特集|年末年始を楽しくする音楽・本・映画 Vol.4
LOUNGE / FEATURES
2015年1月7日

特集|年末年始を楽しくする音楽・本・映画 Vol.4

特集|カルチャーの達人に訊け! Vol.4

カルチャーに精通した達人たちが薦める、音楽・本・映画とは?

夏木マリ

――2015年の抱負は?

2015年4月から全国ライヴハウスツアーを決行します。再び唄うことをプライオリティーにした春です。

夏木マリ

『Live Double Planet』

MUSIC

『Live Double Planet』
マイケル・ヘッジス
Windham Hill Records

久々に、マイケル・ヘッジスといきますか。この人、交通事故で亡くなってもうこの世にはいませんが、素晴らしいアコースティックギターのアーティスト。どうやら現代音楽のライヒの影響もあるらしく、その音楽形態は反復であったり、退屈なギターではありません。テクニックもハンマリングやハーモニクスという一人多重演奏で、なかなか刺激的です。どうぞ年明けに……。

30

『HIDEKI SEO』

BOOK

『HIDEKI SEO』
瀬尾英樹
HIDEKI SEO

HIDEKI SEOのルックブックを手に入れました。彼はPARISを拠点に活躍するファッションデザイナー、アズディン・アライアの第一アシスタント。今やSEOなしでは、アライアの世界も実現しない程の実力アーティスト、彼のアートワークは、アフリカシリーズはロックだし、インディアは神秘的、TOKYOはアーキテクト。ハードかつファンタジーのミックスチャーのSEOの世界、是非BOOKで体験して!

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1-3
180

MOVIE

『おみおくりの作法』
監督|ウベルト・パゾリーニ
ビターズ・エンド
2015年1月24日(土)より全国ロードショー

ひとりの男の仕事の作法、それは死者に対して敬意を持って向き合うことだった。フル・モンティなど名作を送り出しているウベルト・パゾリーニ監督がガーディアン紙の記事に触発され生まれた作品、私も奈良国際映画祭で感動しました。ちょっぴり切なく、ちょっぴり笑える、おみおくりの作法、お正月にこの普遍的な物語、お勧めです。

© Exponential (Still Life) Limited 2012

NATSUKI Mari
1973年デビュー後、80年代から演劇にも活動の場を広げ、芸術選奨文部大臣新人賞などを受賞。93年よりコンセプチュアルアートシアター『印象派』をスタート。「Player」はNHK BS『山賊の娘ローニャ』のエンディングテーマに。NHKラジオ第1「夏木マリ 丈夫も芸のうち」レギュラーパーソナリティ。WEB マガジン「NATSUKI ROCK」で編集長を務めるなど多方面で活動。2015年4月から全国ライブハウスツアー決行!

http://natsukirock.com


リヒト
モデル

――2015年の抱負は?

なにごとも丁寧に。                  

リヒト

「ラプソディ・イン・ブルー」(『ジョージ・ガーシュウィン自作自演』ほかに収録)

MUSIC

「ラプソディ・イン・ブルー」
(『ジョージ・ガーシュウィン自作自演』ほかに収録)
ジョージ・ガーシュウィン
日本ウエストミンスター

ウッディ・アレンの映画『マンハッタン』の主題曲としても有名な「ラプソディ・イン・ブルー」。ジャズとクラシックを融合させた躍動感あふれる曲調は、いつ聴いてもわくわくさせられるものがあり、旅の予定や来年どんなことをしたいか、思いを巡らせながら聞いています。

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『土を喰う日々―わが精進十二ヵ月』

BOOK

『土を喰う日々―わが精進十二ヵ月』
水上勉
新潮社

著者が一年を通して家庭で作った精進料理のエッセイです。食の大切さや楽しみかた、何事も粗末にしないとう心。多くを考えさせられます。年始に向けて心で贅沢を味わえる一冊です。

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『男はつらいよ』シリーズ

MOVIE

『男はつらいよ』シリーズ
監督|山田洋次
松竹
DVD発売中(1944円)
※2014年12月27日現在

ぼくにとってお正月映画といったらやっぱり「寅さん」シリーズ。人情味溢れる登場人物、まさに笑いあり、涙ありのストーリー展開は、下町育ちのぼくにとってお正月の「定番」です。

© 1975 松竹株式会社

RIHITO
1976年、東京生まれ。95年、東京でファッションモデルをはじめる。翌年からパリやミラノに活動の場を広げ、多くのランウェイで活躍。カール・ラガーフェルド撮影による『Interview』誌やジル・サンダーのメインモデルなどを務める。2013年から雑誌『UOMO』(集英社)でモデル業を再開。2014年よりファッションブランド「パルマンティエ」のプロデューサーとしても活動中。

OPENERS BLOG「DETOUR」更新中

http://www.novemberagency.com/


辛酸なめ子
漫画家/コラムニスト

――2015年の抱負は?

口角を上げる。                  

辛酸なめ子

『Queen of The Clouds』

MUSIC

『Queen of The Clouds』
トーヴ・ロー
ユニバーサルミュージック

浮遊感漂うエレクトリックでPOPな曲。最近ありそうでなかった感じでツボにはまりました。

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『夜の木の下で』

BOOK

『夜の木の下で』
湯本香樹実
新潮社

ミッション系の女子校や猫が出てくる短編集に感情移入してしまいます。

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『トム・アット・ザ・ファーム』

MOVIE

『トム・アット・ザ・ファーム』
監督|グザヴィエ・ドラン
アップリンク
公開中

奇妙で怖くてちょっと笑える作品ですが、グザヴィエ・ドランの美しい顔をずっと見続けていたい気持ちになります。

© 2013 – 8290849 Canada INC. (une filiale de MIFILIFIMS Inc.) MK2 FILMS / ARTE France Cinéma © Clara Palardy

SHINSAN Naeko
東京都生まれ、埼玉県育ち。漫画家、コラムニストとして活動。巫女的な感性であらゆる事象を取材しまくる驚異のフィールドワーカーとして知られる。著書は『女子校育ち』(筑摩書房)『アイドル処世術』(コアマガジン)『絶対霊度』(学研パブリッシング)『なめ単』(朝日新聞出版)など多数。

http://www.gentosha.jp/category/jigenjoshonikki


谷尻誠
建築家

――2015年の抱負は?

自分の枠をより越えていくこと。
常に新しい環境に自分を置くことで、成長していきたいです。

『ワーキングホリデー』

MUSIC

『ワーキングホリデー』
宮内優里
RALLYE LABEL

その場で料理を作るかのように音楽をつくる優里さん。オープンキッチンで食べる食事がより食事の時間を豊かにするのと同様に音楽の楽しさを僕たちに教えてくれます。

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『世界から猫が消えたなら』

BOOK

『世界から猫が消えたなら』
川村元気
小学館

当たり前にあるとこを気にもしてない日々。あるべきものがなくなった時、人はそのものの重要性に気づきます。当たり前であることを再考する意味でも、オススメの一冊です。

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『未来世紀ブラジル』 

MOVIE

『未来世紀ブラジル』
監督|テリー・ギリアム
20世紀フォックス ホーム エンターテイメント ジャパン

かなり変態な感じだけど、その想像の世界がつくりだせることがクリエイションとして素晴らしい。古い映画だけど、とても現代な感じも良いですね。

TANIJIRI Makoto
1974年、広島生まれ。2000年に建築設計事務所、Suppose design office設立。住宅、商業空間、会場構成、ランドスケープ、プロダクト、アートのインスタレーションなど、仕事の範囲は多岐にわたる。広島・東京の2ヵ所を拠点とし、インテリアから住宅、複合施設など国内外合わせ、現在多数のプロジェクトが進行中。著書に『1000%の建築 ~僕は勘違いしながら生きてきた~』(エクスナレッジ)、『談談妄想』(ハースト婦人画報社)がある。

http://www.suppose.jp


大塚広子
DJ

――2015年の抱負は?

新しく生まれる音楽をもっと知りたい&広めたい!

大塚広子

『サタデイ・モーニング』

MUSIC

『サタデイ・モーニング』
アーマッド・ジャマル
Jazz Village / KING INTERNATIONAL

わたしが最も好きなジャズ・ミュージシャンで、80歳を超えて現役のジャズ・ピアニスト。昨年念願のライヴを体験できました。陰と陽、両方の要素を持った寛大な表現力が大好きです。

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『ヒップな生活革命』

BOOK

『ヒップな生活革命』
佐久間裕美子
朝日出版社

最近ブルックリンに行ったとき「なんだかヒップ!」と感じた理由がわかりました。大量消費社会の中、ニューヨーク現地で進化する「新しいライフスタイル」。日本も近い将来こうなるかな。

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『Nas/タイム・イズ・イルマティック』 

MOVIE

『Nas/タイム・イズ・イルマティック』
監督|One9
パルコ/ビーズインターナショナル
公開中

東海岸ヒップホップのマストLP「illmatic」を題材にした、Nasのドキュメンタリー。青春期をともにした90sヒップホップの魅力を再確認。Nasの父、ジャズ・トランぺッターのオル・ダラの出演もうれしい。

© COPYRIGHT ILLA FILMS, LLC 2014

OTSUKA Hiroko
ワン&オンリーなJAZZのGROOVEを起こすDJ。ニューヨーク、スペインでのDJ招聘ほか、東京JAZZやBLUE NOTE TOKYOなどミュージシャンとのDJ共演も多数。自らおこなうジャズ喫茶、老舗ライブハウスでのDJプロデュースや執筆活動等、クラブカルチャーとジャズの垣根を越えた柔軟なセンスで様々な音楽の楽しみ方を提示している。2014年12月、新レーベルKey of Life+を始動。日本の新世代ジャズをフォーカスしたMIX GUIDE『PIECE THE NEXT』を発売。

http://djotsuka.com/


           
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