VULCAIN ヴァルカン

1858年の創業当初から、ミニッツリピーターや永久カレンダーを備えた懐中時計を発表するなど高い技術力を誇っていたヴァルカン。だが、その名を世界的に知らしめたマスターピースといえば、やはり世界初のアラーム付き腕時計「クリケット」である。

この名作は、開発に5年の歳月が費やされ、1947年に発表されている。特にアメリカでの人気が高く、トルーマン、アイゼンハワーといった歴代の大統領が愛用したことから、「大統領の腕時計」という愛称で親しまれている。

その後1961年にスイス・ウオッチメーカー組合のMSRグループに参画する。1986年になると同グループの時計がすべて「レビュー・トーメン」のブランド名に統一されたため、一時的にヴァルカンの名前は歴史から消える。だが、2001年、スイスのPMH社が「クリケット」に関する全権を取得し、ふたたびヴァルカンのブランド名が復活する。

現代的な機能・デザインにリファインされたクリケットシリーズが再登場し、名作の誉れ高い自社製ムーブメントの改良版が搭載された。2005年には、同ムーブにトゥールビヨンを搭載したコンプリケーションも登場している。

再デビュー以降は、基本的にクラシック路線を歩み続けたヴァルカンだが、2006年からはフレアード・ケースを採用した、モダンフェイスの作品も手掛ける。サイレントアラーム機構という独自の新しいファンクションも完成させ、次なるステージを歩み始めている。

【創業年】1858年
【創業地】スイス、ル・ロックル
【主なシリーズ名】クリケット、ゴールデン