Watches & Wonders 2021新作。ハイコンプリケーションの新表現「レベルソ・トリビュート・ノナンティエム」｜JAEGER-LECOULTRE

JAEGER-LECOULTRE｜ジャガー・ルクルト

20世紀のクラシックデザインと複雑機構を融合させた新作が数量限定190本でリリース

レベルソ誕生90周年を迎える2021年、複数のコンプリケーションを組み合わせ、新たな外観を備えた「レベルソ・トリビュート・ノナンティエム」が数量限定190本でリリースされた。表面のエレガントなデザインと、裏面から姿を覗かせるドラマティックな複雑機構で、これまでのレベルソとは異なる魅力を放つモデルだ。

Text by OZAKI Sayaka｜Edit by TSUCHIDA Takashi

クラシカルなデザインと、ドラマティックな複雑機構で新たな印象を演出

ジャガー・ルクルトは、90年前、ポロの試合中に時計のガラスに傷をつけたくない選手たちのためにレベルソを製作した。その反転ケースと特徴的なアールデコ調のラインは瞬く間に幅広い層の支持を集め、カラフルなバリエーションのレベルソを展開してきたが、最初の60年間は複雑機構を採用せず、単に時刻を表示するためのウオッチだった。

このレベルソの誕生から60年後の1991年、ジャガー・ルクルトは、パワーリザーブと日付表示のコンプリケーションを搭載し、サファイアクリスタル製ケースバック越しに内部の貴重な機構を鑑賞できる初のモデル「レベルソ・ソワサンティエム」を発表。レベルソのケースとムーブメントはコンプリケーション用に設計されたものではなかったが、優れた時計製造による機構を楽しむという可能性を最大限に発揮する存在となった。そして、レベルソ誕生90年周年を迎える2021年、ジャガー・ルクルトはこの物語の最も新しいエピソードとして、複数のコンプリケーションを組み合わせ、新たな外観を備えた「レベルソ・トリビュート・ノナンティエム」を発表した。

Watches & Wonders 2021新作。ハイコンプリケーションの新表現「レベルソ・トリビュート・ノナンティエム」｜JAEGER-LECOULTRE

ケースは、シグネチャーのゴドロン装飾を施した18Kピンクゴールド製。表側は、シルバーのサンレイブラッシュ仕上げのダイアルにゴールドのドーフィン針と植字インデックスが配され、洗練さとエレガンスを醸し出している。6時位置にスモールセコンドカウンターのムーンフェイズ表示と、12時位置に大型の日付表示が配され、ダイアルとケースの長方形を反映したピンクゴールドの飾り縁で取り囲まれている。

そしてケースを裏返すと、複数のコンプリケーションを組み合わせたサプライズが姿を見せる。裏側に隠されたドラマティックで魅惑的なそのデザインは、これまでのレベルソのものとはまったく異なるものだ。ケースバックは、8の字のように配置され、開口部の上端と下端が飾り縁で囲まれたサイズの異なるふたつの丸い開口部が特徴。上部の小さな開口部には、デジタルセミジャンピングアワーが表示される。レベルソに初めて採用されたこのコンプリケーションは、1930年代にジャガー・ルクルトが腕時計用に開発したデジタル表示を想起させる。

時表示の下の大きな開口部では、分が回転ディスクで表示されるが、これは、メティエ・ラール®工房で製作された鮮やかなラッカー仕上げの3/4プレートで部分的に隠されており、ブルーの夜空に輝く小さな金色の星が描かれている。中央の小さなサークルでは、ゴールドの太陽と月が地平線の上を通過し、夜と昼を示す。また、地平線の下の半円には、サンレイパターンの背景にJLロゴが取り付けられている。

ムーブメントは、ジャガー・ルクルトの技術者たちによって新たにノナンティエム用に開発された手巻きムーブメント、キャリバー826を搭載。230個の部品で構成されたこのキャリバーは、時計の両面で同時に時刻を表示でき、42時間のパワーリザーブを有する。この「レベルソ・トリビュート・ノナンティエム」は数量限定190本で生産され、ジャガー・ルクルトのブティックのみで取り扱われる。