自身の手で実際にものを計るなど、体験型の企画も楽しみに

そのままでは捉えにくい、空気や水、モノ、光、音などに、一定の基準を設けることによって、複数のものの比較や他者との共通認識などを可能にしてきた「単位」。いまでは、長さを測るメートル、重さを量るグラム、時間を計る秒など、身のまわりにはさまざまな単位があり、生活するうえで欠かせないものとなっている。

本展では、世界にどのような単位があるのかを知ることによって、モノがつくられたプロセスやデザインに対する考え方、さらには単位が生み出された文化や社会背景を見つめるきっかけに出合える。開催にあたり展覧会チームが結成されており、グラフィックデザイナーの中村至男氏、トラフ建築設計事務所の鈴野浩一氏、studio noteの寺山紀彦氏らが名を連ねている。

時という概念をどのように視覚化してきたかがわかるさまざまな計測道具、泡で時を計る泡時計などの展示から、尺貫法といった日本旧来の単位の捉え方をまで幅広く紹介。そして幅、重さ、ちょうどよい高さといった単位を実感できる体験型の企画も多く、楽しみながら単位を学ぶことができるのもポイントだ。

また、展覧会の中心メンバー10人が、歩幅を使って横断歩道の長さを測るなど、さまざまな「10人でできること」に挑戦する企画も。この様子は21_21 DOCUMENTSにて発信予定だ。

会期中は、オープニングイベントをはじめワークショップ、トークなど多数のプログラムを開催。会場1階にはさまざまなものを量って単位を体感できるコンセプトショップ「Measuring shop（メジャリング ショップ）」も登場する。

21_21 DESIGN SIGHT 企画展 「単位展 ― あれくらい それくらい どれくらい？」
日程｜2月20日（金）〜5月31日（日）
休館日｜火曜日（5月5日は開館）
開館時間｜11:00〜20:00（最終入場は19:30）
4月25 日（土）は六本木アートナイト開催に合わせ、24:00まで開館（最終入場は23:30）
入場料｜一般 1000円、大学生 800円、中高生 500円、小学生以下無料
会場｜21_21 DESIGN SIGHT （東京ミッドタウン・ガーデン内）
東京都港区赤坂9-7-6
Tel. 03-3475-2121
http://www.2121designsight.jp/

参加作家｜荒牧悠、大西麻貴＋百田有希/o+h、大野友資、岡崎智弘＋Think the Earth、岡田憲一、奥田透也、華雪、桐山製作所、熊野亘、佐野文彦＋無印良品、ブライアン・ナッシュ・ジル、ヘルムート・スミッツ、造本見本帳（太田泰友＋加藤亮介）、大日本タイポ組合、野老朝雄、冨井大裕、西本良太、パーフェクトロン、深津貴之、ヨシタケシンスケ、吉行良平と仕事