美食大陸オーストラリア、美食とワインをめぐる旅へ|クィーンズランド州 ハミルトン島&ヘイマン島|特集
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2015年10月21日

美食大陸オーストラリア、美食とワインをめぐる旅へ|クィーンズランド州 ハミルトン島&ヘイマン島|特集

特集|美食大陸オーストラリア、美食とワインをめぐる旅へ

2. クィーンズランド州 ハミルトン島&ヘイマン島

躍進する世界屈指のグラマラスリゾート

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カップルで見ると幸せになるというハートリーフ。意外に小さいので見つけたらラッキー

この旅でもう1カ所、久しぶりの訪問となったのがGreat Barrier Reef。以前は毎年のように取材に訪れていたオーストラリアを代表するリゾートであり、ユネスコ世界遺産登録の貴重な生態系を宿す地球で一番巨大なサンゴ環礁だ。総距離はおよそ2300キロ。これは日本列島とほぼおなじ距離にあたる。

ご存知のようにサンゴは生物である。そのため宇宙から唯一確認できる生命体ともいわれ、この広大なサンゴの環礁に抱かれるようにダイナミックな海洋生態系が息づく。見どころはダイビング、ビッグゲームのフィッシングに代表されるマリンスポーツが挙げられるが、最も贅沢なのはヘリコプターによる遊覧飛行。目にも鮮やかなホワイト&ブルーのグラデーションが圧巻なホワイトヘブンビーチ、カップルで見ると幸せになれると言われるハートリーフなど。地球が生んだグラフィカルかつダイナミックな造形は言葉にならないほど感動的だ。

そのグレートバリアリーフには25ほどのリゾートアイランドがある。地元オーストラリアのホリデー用のカジュアルなタイプから皇室、ハリウッドスターなど世界中のセレブが滞在する最高級リゾートまで幅広い。こういったリゾートアイランドもここ数年でさらにアップグレードが施され、より高級感を増しつつある。

その代表格がグレートバリアリーフのウィットサンデー諸島に位置する昨年7月にリブランドされた、One&Only Hayman Islandだ。ヘイマン島それ自体は、1950年代にプライベートリゾートとして開発がおこなわれた古い歴史をもつ。イギリス王室御用達の時代もあり、「ロイヤル・ヘイマン」の称号を与えられたほど。そのヘイマン島が究極のラグジュアリー・リゾートブランドとして知られるワン&オンリーによってさらにハイエンドな存在となった。

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ワン&オンリー・ヘイマンアイランドのプールウイングの客室

また、グレートバリアリーフへのゲートウェイとなるのが空港のあるHamilton Island。オーストラリア主要都市間を結ぶフライトが到着するのがここ。パームバンガロー、リーフビューホテル、ビーチクラブ、クオリアといったニーズに合わせた個性あるリゾートが集まり、ファミリーからハネムーンカップルまで幅広く人気がある。

なかでもqualiaは2012年、「コンデナスト・トラベラー誌」の読者投票において全カテゴリー100点満点で世界一となった圧倒的な評価をもつリゾート。ワン&オンリー・ヘイマンアイランド、クオリアといったグラマラスなリゾートによって、グレートバリアリーフのリゾートはより進化を遂げたといえる。

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涼やかなシーブリーズが抜けた先にクオリアのメインプールが広がる

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パッションフルーツを使った「クオリア・カクテル」

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クオリアのウインドワード・パビリオンのミニマルなバスルーム

Great Barrier Reef(グレートバリアリーフ)
http://www.australia.com/ja-jp/places/great-barrier-reef.html

Hamilton Island(ハミルトン島)
http://www.hamiltonisland.com.au/jp

保存版:ハミルトン島&ヘイマン島のおすすめスポット3選

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2. クィーンズランド州 ハミルトン島&ヘイマン島

ハミルトン島&ヘイマン島のおすすめスポット3選


One&Only Hayman Island(ワン&オンリー・ヘイマンアイランド)

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ワン&オンリー・スパでは、すべてのマッサージに良質な天然素材のスパプロダクトAmalaを使用する

2014年7月に誕生したグレートバリアリーフ最新のスーパーラグジュアリー・リゾート。ドバイ、モーリシャス、モルディブといった高級リゾートデスティネーションで展開するワン&オンリーが、ついにアジア太平洋に登場ということで一躍話題をさらった。ロケーションはグレートバリアリーフのウィットサンデー諸島。ちなみにウィットサンデー(聖霊降臨日の意味)の名付け親はキャプテン・クック。1770年に「エンデバー号」での航海中に島に上陸したのが降臨祭の時期だったことに由来する。リゾートへのアクセスはハミルトン島から専用ジェット船で約90分、あるいは優雅にヘリコプターで。ヘリの場合はわずか25分足らずだ。

潮風にゆらぐヤシの木、美しいターコイズブルーにきらめくプールを囲むようにリゾートが広がるシーンはまさしくパラダイス。ゲストだけの贅沢な空間だ。ゲストルームは改装にあわせてアップグレードされたヘイマンウイング、直接プールにアプローチできるプールウイング、あたらしく誕生したケリー・ヒルのデザインによるビーチウイング。さらにトップフロアには1~3ベッドルームを備えたペントハウスがある。リブランド前に比べて広さ、高級感は圧巻。ワン&オンリーならではの洗練された美しさはさすがだ。

滞在中、ぜひ体験したいのはスパ。Rest、Rebalance、Renewをコンセプトにしたもので、同リゾートのためのエクスクルーシブなスパプロダクト「Amala」を使用。シグネチャーとなるトリートメントはふたつ。入り江の水上でのマッサージが個性的なオーシャン・ドリーミング、そして世界遺産の熱帯雨林に囲まれたカバナでのリラクゼーションが心地いいレインフォレスト・マッサージ。ゆるやかな波の音、ヤシの葉や森のささやき、野鳥のさえずりなど環境音楽の必要ない大自然に抱かれた上質なリトリート体験は心と体を癒す。

ジムではエル・マクファーソン、ロージー・ハンティントン=ホワイトリーのトレーナーを務めるジェームス・デューガンが提唱するワークアウトメソッド「Bodyism」によるプログラム&コーチング、ボクシング、TRX、ブートキャンプなどが体験できるのもワン&オンリーのゲストの特権だ。

また、ダイニングシーンも魅力的だ。アイランドリゾートとしては特筆したい7カ所ものレストラン&バーがあり、美食の数々を楽しむことができる。メインダインニング「Fire」はエレガントなオーストラリアの食材にインスパイアされたガストロノミー。また、マルチカルチャーなオーストラリアが得意とするのがアジアンテイスト。「Bamboo」ではタイ、韓国、インド、中国といったエスニックなフレーバー&テクニックを多用したオリジナリティあふれる料理を提供。オーストラリア産シーフード、ワギュウビーフを堪能する鉄板焼きテーブルも整う。また、各レストランのメニューにあるのがClean & Leanをコンセプトにしたヘルシーメニュー。

ワン&オンリーとしてリブランドして実感するのは、ゲストたちもまた上質だということ。優雅にプールサイドでくつろぎ、シャンパンを片手にドラマチックなサンセットを見守る。そして、ドレスアップして極上のディナーを味わうジェットセッターたちほどこのリゾートを輝かせる存在はない。

One&Only Hayman Island
Great Barrier Reef, Hayman Island, QLD 4801, Australia
http://hayman.oneandonlyresorts.com


qualia(クオリア)

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美しすぎるクオリアのロング・パビリオンの眺望

グレートバリアリーフへのゲートウェイとなるのは空港があるハミルトン島。ブリスベン、シドニー、ケアンズといった主要都市とを結ぶフライトが接続する。島全体がリゾートとして形成され複数のホテル、リゾートがあるがそのなかで、最上級のラグジュアリーで世界屈指と称されるのがクオリア。宿泊は16歳未満不可。世界でベストワンのリゾートに選ばれるルレ・エ・シャトー加盟のリゾートだ。オープンは2007年、クオリアはラテン語で「知覚体験」を意味する。その名前のとおり五感で、さらには六感へもアプローチする空間、サービスが高く評価されている。

空港からは専用のメルセデスで。エントランスに降り立つとまず、グレートバリアリーフのペパーミントブルーの水平線が飛び込んでくる。ゲストルームは60室のパビリオン(ヴィラ)。すべての部屋から海を望む。ベッドルームとリビングが一体となったリーワード・パビリオンとプールを備えたよりラグジュアリーなウインドワード・パビリオンにわかれ、デザインはクリス・ベッキンガム。豪州産ハードウッドのナチュラルなマテリアルにモーヴ、モスグリーン、アッシュブルーといったカラースキームの調度品がエレガントだ。さらにビーチハウスと呼ばれる2ベッドルーム・パビリオンが1棟ある。

マリンスポーツなどのアクティビティは、インフィニティプールが面したペブルビーチで。より優雅にグレートバリアリーフを堪能したいなら、ウィットサンデー諸島の無人島でのプライベートなひとときを体験できるビーチドロップサービスも。そしてレストラン「ペブルビーチ・ダイニング」では、クィーンズランド州をはじめオーストラリア産のロブスター、オイスター、エビといった新鮮なシーフードを味わうのも無上の喜び。もちろんお伴はキリッと冷えたオーストラリア産スパークリングワインか白ワインをぜひ。

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Great Barrier Reef, Hamilton Island, QLD 4803, Australia
http://www.qualia.com.au


Fire(ファイアー)

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ファイアのシグネチャーな前菜「シェフズガーデン」

ワン&オンリー・ヘイマンアイランドのシグネチャーダイニング。ディナーのみの営業で、ボルドーカラーのドレープ、アンバーに照明を落としたグラマラスな空間がエキゾチック。シェフ、グラント・マレーが仕掛けるのは、地元クィーンズランド州産のシーフードからベストクオリティのビーフ、野菜など豪州全国から運び込まれた新鮮かつハイクオリティの食材の個性を引き出したガストロノミー。都会から離れた世界遺産グレートバリアリーフ上にいることを忘れるほど、細やかなで都会的なセンスに満ちあふれている。また、オーストラリア最高峰の銘ワイン「グランジ」のバックビンテージを含むワインコレクションも圧巻だ。

シグネチャーメニューはいくつかあり、「ポメロとピンクペッパーでスパイスされたエビ」(A$32)は、アボカドムース、レモンヴァ―ベナのエスプーマにイカスミのチュイルをあしらったもの。また、「シェフズガーデン」(A$24)はオーガニックな根菜類とローストしたアーティチョークをまるで生け花のように仕立てたもの。ホワイトバルサミコとブラックオリーブでシンプルに野菜の滋味を味わう演出になっている。メインには「パンフライされたジョンドリー」(A$45)、「豪州産ワギュウビーフを使った牛肉の赤ワイン煮」(A$46)などの王道が並ぶ。デザートでは「ココナッツ、マカデミアナッツ、ホワイトチョコレート、ミルクを使ったクロマティズム」(A$22)がシェフのレコメンドのひとつになっている(注・季節や仕入れ状況によってメニューの内容は随時変わる)。

Fire
http://hayman.oneandonlyresorts.com/cuisine/fire.aspx

           
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