々、大いに注目させられた。Text by KAWADA Akinori新コレクション「ドライブ ドゥ カルティエ」男のための時計。2016年のSIHHのために、カルティエが用意していた腕時計「ドライブ ドゥ カルティエ」は、文字通りそんな時計である。それは、本能に忠実で、活動的、それでいてエレガントなスタイルを持つ。緩やかで流麗なカーブを描くヘキサゴン(八角形)のベゼルとクッション型ケースの組み合わせは、1930〜40年代を彷彿とさせるレトロさを漂わせつつ、ダイナミックと優雅さを兼備する。まさに本能のままに自由に生きる男の腕にふさわしいスタイリン...
A.ランゲ&ゾーネ 創業者の生誕200年の最後を祝う記念モデルが登場|A.LANGE & SÖHNE

A.ランゲ&ゾーネ 創業者の生誕200年の最後を祝う記念モデルが登場|A.LANGE & SÖHNE

A.LANGE & SÖHNE|A.ランゲ&ゾーネ創業者の生誕200年の最後を祝う記念モデルが登場ナポレオンが最後に敗れたワーテルローの戦いを初め、近代の入り口として歴史書に刻まれる1815年。芸術的な時計作りで知られるドイツブランド、A.ランゲ&ゾーネの始祖、フェルディナント・アドルフ・ランゲの生誕から200年を迎えた2015年の最後を飾るにふさわしい、職人の手仕事が冴えわたる記念モデルが登場した。Text by KAWADA Akinori機構も、外装も、ドイツ時計を象徴する高品質芸術的な時計作りで知られるA.ランゲ&ゾーネの創業者、かつてのドイツ・ザクセン王国の宮廷時計師だったフェルディナント・アドルフ・ランゲは、1815年に生誕した。激動の時代の真っ只中で、近代ヨーロッパが確立されたこの年から、2015年はちょうど200年。A.ランゲ&ゾーネは、2015年に創業者の生誕200年を記念するモデルを、いくつか送り出してきたが、年末に締め括りの象徴的なモデルをリリースした...
カルティエが2016年新作を早くもお披露目|CARTIER

カルティエが2016年新作を早くもお披露目|CARTIER

CARTIER|カルティエカルティエが2016年新作を早くもお披露目(1)年末は、年明けにジュネーブで開催されるSIHH(ジュネーブサロン)に参加する高級時計メゾンにとっては、重要な期間である。SIHHで登場するするモデルをいち早くお披露目することで、2016年を占うメゾンもあるからだ。そんななか、カルティエが、創造性にあふれる新作をリリースした。Text by KAWADA Akinori工房の実力を表現するムーブメントを搭載高級メゾンがスイス・ジュネーブで会し、その年の新作を発表する、時計の見本市SIHH。腕時計の最新トレンドを決定づける一大イベントに向けて、各ブランドとも準備に余念がない。会期が間近なこともあって、新作を先行してお披露目するブランドが増えてくる時期だ。SIHHの中心プレーヤーであるカルティエが先陣を切るように、1月にお目見えする新作の一部を先行してリリースした。ひとつは機械式腕時計を目で楽しめるスケルトンウォッチであり、もうひとつは詩的なストーリー性にあふれる...
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