第1回 スウォッチ グループの新たな拠点、東京・銀座に堂々オープン

第1回 スウォッチ グループの新たな拠点、東京・銀座に堂々オープン

銀座にオープンした「ニコラス・G・ハイエックセンター」

第1回 スウォッチ グループの新たな拠点
東京・銀座に堂々オープン

東京・銀座に完成した、スウォッチ・グループ・ジャパンの本社「ニコラス・G・ハイエックセンター」。
たんなるオフィスとしてのみならず、ブティック、サービスセンター、ホールまでを備える最新設備には、スウォッチ・グループのどんな狙いがあるのだろうか?

文=名畑政治写真=スウォッチ グループ ジャパン

スウォッチ・グループの拠点

「オメガ」「ブレゲ」「ブランパン」そして「スウォッチ」……
幾多の時計ブランドを有するスウォッチ・グループ・ジャパンの本社「ニコラス・G・ハイエックセンター」が、2007年5月24日、東京・銀座にオープンした。

しかし、この14階建てのビルは、たんなるオフィスではない。そこにはオメガやスウォッチなどをはじめとする7ブランドのブティックが置かれ、時計のメインテナンスを行うカスタマー・サービスセンターや、さまざまなイベントに活用されるホールまでもが設けられている。

それは、わが国におけるスウォッチ・グループの拠点であると同時に、スイスと日本の架け橋となるにふさわしい、新たなモニュメントなのである。

銀座を選んだ真の意味

それにしても“銀座”である。いまや世界有数のショッピング・ストリー トとして、有名ブランドがこぞってブティックを開くこの街。しかし、スウォッチ・グループがここに本社と直営ブティックを置いたことには、売り上げのアップやステイタスの向上といった表面的な目的だけではない意味があるという。

この新しいビルにその名を刻まれたスウォッチ・グループ代表取締役会長ニコラス・G・ハイエック氏は、それを次のように説明する。

「第1に、顧客に私たちの時計がどのような品質基準でつくられているかを理解してもらえる施設が必要だったこと。第2に、日本がスウォッチ・グループにとって、アメリカ、香港に次ぐ重要な市場であり、そこに我々の主要ブランドのブティックを置くことで、それぞれ独自の世界観を味わっていただくためです」

「第3に、われわれの持つ資金をグループの成長戦略の一貫として適切な投資を行うため。第4は、自社ビルを建設することでオフィスやブティックのために膨大なテナント料を支払わずにするため」

「そして第5は、銀座という土地に対する投資が、長期的にみても十分に有意義なものであるからです」

銀座を選んだ真の意味

そのショールームが、じつはブティックへのトランスポーター。ワイヤー不要の油圧式となっており、ボタンを押すことで、自動的に各ブティックまで運んでくれる。

まさに「ニコラス・G・ハイエック・センター」は、スウォッチ・グループの世界戦略上、重要な拠点なのである。
しかもそこには、その存在を深く心に刻みつける、さまざまな“驚き”に満ちている。

驚きに溢れた魅力の空間

まず最初の驚きは、銀座の目抜き通りである中央通りと一本裏手のあずま通りが、このビルによって“結ばれた”ことだ。
そこは「アヴェニュー・ドゥ・タン(時の小道)」と名付けられ、朝、ビルがオープン すると同時に通り抜け可能なアヴェニューとなる。

しかも、そのアヴェニューにはショーケースに時計が展示された7つのショールームがあ る。
来訪者はそこに入って時計を眺めることができるが、ボタンを押せば、それは各ブランド専用のエレベーターとなって、ブティックまで運んでくれるのである。なんとユニークなからくり!

このビルを設計したのは、その独創的な技法で注目される建築家、坂茂(ばん・しげる)氏。
次回はその坂氏の大胆な発想の背景と、このビルの完成によってもたらされた“効果”に迫ってみたい。

驚きに溢れた魅力の空間

スウォッチ・グループ代表取締役会長のニコラス・G・ハイエック氏は、1928年生まれ。1970年代の末、危機的状況にあったスイス時計業界を甦らせた、いわば救世主だ。

驚きに溢れた魅力の空間

 ニコラス・G・ハイエック・センター
住所/中央区銀座7-9-18
営業時間/11:00~20:00
日祝11:00~19:00
定休日/不定
交通/東京メトロ銀座駅
A3出口より徒歩5分
問い合わせ先/03・6254・7200(代)
公式サイト/http://www.swatchgroup.jp/