Jan Kusmirek(ヤン・クズミレク)×吉川千明(よしかわちあき)対談|本当の意味での“オーガニック”とは?

Jan Kusmirek(ヤン・クズミレク)×吉川千明(よしかわちあき)対談|本当の意味での“オーガニック”とは?

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OSCIEM|オシエム
ヤン・クズミレク×吉川千明対談

本当の意味での“オーガニック”とは?

フレグラントアース社の創始者であるヤン・クズミレクさんは、薬草療法士、アロマセラピスト、調香師の肩書きをもち、園芸学、薬草学、ホリスティック医学、自然療法学、栄養学などの学位も有す多才な人物だ。英国のオーガニック認定機関であるソイルアソシエイションの初期メンバーとしても活躍、文字どおり芳香業界の第一人者である。今回、美容家である吉川千明さんとの対談が実現。「オーガニックコスメ」に精通するふたりが、日本の「オーガニック」の現状、そしてヤンさんが開発したエイジングスキンケア「オシエム」の魅力について語ってくれた。

文=オウプナーズ
写真=鈴木健太

「オーガニック」と「ナチュラル」のちがい

吉川 「ビューティーワールド ジャパン」(※注1)に訪れて、日本の美容業界にいくつかの疑問をもたれたと聞きました。それはどのようなことですか?

ヤン 日本に来るたびに「オーガニック」についての質問を受けるのです。まるで「オーガニック」が、突然ファッションアイコンのようになってしまった、流行語になってしまったかのような印象でした。今回「ビューティーワールド」に行って気づいたことは、小規模な会社が「オーガニック」というアイデアをあたかも非常に印象的な、非常に重要なものであるかのようにプロモーションしているということです。その速度が加速しているような気がしました。また、「オーガニック」という言葉が「ナチュラル」と同義語のように使用されていると感じました。出展者や関係者の方々と話をしていると、ほとんどのひとが「オーガニック」というのはイコール「ナチュラル」であると言うのです。けれど、厳密にはそうではありません。英語を母国語としているわれわれと、そうでない方とで「ナチュラル」という言葉のとらえ方もちがうと感じています。

吉川 そうですね。私の理解では、オーガニック化粧品というのは、土作りからはじまって有機でつくられた「植物」をベースにしているものはもちろん、自然界から採取したものを利用するわけですが、日本のひとたちは「オーガニック化粧品」や「オーガニック栽培」について、じつは良く分かっていないのが現状なのだと思います。ヨーロッパのひとたちは自分たちの国や歴史、自分たちが壊してきた環境の重要性を、庭仕事をしながら語ったりすることが日常ですが、悲しいことに、日本という国は「オーガニックにはどういう意味があるのだろう」などと一般レベルで語られることがほとんどありません。

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美容家の吉川千明さん

そして、私たち日本人はとても流行りに敏感なので、「オーガニック」がビジネスになると思っているのですね。おそらく、たくさんの質問を受けるのは、オーガニックについての知識はないけれどオーガニックをビジネスにしたいと考えているひとたちが、ヤンさんに聞いたらすぐに答えが分かると思ったためだと思います。私は化粧品の知識から逆に有機栽培をすることにはどんな意味があるのだろうかと考えはじめました。今日は、ヤンさんの意味する「ナチュラル」と「オーガニック」について、詳しく教えてください。

(※注1) エステ、ネイル、美容機器、ヘア、癒し、医療美容にかんするすべての製品、サービス、情報、技術が国内外から一堂に集う日本最大のビューティ国際見本市。2010年は5月17日~19日に開催された。