アユン川の渓谷沿い「フォーシーズンズリゾート バリ アット サヤン」で、森の渓谷美に 癒される|TRAVEL
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2019年10月2日

アユン川の渓谷沿い「フォーシーズンズリゾート バリ アット サヤン」で、森の渓谷美に 癒される|TRAVEL

TRAVEL|フォーシーズンズリゾート バリ アット サヤン

インドネシア バリ島のふたつのフォーシーズンズをハシゴ旅(後編)

バリ島のもうひとつのフォーシーズンズ リゾート「フォーシーズンズリゾート バリ アット サヤン」(以下、「サヤン」)は、「ジンバランベイ」からクルマで1時間強、ウブドの中心部までもクルマで約15分。アユン川を見下ろすなだらかな斜面に佇む、風光明媚なリゾートで、映画『食べて、祈って、恋をして』の撮影中にジュリア・ロバーツが、2017年にはオバマ家がバケーションのために逗留したことでも知られています。
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Text by HASEGAWA Aya

お茶碗の上に置かれた、お箸がモチーフ

敷地面積は7ヘクタールほど。敷地内にはライステラスもあり、実際にお米づくりも行なわれています。水田で稲が太陽に向かって伸びる様を見て、心癒されるのは、私が日本人だからでしょうか。
さて、その「サヤン」とのご対面ですが、ほかの方の記事や宿泊レポートを読んでいると、「宙に浮いたような蓮池にびっくり」「渓谷に、大きなUFOがうかんでいるみたい」的な表現を目にするのですが、私と、「サヤン」との出会いは少し違いました。
いえ、「宙に浮いたような蓮池」のようなエントランスこそ「サヤン」の最大の特徴のひとつ。そのロータスが咲き誇る巨大(852平方メートル!)な蓮池へと架かる、チーク材でできたつり橋を渡るとメイン棟に到着します。ここが円柱形をしたメイン棟の屋上で、そのほぼ中央部分にある階段を下りていくと、セミオープンエアのバーのピクチャーウィンドウの向こうに鬱蒼としたヤシ林とアユン川の渓谷が広がっているというわけです。ドラマチックな演出に、ゲストは一瞬にして「サヤン」の虜になる、という見事な筋書き! ちなみにデザインは、英国の建築デザイナー、ジョン・ヘア氏が担当。大きな蓮池と橋は、お茶碗の上に置かれた、お箸をモチーフにしているんですって。
エントランスの話だけで、一記事の文字数を使い果たしてしまいそうですが、じつは私、今回、このエントランスからではなく、アユン川から「サヤン」にアプローチしたんです(えへん)!
ここ「サヤン」のおすすめのアクティビティのひとつに「プライベート ラフティング」というものがあり、せっかくなら体験してみようと「ジンバランベイ」から「サヤン」への移動日に挑戦してみることにしました。
「ジンバランベイ」からの送迎車を、ラフティングのスタート地点で下車。荷物は先に「サヤン」に運んでもらい、ラフティングを楽しみながら、アユン川から「サヤン」へと向かいます。プライベートツアーガイドの案内のなか、ラフティングを楽しみながら、聖なるアユン川、また川の両側に広がるワイルドな密林や水田を新しい視点で見ることができたのは、とても贅沢な時間でした。そうそう、このラフティング、オバマファミリーも体験したそうですよ~。
すみません、お邪魔しまーす。とりあえず、濡れたカラダをどうにかしたい! 陽気なスタッフによる、お茶目な“いたずら”もあり、童心に戻って水遊びを満喫したら、すっかり水浸しになってしまいました。まだチェックイン時間の前だったのですが、スタッフの方の案内で、渓谷が眼下に広がるジャグジーへ。いやあ、極楽です。ここに住みたいです。
ジャグジーだけではありません。半日ほど滞在して気づいたのですが、「サヤン」では敷地内のどこにいてもバリの森と渓谷を間近に感じることができるのですね。アユン川を間近に臨む、ライステラスを模したメインプールも最高です! 家に持って帰りたいです。
そろそろ客室に移動しましょうか。リゾートは渓谷の集落のようなつくりになっていて、メイン棟のスイートと、ヴィラタイプの客室が全42室。渓谷のなだらかな斜面に配されたヴィラタイプの部屋にはプライベートプールが付いています。スイートのお部屋も、寝室とリビングルームが別々になっていて、十分な広さです。
今回は、滞在したのは、リバーフロント1ベッドルームヴィラ。セミアウトドアのリビング、約15平方メートルのプール、ベッドルームとバスルームからなる、約340平方メートルの客室で、バスタブは、渓谷を見渡しながら入浴できる造りになっています。プライベートプールがアユン川に面しているのもうれしいところ。せっかくなので、今バリで大人気の、プールに入りながらいただく朝ごはん「フローティング ブレックファスト」も体験してみましたよ。屋外のリビングスペースも気持ちいいです。
なお、レストランはメイン棟の「アユンテラス」、アユン川沿いのメインプールそばにある「リバーサイド」の2カ所。メイン棟には「ジャティ・バー」があります。「アユンテラス」は、ワインセラーを併設していて、また曜日によって替わるテーマディナーを開催しています。
さて「サヤン」も、「ジンバランベイ」同様、ラフティング以外にも、たくさんのアクティビティがあります。スタッフに、最近人気のアクティビティを尋ねてみたところ、即答だったのが「セイクリッドナップ」。ライステラスの中にぽつんと佇む「ダーマシャンティ ヨガ バレ」で行なわれる聖なるお昼寝なのだとか。
竹のみを建材に使用した、「ダーマシャンティ ヨガ バレ」では、ハンモックを使ったアンティグラビティヨガをはじめ、さまざまなヨガクラスを実施しています。無料のものも多いので、ヨガマスターも満足できそうですし、ヨガ初心者の方も気軽に挑戦できますよ。
さて「セイクリッドナップ」ですが、天井から吊り下げられた、100%シルク製の空中ハンモックに抱かれ、フォーシーズンズのウェルネス・メンター(イブ・フェラ氏)による仏陀のライフストーリーに耳を傾けながら、自然の音のなかで眠るというもの。ハンモックにあがるのも一苦労で、正直、最初は「本当にこんなところで眠れるの?」と思ったのですが、心地よいハンモックの肌触りに抱かれ、絶妙な揺れのなか(スタッフの方が時々、ハンモックを揺らしてくれるのです!)、あっという間に意識を喪失してしまいました。繭に包まれているような、不思議な心地よさ、ぜひ多くの人に味わってほしいです!
また今回、「農場1日体験」というプログラムにも参加しました。リゾート内やその周辺の集落を見学、体験するというもので、まずはリゾート内のライステラスを散策。バリ島での米づくりの方法や、ユネスコ世界遺産に登録された灌漑システム「スバック」(農民たちの水利組合やシステム)について学びます。リゾートの敷地内にはライステラスやハーブガーデンがあり、ハーブはレストランや、スパの商材にも使われているのだとか。
リゾートの裏手の集落を案内してくれたのは、この集落に住み、ここからリゾートに通っているというスタッフの方でした。すれ違う人はみなさん、知り合いのようで、満面の笑顔で声をかけてくれます。バリ島の農場の暮らす人々の生活を、ほんの少し垣間見ることができました。
リゾートに戻ったあとは、アユン川のほとりにある蓮池に囲まれたガゼボで、お待ちかねの朝食です。鶏肉のお粥とたっぷりのフルーツをいただき、お腹を満たしたら、いざ、メインイベントとなる「田植え体験」へ。いや~田植えって、初めて経験したのですが、なかなか重労働なんですね。まず、鍬(くわ)を使いこなすのにひと苦労。少し慣れたところで、鍬を持ち、恐る恐る裸足で水田のなかに入るのですが、生暖かなぬるっとした土の感覚に思わずびっくり、です。ぬるっとした感覚にはすぐに慣れるのですが、ここでバランスをとり、鍬を操って土を耕すのがなんと難しいことか! 苗を均等に植えるのもなかなか大変です。この経験を経て、お米への愛情がパワーアップしたことは言うまでもありません。よい経験になりました。そして作業後に農家の方が、手際よくカットしてくれたヤシの実のジュースの美味しかったこと!
アクティビティのフィナーレを飾るのは、ライステラス側のスパ「セイクリッド・リバー・スパ」でのスパ体験。蓮池に囲まれたトリートメントルームで、シグネチャー・トリートメントの「チャクラセレモニー」を体験しました。「サヤン」では、チャクラの調整やバリ式アーユルヴェーダ、ヨガ、瞑想など、精神面を重視したトリートメントを中心に取り揃えています。
「チャクラセレモニー」は、7つのチャクラに合わせて、7種類のセレモニーが用意されており、今回、私が受けたのは、大地とのつながりをテーマにした「ムラダーラ・チャクラ・セレモニー」です。お香を使った浄化の儀式のあと、シンギングボウル(瞑想鈴)の波動に包まれながら、ジンジャーとシナモン、ベチバー、パチョリ、ジャタマンシをブレンドしたオイルを使って、ゆっくりと全身をディープマッサージ。心身が落ち着き、深い安らぎと大地との一体感を感じることができました。
ちなみに、農作業(短時間ですけどね)で、泥の付いた服は、2時間のトリートメントの間に洗濯して乾かしてくれていました。きちんとアイロンもかけられ、着る前よりキレイになっていて、感激です! さすがのフォージーズンズのホスピタリティです。
海と森、どちらもバリらしさにあふれながらも、個性の異なる2つのフォージーズンズでの体験は、日本に戻ってから思い返しても幸せな体験でした。思い出だけで、1杯やれそうです。自然と調和する、ダイナミック、かつモダンな建築美はもちろんですが、フォーシーズンズ伝統のあたたかく、洗練されたホスピタリティにも心をわしづかみにされました。
そうそう、ホスピタリティで思い出しましたが、旅行中、便利だったのが、「フォーシーズンズチャット」。アプリやSNSでのメッセージで、ウェイクアップコールやバギーなどがお願いできるんです。なんと日本語にも対応! フォーシーズンズ、なかなかやりよります!
Four Seasons Resort Bali at Sayan
フォーシーズンズリゾート バリ アット サヤン
住所|Sayan, Ubud Indlnesia, Gianyar, Bali 80571
Tel.|+62-361-977-577
HP|www.fourseasons.com/jp/sayan
問い合わせ先

フォーシーズンズ ホテルズ アンド リゾーツ
https://www.fourseasons.com/jp/

                                                                                                      
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