JUNGHANS ユンハンス

ドイツ南西部、スイスとの国境近くに、南北160kmにわたって広がる深い森がある。密集して生えるモミの木によって暗く見えることから、シュヴァルツヴァルト(黒い森)と呼ばれるこの森には、中世以来、優秀なドイツの職人たちが多く集まっている。日本でもおなじみの鳩時計の主要生産地でもあり、現在はドイツ精密機械産業の中心地でもある。

そのシュヴァルツヴァルトの中心の街、シュランベルグにて、ユングハンスは1861年に創設された。伝統的な機械式時計を手掛けながら、同時に先進技術も積極的に取り入れ、1967年にはドイツ初のクォーツ時計「アストロ・クロン」を開発。1972年には、ミュンヘン・オリンピックの公式計時に採用され、ドイツを代表する時計メーカーに君臨した。

そして1985年には、世界に先駆けて電波時計(テーブル・クロック)を発表。それ以来、「究極の時間精度の探求」を信条に、電波時計の技術をひたすらに追求している。1986年には、世界初の太陽電池を使った電波時計を発表。1991年には世界初のアナログ電波時計のムーブメントを、さらに1994年には世界初の内蔵アンテナつき電波時計のムーブメントを開発する。

また、バウハウス最後の巨匠といわれたアーティスト、マックス・ビルとの繋がりも深く、1950年代のウォール・クロックとテーブル・クロックに、同氏のデザインが採用されている。そのうち前者は、ニューヨーク近代美術館MoMAの永久所蔵品にも指定されており、ユングハンスのアーティスティックな側面が垣間見られて面白い。今日においても、マックス・ビルの時計は、その簡素で明快なバウハウス派のデザインを一切変更することなく、ユングハンス社で製造されている。

1999年からは、エガナ・ゴールドファイル社の傘下となり、再スタートを切ったユングハンス。2007年からは、創業者であるエアハルト・ユングハンスの名を冠したクラシカルな新ブランドも展開している。

【創業年】1861年
【創業地】ドイツ・シュランベルグ
【主なシリーズ名】メガ、ワールドタイマー、マックス・ビル by ユングハンス

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