ツラくて気持ちいい、アマネム滞在記。(編集大魔王・祐真朋樹)| AMANEMU

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AMANEMU|アマネム

ツラくて気持ちいい、アマネム滞在記。(編集大魔王・祐真朋樹)

編集大魔王・祐真朋樹が、三重県・伊勢志摩にあるアマネムの〈パーソナル ウェルネス イマジネーションプログラム〉を初トライ!

TEXT by SUKEZANE Tomoki

ここ1ヶ月ばかり、僕は咀嚼に大変気を遣っている。咀嚼、つまり食物を噛むという行為に、僕はこれまでほとんど気を遣っていなかった。でも今は、何かを口に入れたら、噛みながら頭の中で噛んだ数をカウントしている。よく、撮影の合間などに「最低でも30回は噛んだ方がいいよ」とか「常に50回は噛まないとね」という話題になるが、言ってるわりにはせいぜいその場で試しにやってみるにとどまり、毎日の習慣として実行に移したことはなかった。

そんな僕が、昨年、アマネムの〈パーソナル ウェルネス イマージョンプログラム〉にトライした。スケジュールは12月7日~9日の2泊3日。本当は、最低でも3泊4日は必要とのことだが、どうしてもそのスケジュールが取れず、2泊3日の短縮突撃版であった。アマネムに赴く数日前にはメールで問診リストが届いた。それに答えると、僕の場合、〈デトックス〉コースが適しているということになった。その時期の僕は、身体状況にいくつか気になる点があった。

まず、夜、就寝しても4時間ほどで目覚めてしまうこと。そして左肩に慢性の凝りがあること。あと2キロくらい、体重を軽くしたいこと…。日頃、運動不足や暴飲暴食などで不摂生な毎日を送っているので、いい機会だからこの際一気に体調をアップさせてしまおうと思った。

もちろん最低3泊4日を2泊3日に短縮してのトライアル。そんな期待はそもそも間違っていることは承知の上なのだが、元来、僕は短期集中型。と言えば聞こえがいいが、要は一夜漬けで強行突破を狙うタイプ。ということで、今回も僕のチャレンジャー精神がうずいた。

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■1日目

さて、プログラムの初日であるが、前日まで淡路島で撮影をしていたので、まずは新神戸から名古屋まで新幹線で移動。名古屋から近鉄線に乗り換えて鵜方へ。駅にはアマネムからリムジンのお迎えが待っていて、スムーズにホテルへ到着。早々にカロリーカットされたマクロビオティックのランチを体験することに。

正直、「これだけ?」という物足りなさにショックを覚えたが、すぐに気を取り直し、「そうそう、これ! これだよね! 健康万歳! 痛風吹っ飛べ!」と自らを叱咤激励。

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書き忘れたが、僕は長年、痛風の気があって、しばしば足の甲が痛む。昼食を採っても腹ぺこ状態はあまり変わらなかったが、何とかひもじさに苛まれずに済んだのは、アマネムのラグジュアリーな環境に助けられたからだと思う。減量のため、ハングリーさに耐え抜くボクサーと違って、アマネムにはゆったりとした温泉プールや手入れの行き届いた庭、そして夕日が沈む間際の絶景や快適なベッドがあった。それらのおかげで、僕は空腹感を忘れることができたのである。

部屋には昆布チップや黒豆、クコの実などのドライフーズが用意されていて、一応それは適量であれば摂取可能。が、僕は適量をはるかに超えて食べてしまった。だって美味しかったから。特に昆布チップの美味しさは格別で、初日に2日分を食べきってしまった。もう、最初から僕はダメダメであった。

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初日の夕方には、ジムで〈ドローイン〉を習い、その後、ウォーキング。〈ドローイン〉とは、いわゆる呼吸法のひとつで、腹を引っ込めながら大きく呼吸をする。日頃使わない腹筋を使うので、ウエストをすっきりさせるダイエット法だそうだ。道具要らずでどこででも簡単にできるのがありがたい。必要なのは「やる気」だけだ。

これをウォーキングなどの前にしておくと、脂肪を燃焼させる効果が高まるとのこと。確かに、姿勢を正してお腹をへこまし、お腹と背中がくっつくイメージでいると、ただ座っているだけでもウエスト周りが刺激される。いいことを教えてもらった。

ウォーキングは、両肘を曲げて、上腕二頭筋を後方に、肘パンチをする勢いで上げる。すると、肩甲骨の間が刺激されるので、それによって身体全体の血流が良くなり、脂肪の燃焼効率が高まるのだそうだ。僕の実感としても、〈ドローイン〉から〈ウォーキング〉に入ることによって、身体に付いている無駄な脂肪が慌てている(?)ような感じがしたものだ。

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ウォーキングの後は夕食。この時既に、僕は腹ぺこである。レストランでは、マクロビオティックの理論を講義してもらいながら、食事。これでもかと思うくらい、たくさん噛んでゆっくり食べた。ゆっくり噛むということは、食物がかみ砕かれてたっぷりの唾液と共に体内に入るということ。当然消化が良くなるので身体にいいし、満腹中枢への「お腹いっぱい」信号も早く出るから、食べる量も減ってダイエット効果もある。

わかっちゃいるけど実行できなかったそれまでの僕。毎朝、家族と朝食を食べているが、ある日「いつも最後に食卓に着いて最初に食べ終わってる。ちゃんと噛んでないんじゃないの?!」と彼女に言われてハッとした。自分では「30回噛む」を目標にしていたのだが、噛むこと自体で頭がいっぱいで、いつのまにか「猛スピードで30回噛む」を繰り返していたのだ。これでは十分な唾液は出ない。「ゆっくり」「たくさん」噛むことを習慣にしていかないと意味はないのだ。

アマネムのシェフが腕を振るったディナーは、諸々制限された食事とは思えないほど素晴らしい品々であった。美味しい料理を味わいながら、「身土不二」「一物全体」「陰陽調和」「五行の相関図」などの話が、自分の体調不良に響くヒントとして、素直に頭と心に入ってきた。

人間の身体は食べたものでできている。だから、口に入れるものは十分考えて、自分の体調を整えるものにしなければならない。それはすこぶる当たり前なことではあるが、今回の講義を受けて、どんな食物が身体にどんな影響を及ぼすのか、その一端を知ることができた。これからも勉強を続けて、心身共に健やかな中高年になりたいものである。

ディナーの後に導かれたのは、中庭にある大きな温泉水のプール、サーマル・スプリング。最適な温度のお湯に浸かりながら、満天の星空を眺めた。この世のものとは思えない贅沢なひととき。お湯から出ると肌寒いのだが、浸かっているとポカポカ。ポカポカとヒンヤリを繰り返していると、そのうちお湯から出てもポカポカのままになってくる。最高のリラックス気分。

満足いくまでサーマル・スプリングを楽しんだ後は、広々としたロッカールームに戻り、シャワーを浴びて、その横にあるスチームサウナとドライサウナを交互に試す。サウナ好きにはたまらない環境だ。散々汗を流した後は部屋へ戻り、10時に就寝。健康的、を絵に描いたような1日が終わった。

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ABOUT
SUKEZANE Tomoki

1965年京都市生まれ。(株)マガジンハウスのPOPEYE編集部でファッションエディターとしてのキャリアをスタート。現在は『UOMO』『GQ JAPAN』『Casa BRUTUS』『MEN’S NON-NO』『ENGINE』等のファッションページのディレクションのほか、著名アーティストや文化人の広告のスタイリング等を手掛けている。パリとミラノのコレクション観覧歴はかれこれ25年以上。   Born in 1965 in Kyoto, Japan. He started his career as a fashion editor at POPEYE magazine of Magazine House. Currently, he is working on various magazines such as UOMO(SHUEISHA), GQ(Conde Nast Japan),Casa BRUTUS (Magazine House), MEN’S NON NO (SHUEISHA), ENGINE(SHINCHOSHA)and he is setting styling people such as artists and […]