Luupの事業加速の舞台裏と“セットアップオフィス”を選んだ理由|LOUNGE
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2023年10月25日

Luupの事業加速の舞台裏と“セットアップオフィス”を選んだ理由|LOUNGE

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LOUNGE|LUUP

電動マイクロモビリティで日本を変える!

『街じゅうを“駅前化”するインフラをつくる』をミッションに掲げ、電動キックボードや電動アシスト自転車などの電動マイクロモビリティのシェアリングサービス「LUUP」を提供するLuup(ループ)。創業5年にして、多額の資金調達を行いつつ事業を拡大し、従業員70人規模の会社に急成長を遂げるスタートアップを率いるのが、代表取締役社長兼CEOの岡井大輝さん。新しい交通ルールが整備され、今後電動マイクロモビリティのさらなる普及が予想されるなか、事業の急成長における課題解決やオフィス移転の苦労を経て、内装や家具が備わった“セットアップオフィス”を選んだ理由とは──。スタートアップの急成長期にとって大事なオフィス選びのポイントや職場環境づくりについて聞いた。

創業2年で売り上げゼロ。利益を出すため、資金はプロダクトや人材に使いたい

──電動キックボードや電動アシスト自転車のシェアリングサービス「LUUP」は、2020年5月に東京都内の約50ポートから電動アシスト自転車のみでサービスを開始。電動キックボードに関しては関係省庁によるルール整備に向けて、2021年4月より公道での実証実験に参加し、現在(2023年8月時点)は8都市・約4,000ポートにまで拡大しています。事業拡大において多くの困難や課題があったかと思いますが、どのようにそれらを乗り越えられたのでしょうか?
「僕たちLuupが行っている<電動マイクロモビリティのシェアリング事業>における最大の特徴は、ステークホルダーが非常に多いことです。LUUPの利用者をはじめ、政府や警察、自治体、町内会といったいろいろなステークホルダーの方々と交通インフラとしての安全性を保つための議論を重ねてきました。その際に出た課題や問題を改善するため、ハードウェアとソフトウェアにおいてさまざまな改良を重ねています。
実は、LUUPの電動キックボードは、これまでに14回以上もアップデートしているんです。たとえば、安全のためにウィンカーの音を出すようにしたり、車両の色を夜間でも見やすく、かつ景観を損ねない白とLUUP GREENの組み合わせに変えたり…など、数多くのアップデートをしてきました」
──ポートを設置する側には、どのようなメリットがあるのでしょうか?
「大きく分けて3つのメリットがあります。一番のメリットは、先ほどお伝えした利用者や入居者の利便性を底上げできること。マンションやホテル、オフィスを問わず、ポートを設置すると、徒歩だと少し遠かった場所への移動が楽になり、“駅前”にいるように便利に生活ができます。マンションの場合、“LUUPで●●駅まで数分で行けるようになりますよ”といった入居検討者への営業トークが可能になるかもしれません。
2つ目は、ポートを設置した場所がキレイになることです。最近は銀行でのポート設置も増えていますが、ゴミのポイ捨てをされたり、喫煙者の溜まり場だったりした場所にポートを設置したら、そういったトラブルが解消されたというお話もよく聞きます。マナー違反をする人が来なくなっただけでなく、Luupのオペレーションスタッフが定期的に巡回し、ポートを確認していることもその一因です。
そして最後は、CO2削減ができること。LUUPの電動キックボードは自動車に比べて、人ひとりを1km移動させるのに必要なエネルギー消費量が約40分の1という試算があります。SDGsに貢献する活動がしたいという不動産オーナー様からも、よくお問い合わせをいただきます」
──事業拡大に伴い、資金や人材の確保に苦労するスタートアップも多いですが、その点はいかがですか?
「当然、苦労の連続でした。そもそも、ハードとソフト両方の開発が必要な、お金がかかる事業モデルである上に、実は、創業2年間は売り上げがほぼゼロでした。創業当初から“法律が整備される前に原付バイクとして事業を始めよう”といった考えではなく、政府が電動マイクロモビリティ専用のルールを定めた後に、それに適したプロダクトを作ってサービスを提供しよう、という方針だったのです。2023年7月の改正道路交通法の施行により、ようやく本格的に事業としてスタートすることができるようになったばかりです。
2023年4月にはベンチャーキャピタルや大企業から第三者割当という形で約38億円の資金調達を行い、累計調達額は約91億円に。確実に利益を出す会社に成長するため、資金はプロダクトや人材にダイレクトに使いたい。そのため、固定費の大きな割合を占めるオフィスの賃料は可能な限り抑えたいと思っています」

費用も手間も省ける。「セットアップオフィス」はスタートアップにとっての最適解

──Luupの創業から今までのオフィス遍歴について教えてください。事業が大きくなり、従業員が増えるにつれてオフィスも拡大してきたのでしょうか?
「そうですね。2018年の創業時は、渋谷と恵比寿の中間エリアにオフィスを借りました。その後、メンバーが増え続ける中、コロナ禍でリモートワーク中心となり、新宿駅近くのビル内にあるシェアオフィスに入居しました。その際、専有のオフィスを借りることも検討したのですが、もしこの状況が長引いたら……と考え、リスクの少ないシェアオフィスを選びました。ちょうどコロナ禍で大企業がごっそり抜けたタイミングで、シェアオフィス内の数十人で使える居室に入居することができ、共有スペースや会議室も自由に使えたので、当時としてはベストな選択だったと思います」
──そんなシェアオフィスを出ることになったきっかけは何だったのですか?
「単純にメンバーが急増したことと、全員が1つのフロアで仕事ができる環境にしたかったからです。リモートワークが定着するなかで、たまに出社しても、複数の階にあるシェアスペースでみんなが作業をしていると、メンバー同士が顔を合わせる機会はますます減ってしまいます。急成長するスタートアップは、1年でメンバーが1.5〜2倍になり、あっという間に社内に知らない人が増えることも多いんです。ワンフロアのメンバーだけが集まる場で働き、みんなの顔と名前を知っているだけで、困ったときに相談する心理的なハードルはグッと下がると思っています。
また、徐々にシェアオフィスに入居する企業が増えるにつれて会議室の予約がしづらくなったことも理由の1つです。直前だと予約が取れず、別のフロアの会議室をわざわざ利用することが頻発して、メンバーにも負担をかけていました。そういった事情から、2022年の秋、秋葉原駅から徒歩5分のところにある、この『AKIHABARA CENTRAL SQUARE』に移転して今に至ります」
──こちらのオフィスはプロによる内装とオフィス家具があらかじめ用意された「セットアップオフィス」です。なぜ今回の移転ではセットアップオフィスを選ばれたのでしょうか?
「先ほどお話ししたようにオフィス関係の費用は極力抑えたかったので、多くのスタートアップ同様、最初は内装や家具がある程度揃っている居抜きオフィスを探しました。会議室数が複数ある、広めのワンフロアの居室が理想だったのですが、そんな都合のいい安価な物件ってないんですよね(笑)。そんなとき、サンフロンティア不動産の方からセットアップオフィスをご提案いただいて。僕はセットアップオフィスという存在を知らなかったのですが、話を聞けば聞くほど費用をはじめ、人的・時間的なコストが省けることがわかり、決断しました」
「特に大きかったのは、家具のコスト削減です。最初のオフィスからシェアオフィスに移転する際に家具をすべて手放していたのですが、セットアップオフィスなら家具を新たに買う必要がない。また、家具や内装を自分たちで手配する場合は、それぞれの専門業者さんに相見積もりを取り、社内稟議を通して…といった諸々の手間と時間もかかるのですが、それらも全て削減することができました。中古家具を買った場合のコストと、セットアップオフィスの初期費用とを比較し、あとは稟議書を作るだけで役員会で承認されたんです。最低限の費用で、使いやすくてデザイン性も高い家具が最初から揃っている。これはありがたかったです。おそらく僕と同じような悩みを持つスタートアップの起業家は多いはずなので、ぜひおすすめしたいですね」
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──オフィス選びから賃貸契約、入居まではどのような体制で行ったのでしょうか?
「実は、ほとんど僕ひとりでできました(笑)。普通は、社長室のメンバーや、臨時でオフィス移転チームを編成するなどして複数人で行うことが多いと思います。初期費用も含めると賃貸契約の2年間で多大な資金がかかるプロジェクトなので。でも僕らは少数精鋭ですし、ちょうどすごく忙しいタイミングだったので、オフィス選びや家具選びに時間を使っている場合ではなかった。その点、今回は僕ひとりがサンフロンティア不動産の方とやりとりするだけでスムーズに進み、最初の打ち合わせから1〜2カ月以内で新オフィスへの出社体制が整いました。通常3〜4カ月はかかりますから、それに比べるとすごく迅速でしたね。
また、退去時に原状回復が不要な点も大きなメリットです。スタートアップは成長とともにメンバーが急増するので、同じオフィスに10年いる可能性はほぼありません。Luupのメンバーは創業から5年で約70人になっており、出社して仕事をしている人もいます。この先、コストをかけずに退去できることも加味すると、急成長中のスタートアップにとってセットアップオフィスは、まさに最適解なのかなと思います」

ライバルは自宅とスタバ。おしゃれで使いやすいオフィスがメンバーの士気を高める

──今のオフィスに移転して1年弱ですが、どのような変化がありましたか?
「以前、シェアオフィスにいたときは、駅近くで便利な反面、メンバーたちが退社後に食事や飲みに行くような機会がほとんどありませんでした。もちろんそれでも問題はなかったのですが、今のオフィスは秋葉原駅から徒歩圏内なので、その道すがらカフェや居酒屋などの飲食店が豊富なんです。自然と仕事の合間にカフェで休憩したり、夜にメンバーで飲みに行ったりするようになりましたね。と言っても僕は忙しくて参加できていないので、メンバーから聞いた話なのですが(笑)。また、近所のカフェのご協力をいただき、Luupのメンバーはコーヒーが飲み放題になる契約をさせていただくなど、街と連携した新しい福利厚生サービスもつくりました」
──セットアップオフィスがメンバーの方々にもたらした良い影響はありましたか?
「セットアップオフィスは内装も家具もおしゃれで使いやすいので、必然的にメンバーが出社したくなる雰囲気の会社になりました。作業場という観点で考えると、オフィスのライバルは“自宅”だと思うんです。自宅は個人で好きなだけ投資して腰痛防止のイスを買ったり、モニターを複数設置したりと、自分に最適な働きやすい環境を作ることができます。そんななか、自宅に近い居心地の良さが、このオフィスにはあるんじゃないかと思っています。
ちなみに、僕は出社を推奨しているわけではありません。環境に関わらず、Luupのミッションを実現するために最適に働いてくれればそれでいい。出社してメンバーとコミュニケーションを取ることと、リモートワークで作業に集中すること。両方のバランスを取りながら、最大限パフォーマンスを発揮してほしいと思っています」
──クライアントとの打ち合わせやマスコミの取材対応、採用面接などでもオフィスを使われるかと思いますが、外部の方々との関わりにおいて、セットアップオフィスのメリットはありましたか?
「やはり自社の会議室が複数あるので、予約しやすくなって業務が効率化しました。営業のメンバーはきれいな内装のオフィスにクライアントをお招きできるのがうれしいと話していましたね。また、以前は取材のためにシェアオフィス内の会議室を借りる必要があったのですが、今はすべてオフィスで行っています。今日もそうですが、いつでもLUUPの車両の前で撮影できるようになりました。採用サイトにも社内風景の写真を載せるようにもなりました。面接に来てくださった方に“オフィスがキレイですね”って言われて、“でも、実は安いんですよ!”って言えるのがうれしいですね(笑)」
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「投資家の方々はもちろんのこと、採用応募者も経営者がどこにお金をかけているかをよく見ています。今、このオフィスを選んだことで、“オフィスには見栄を張らず必要最低限の投資をして、あとはすべてメンバーやプロダクトに使っています!”と言い切ることができます。これは投資家をはじめとするステークホルダーの方々に対して私たちの姿勢を伝える上でも大事なことですし、こういう姿勢に共感して“LUUPの描く世界を実現させたい”という意志を仕事の行動原理に置いてくれるような方々と一緒に働きたいと思っています」

LUUPを日本各地に拡げ、交通インフラの課題を解決したい

──では、最後にLuupとして今後の展望をお聞かせください。
「まずは、改正道路交通法の周知に尽力していきたいです。そもそも道路交通法はかなり複雑で、何十年も前からある自転車の安全上のルールですら、しっかり理解している人は少ないと感じます。LUUPをよりたくさんの人に安全に利用していただけるように、わかりやすく伝える努力を続けていきます。
また、この法改正を機に、以前から要望の多かった地方都市や観光地などにもLUUPを普及していく予定です。観光客が多すぎてバスが足りない市街地がある一方、バスの本数が少なく移動が不便な離島もある。そういった日本各地の交通インフラの課題をLUUPで解決していきたいです。
中長期的には、モビリティ企業として交通インフラ以外にも利用者に提供できる価値を生み出していきたいと思っています。今や大手鉄道会社は、広告事業やデベロッパー事業、商業ビルの運営、エンターテインメント事業などを幅広く手がけています。生活に関することにどんどん派生していくことができる、モビリティ事業ならではの可能性を追求していきたいと思っています」
                      
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