アストン史上最速のロードスター|Aston Martin
CAR / NEWS
2015年1月20日

アストン史上最速のロードスター|Aston Martin

Aston Martin V12 Vantage S Roadster
アストンマーティン V12 ヴァンテージ S ロードスター

アストン史上最速のロードスター

アストンマーティンのニューモデル「V12 ヴァンテージ S ロードスター」のワールドプレミアが、アメリカ・カリフォルニアで8月14日より開催される「ペブルビーチ オートモービル ウィーク」を舞台におこなわれることがあきらかとなった。

Text by OHTO Yasuhiro

One-77譲りの官能的なエグゾーストノート

今月、カリフォルニアはペブルビーチにて、アストンマーティンは史上最速のロードススターとなる「V12 ヴァンテージ S ロードスター」をワールドプレミアする。

V12 ヴァンテージ S ロードスターは、2013年に投入された「V12 ヴァンテージ S クーペ」のオープンタイプで、「V12 ヴァンテージ ロードスター」の後続モデルにあたるもの。さらに磨きあげられたパフォーマンスは、アストン史上もっとも最速の量産型ロードスターへと進化を遂げている。

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パワフルな走りを実現させるパワーユニットは、クーペモデルと同様の573psを発揮する最新世代のアストンマーティン「AM28」6.0リッターV12気筒エンジンを搭載。0-100km/h加速は、わずか4.1秒。最高速度は323km/hに達する。620Nmの最大トルクは5,750rpmで発揮されるが、フラットなトルク特性もこのエンジンの自慢のひとつであり、1,000rpmという極低回転域でも510Nmという強力なトルクを発生し、どのギアからでも力強い加速を提供してくれる。

パワーだけでなく自然吸気のV12気筒が奏でる官能的なエグゾーストノートは、限定モデル「One-77」から引き継がれた軽量設計のエキゾーストシステムによって生み出される。

Aston Martin V12 Vantage S Roadster
アストンマーティン V12 ヴァンテージ S ロードスター

アストン史上最速のロードスター (2)

レースで培った技術をフィードバック
クーペ同様に、V12 ヴァンテージ S ロードスターにも、レーシングシーンで培ったテクノロジーが詰め込まれている。コンピューター制御された工作機械で精密に加工したエンジンの燃焼室や中空カムシャフトなどは、そのひとつである。

さらに、レーシングテクノロジーからフィードバックされた重要な装備が、「Sportshift III」と呼ばれる7段トランスミッション。これはアストンマーティンの最新型の自動変速マニュアルミッションであり、レーシングマシンと同様にパドルシフトを備えており、俊敏なシフトを実現。そのうえ、従来の6段MTよりも20kgも軽量ということもあり、MT仕様がないことも納得してしまう。

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アストン最速のロードスターであるスポーツドライビングを支える足まわりは、3ステージDSC及び2ステージABSにくわえ、3ステージ アダプティブダンパーがあらたに装着されている。このダンパーは、「ノーマル」、「スポーツ」、「トラック(サーキット)」の3つのモードが用意されており、車両の動的パフォーマンス調整の幅が広がり、ドライバーはより望みどおりのセッティングを得ることができる。またモードに応じて、パワーステアリングのアシストレベルも変化するという。

ブレーキシステムは、専用設計のセラミック カーボン ディスクを採用。これは上位モデルの「ヴァンキッシュ」とほぼ同等のものという贅沢なパーツが奢られている。

Aston Martin V12 Vantage S Roadster
アストンマーティン V12 ヴァンテージ S ロードスター

アストン史上最速のロードスター (3)

CC 100 スピードスターを反映したスポーティなデザイン

オープン可能なルーフは実用性が高く、走行中でも48km/h以下の速度であれば開閉が可能。その動作に必要な時間はわずか14秒にすぎない。

クーペモデル同様に、アストンマーティンらしさを主張するフロントグリル内部のアルミベーンは、カーボンファイバー製に変更され、スポーティさを強調。さらには、サッシ状のベーンにかわってブラックかチタンシルバーのメッシュにすることもできる。

このフロントグリルデザインは、ブランド100周年を記念して発表されたコンセプトカー「CC 100 スピードスター」から受け継がれたもので、V12気筒エンジンへのエアフローを最適化すると同時に、CC 100のレーシーなイメージも反映させている。

このアストンのオープンモデル最速のV12 ヴァンテージ S ロードスターロードスターは、この秋に市場に投入される予定となっているが、価格は現時点では未定。

ワールドプレミアがおこなわれるペブルビーチでは、同時にイギリスの「グッドウッド フェスティバルオブ スピード」で発表されたプレイステーションとのコラボにより開発されたヴァーチャルデザインコンセプト「DP-100 ビジョン グランツーリス」の北米初お披露目も実施される。

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Aston Martin V12 Vantage S Roadter|アストンマーティン V12 ヴァンテージ S ロードスター
ボディサイズ|全長 4,385 × 全幅 1,865 × 全高 1,260 mm
トレッド 前/後|1,570 / 1,575 mm
ホイールベース|2,600 mm
重量|1,745 kg
エンジン|5,935 cc V型12気筒 DOHC
圧縮比|11.1
最高出力| 421 kW(573 ps)/ 6,750 rpm
最大トルク|620 Nm/ 5,750 rpm
トランスミッション|7段 Sportshift III
駆動方式|FR
サスペンション 前|ダブルウィッシュボーン
サスペンション 後|ダブルウィッシュボーン
タイヤ 前/後|255/35R19 / 295/30R19
ブレーキ 前|φ398mm ベンチレーテッド カーボンセラミック マトリックス ディスク
ブレーキ 後|φ360mm ベンチレーテッド カーボンセラミック マトリックス ディスク
0-100km/h加速|4.1 秒
最高速度|323 km/h
トランク容量|144リットル
燃費(欧州値)|14.7 ℓ/100km(およそ6.8km/ℓ)
CO2排出量|343 g/km

           
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