ボルボ、新型「XC60」を発売|Volvo
CAR / NEWS
2017年10月18日

ボルボ、新型「XC60」を発売|Volvo

Volvo XC60|ボルボ XC60

ボルボ、新型「XC60」を発売

ボルボ・カー・ジャパンはミッドサイズSUVの2代目「XC60」を発表した。初代XC60は2008年の発売以来好調なセールスを記録し、世界累計で約100万台が販売され、ヨーロッパで最も売れたプレミアムミッドサイズSUVとなった。現在ではボルボの販売台数の約30パーセントを占めるモデルである。

Photographs by UCHIDA ChizukoText & Photographs by UCHIDA Shunichi

さらに高められた安全機能

ボルボといえば安全性の高いメーカーというイメージが強い。「XC60」もボルボの包括的な安全機能“インテリセーフ”を標準装備。そこに新たに3つの安全技術が追加された。

まずは衝突回避支援機能が追加された「ステアリングサポート」だ。ステアリング機構並びにブレーキで制御を加えることによって可能な限り衝突を回避する。具体的には、前方にクルマが割り込むなどでブレーキだけでは避けられず追突しそうな場合、ドライバーがそれを避けようとステアリングを切った瞬間に、切った方向に最大限ステアリングをサポートし、かつ内側のブレーキもかけることで、危険回避をサポートする機能だ。50km/hから100km/hの速度域で作動し、車両、歩行者、サイクリスト、大型動物を検知する。

次に、「オン カミング レーン ミティゲーション」。これは、対向車に対する回避機能で、例えばよそ見をして無意識にステアリングを切ってしまい車線をまたいでしまったとき、前方から来るクルマをミリ波レーダーとカメラで検知すると、ドライバーのきっかけがなくても、クルマが自律的にエレクトリックパワーステアリング機構を使って強制的に元いた車線に戻す機能だ。作動速度域は60km/hから140km/hのあいだとなっている。

s_005_volvo_xc60

s_012_volvo_xc60

最後は「ステアリングアシスト付きBLIS」だ。ボルボはこれまでもBLIS(ブラインド スポット インフォメーション システム)を搭載していた。これは、斜め後方の死角に侵入してきたクルマ等に反応し、そのクルマがいる方向のドアミラー内やその周辺にあるインジケーターランプを点灯させ、ドライバーに注意を促すものだった。XC60ではそこから一歩踏み出し、ステアリング アシストを追加している。

具体的なシーンで説明すると、XC60の場合はドアミラー内のインジケーターが光って警告し、この時にウインカーを出して車線変更を始め、その状況で衝突は避けられないとミリ波レーダーが検知すると、エレクトリックパワーステアリングを使って強制的に元いた車線に戻し、衝突を回避する機能である。このミリ波レーダーは70メートル後方まで検知している。

BLISに関してボルボは2004年より順次装備してきた。状況別にみた死傷死亡事故に対する死亡事故件数の割合では、車線変更時の事故は直進時に次いで多く、重傷事故を起こす可能性が高い傾向にあるという。そのことからボルボでは積極的に装備し、かつ、新機能も追加しているのだ。

Volvo XC60|ボルボ XC60

ボルボ、新型「XC60」を発売 (2)

ディーゼルとガソリン、プラグインハイブリッドを導入

さて、日本に導入されるXC60は2つのガソリンエンジンとディーゼル、プラグインハイブリッドが設定された。

まずガソリン2リッター4気筒直噴スーパーチャージャー+ターボエンジンの「T6」だ。最高出力320ps、最大トルク400Nmを発生。そして、2リッター4気筒直噴ターボの「T5」は、最高出力254ps、最大トルク350Nmを発揮し、JC08モードで12.6km/ℓの低燃費を実現する。

s_016_volvo_xc60

s_018_volvo_xc60

2リッター4気筒ターボディーゼルの「D4」は、最高出力190ps、最大トルクは400Nmを発生する。

そして、2リッター4気筒スーパーチャージャー直噴ターボエンジンと電気モーターを組み合わせた“Drive-E”ユニットを搭載の「T8」だ。システムトータルで318ps+87psの出力とJC08モードで15.7km/ℓの燃費を実現するプラグインハイブリットモデルで、電気モーターのみでも45.4kmのゼロエミッション走行が可能だ。

s_015_volvo_xc60

s_017_volvo_xc60

これらすべてにトランスミッションは8段ATとAWDが組み合わされる。

グレード構成は標準のモーメンタム、スポーティなR-DISING、上級グレードのインスクリプションとなり、D4にはすべてのグレードが、T5にはモーメンタムとインスクリプション、T6にはR-DESIGN、そしてT8にはインスクリプションが組み合わされ、トータル7モデルの導入となる。なお、D4とT6に関しては2018年3月までには納車を開始する予定だ。

Volvo XC60|ボルボ XC60

ボルボ、新型「XC60」を発売 (3)

一目でボルボとわかるデザインながらXC60の個性も

90シリーズ」と共通のモチーフを持たされたエクステリアデザインは、一目でボルボと分かるもの。一方でXC60独自のデザインの特徴が、サイド下方にある、曲面の造形だ。これにより目線が下に行き、全体を低重心に見せるとともに、メリハリのあるサイドの面を構成している。また、サイドウインドウ後端を蹴上げることでスポーティ感も演出。リア周りではマフラーを両端に寄せることで幅広感と低重心を感じさせている。

そしてフロントデザインは、ボルボの大きな特徴になった“Tシェイプ”のヘッドランプが当然採用されているが、XC60はフロントグリルとつながっているのが特徴である。

s_022_volvo_xc60

s_025_volvo_xc60

ボルボ・カー・ジャパン代表取締役社長の木村隆之氏によると、「2016年、ボルボのグローバルでの年間販売台数は53万4332台を記録し、3年連続で過去最高の販売台数を更新しました。さらに2017年も1から9月期において前年比9パーセント増と好調に推移しています」とし、「このグローバルでの好調な業績を力強く牽引し、近年のボルボの飛躍の礎となったモデルが初代XC60です。2008年の発売以降、従来ボルボのイメージを覆すスポーティなデザインが新たなユーザー層の獲得につながっています」と評価。

日本国内の業績も非常に好調で、「今年の1から9月期で前年比12.5パーセントという非常に高い伸びを記録。グローバルでの実績同様初代XC60は国内においても発売から年数が経つごとに販売台数が増え続けており、我々にとっても、極めて重要なモデルなのです」と述べる。

その価格設定は意欲的だ。通常ディーゼルエンジン搭載車はガソリンエンジンよりも高い価格設定となるが、日本国内で発売予定のクリーンディーゼルD4は、ガソリンモデルのT 5と同価格の599万円で販売するとし、ボルボ・カー・ジャパンのXC60に対する期待値の大きさが伺える。

問い合わせ先

ボルボお客様相談室

0120-922-662(9:00-17:00、休日を除く月-金曜日)

           
Photo Gallery