デビュー3周年を迎えたスマートウォッチメーカー「VELDT（ヴェルト）」。スマートフォンにとらわれないようにするための、ウェアラブルなデバイスを作りたい―― それが開発のきっかけでしたと、同社のCEOを務める野々上仁さんは言う。

「2000年ごろから会社を始めたかったのですが、テクノロジーが追いついていませんでした。やがてスマートフォン全盛となり、時代が来たと感じたんです」
以前はインターネットを普及させる側の仕事に就いていた野々上さん。しかしネットが広がるにつれ、スマホの“ながら歩き”による事故など、さまざまな支障が目立つようになってきた。

「ですのでヴェルトを立ち上げる時に、“画面を見ない生活を取り戻そう”というコンセプトを徹底しました。この先腕時計以外の製品のリリースも視野に入れていますが、そのコンセプトはブレないようにします」

来年の3月には、スイスで開かれる時計展示会「バーゼルワールド」にて、新作の発表も考えている。

「私たちがデジタルの利便性を享受する一方、それによって失われていること、というのは結構多いんです。メールが来ているんじゃないか、といつも気にしていたり。デジタルが時間を奪うものではなく、逆に自分の時間を生むようなポジティブなスパイラルを、ヴェルトが作り出せればと思っています」

ライダーズジャケット13万5000 円（トッド スナイダー × ジェームス グロース）、ニット2万5000円、パンツ3万3000円（ともにトッド スナイダー）、靴7万3000円（トッド スナイダー × グレンソン）

「スイムスーツ デパートメント」という輸入雑貨店及び卸業を営む郷古隆洋さん。独自の視点でセレクトされた味わいのある食器やオブジェを、雑誌などで目にしたことがある人も多いかもしれない。

「ユナイテッドアローズに勤めていた時に、雑誌などでインテリアに興味を持つようになり、魅力に目覚めました。日本でもここ4、5年、インテリアへの関心が高まってきている気がします。ギフトの選択肢に、家具や雑貨が入るようになってきたというか」

決して広くはない日本の居住環境において、インテリアに注目が集まる現状はすなわち、ライフスタイルへの美意識の高まりを象徴しているのかも知れない。また郷古さんの店には、世界各国から集められた一点モノのヴィンテージ家具や雑貨も多い。訪れる客は
インテリアにこだわりのある方が多そうだが……。

「店舗はアポイント制になっていますが、人がいない時もあり、『連絡してくださいね』というほどの意味です。気が引けるかもしれませんが、どうぞ気軽に。でも、アポイントをとって来ていただくお客様は、インテリアに深く興味を持たれている方が多いですね」

郷古さんのショールームに並ぶのは、いずれも温かみのある、心が和むようなモノばかり。インテリアに詳しくなくともその空気はきっと伝わるはず。ぜひアポイントをとって、その世界観に触れてみてほしい。

コート8万円、シャツ2万4000円、ネクタイ1万3000円、パンツ2万4000円（すべてトッド スナイダー）、靴4万6000円（トッドスナイダー × サンダース）

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Jeff Laub｜ジェフ・ラウ
米ニューヨーク生まれ。ニューヨーク大学在学中、母親の経営していたサロンでアルバイトをしたことがきっかけとなり、将来の夢を弁護士から理髪師に変更。「床屋の良いところとは何か」を追求し、バースペースを設けた「ブラインド バーバー」を、2013年に開業した。

Todd Snyder｜トッド・スナイダー
米アイオワ州生まれ。ポロ ラルフローレンのデザイナー、ギャップのディレクター、J. クルーのシニア・バイスプレジデントなど、メンズファッションにおける要職を歴任。2011年に自身のブランドをスタート。2014 年3 月、世界初の旗艦店を東京にオープンした。