特集|ロースターは燃えているか?|第2章「マイ・ロースターを求めて」

特集|ロースターは燃えているか?|第2章「マイ・ロースターを求めて」

Behind Good Coffee: The Fine Art of Coffee Roasting

特集|ロースターは燃えているか?

コーヒーは焙煎で選ぶ時代へ

第2章 「マイ・ロースターを求めて」(2)

1. THE DECK COFFEE&PIE(千駄ヶ谷)

コーヒーはライフスタイルの一部

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肩の力を抜きつつ、最新のトレンドが楽しめるとあって、感度の高い男女が再注目している、千駄ヶ谷。話題のエリアで一息つくのにピッタリなのが、ライフスタイルショップ「Free Peddler Market(フリー ペドラー マーケット)」に併設された、自家焙煎珈琲とパイの専門店「THE DECK COFFEE&PIE(ザ・デック・コーヒー アンド パイ)」だ。

開放的なウッドデッキに加え、温もりのあるレンガ壁、味わい深いユーズド家具など、ここが日本だということを忘れてしまいそうな店内では、特注の大型ロースターがどっしりと存在感を放ち、コーヒーがライフスタイルの重要な一部であることを再認識した。

巨大なロースターを操る焙煎士、宮下さんがドリップで淹れてくれた、個人的にも一番好きだという豆は、焙煎後1日寝かしたエチオピアの「ウォッシュドモカ」(Sサイズ420円)。

「エチオピアのなかでもクオリティが高いとされる、イルガチェフ地方のもので、華やかな香りは、アフリカ東部の豆の特徴です。コーヒーは冷めるとどんな豆でも酸味がでてきますが、この豆は紅茶のようなニュアンスの酸味なので、冷めても飲みやすいと思います」

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冬はしっかりした苦みを、と表現されたブレンド(Sサイズ370円)や、コクと苦味が際立つインドネシアの豆「マンデリン レイク タワール」(Sサイズ420円)など、季節に沿ったおすすめも

せっかく、ロースターがあるお気に入りのお店を見つけることができたら、次はどうやって、自分好みのコーヒーを伝えたらよいか?

「苦味と酸味の好き嫌いを伝える以外では、飲むシチュエーションも大事。朝の目覚め用であればしっかりとした味わいを、誰かと飲む用であれば冷めても美味しいタイプの豆を選んだり、デザートと一緒に楽しみたい人には、甘さが引き立つ苦味のあるコーヒーをおすすめしたりもします」

また、遠慮されがちだが、“苦手な味を伝えること”も、とても有効だとか。「コーヒーは、生活に密着している飲み物ですし、ワインのようなルールもない。『こういうのは苦手』という声を聞いて、僕らも次につなげられるので、どんなアプローチの仕方でもうれしいです」

取材中も、「コーヒーのことをよく聞いてくださるお客様が来店されたので、自分が接客してきていいですか?」と喜んでお客様のテーブルへ足を運んでいた宮下さん。

「どんなコーヒーが好きなのか?」「どんなコーヒーを飲ませてくれるのか?」と、お互いを探るべく、徐々に縮まっていく距離感がとても心地よく感じるはずだ。

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オリジナルのフタ付きサーモマグで提供されるので、寒い冬の日も冷めにくい。写真中は「デミグラス ハンバーグ ポットパイ」(600円)

<焙煎士>
宮下敦|MIYASHITA Atsushi
2008年、奈良「Bar Cauda(バールカウダ)」にて、代表・バリスタ杉坂氏に師事。2013年、SCAJ認定コーヒーマイスター取得。2014年、「THE DECK COFFEE&PIE」にて焙煎士(バリスタ)として着任。

<焙煎機のある店>
THE DECK COFFEE&PIE
営業時間|平日 10:00~20:00、土曜・日曜・祝日 11:00~19:00
定休日|不定
住所|東京都渋谷区千駄ヶ谷3-53-17 1F Free Peddler Market内
Tel. 03-3478-6855
http://fpm.bz/

<編集メモ>
・常時おいている珈琲豆 8種類
・珈琲豆の価格帯 670円~820円/100グラム
・店内での試飲 不可(飲食メニューあり)

シングルを理解したらブレンドの奥深い世界へ