TOKYO PREMIUM BAKERIES|第15回 天然酵母パン&カフェ ナチュラル・プクゥー
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2015年4月16日

TOKYO PREMIUM BAKERIES|第15回 天然酵母パン&カフェ ナチュラル・プクゥー

第15回 Natural Puquu|天然酵母パン&カフェ ナチュラル・プクゥー

生地に卵、牛乳、添加物を使わず、「あこ天然酵母」 で焼き上げる健康パン

東京でほんとうに「上質でおいしいパン」を提供しているパン屋さんを紹介する連載第15回は、東急世田谷線・上町駅からほど近い世田谷通り沿いの天然酵母パン&カフェ『ナチュラル・プクゥー』。「あこ天然酵母」を使いふっくらと焼かれたパンは、どれもやさしい顔つきでした。

取材・文=戸川フユキ写真=高田みづほ

おいしくて、からだも心もよろこぶパンを地域の人びとに

東急世田谷線・上町駅の近く世田谷通り沿いの洋館ふうの建物が『ナチュラル・プクゥー』。「あこ天然酵母」に魅せられた佐藤さんご夫妻の店だ。その健康志向は、パン生地に卵や牛乳、添加物をいっさい使わない徹底ぶり。アレルギーをもつ子どもも安心して食べられて、毎日食べても食べ飽きない、小麦の味が濃いパンだ。

もともとは奥さまの由美さんがパン教室に通い、趣味でパンを焼きはじめたそうだが、「あこ天然酵母」と出合って以来そのおいしさにすっかり魅せられた由美さんは、酵母の製造元まで見学に行き、ついには「あこ庵」でパン職人の修行をすることに。物静かなお姿からはちょっと想像がつかないが、なかなかのガッツの持ち主だ。

聞けばご夫妻はおふたりとも商家の出身で、地元でのお店のオープンは、ごく自然な流れだったようだ。実家の家業を営んでいたご主人の泰夫さんも、現在では『ナチュラル・プクゥー』の販売を全面的に受けもち、由美さんが2階のカフェを担当、製造スタッフが3人と万全の体制だ。

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厳選された米と小麦からつくられる「あこ天然酵母」は、雑味がなく、ふっくらとしたやわらかいパンが焼けるのが特長。しかし小麦の特長がダイレクトにパンに出てしまうため、上質な小麦粉を使う必要がある。現在『ナチュラル・プクゥー』では10種類の粉を使い分け、小麦は外麦の一等粉を、ライ麦と全粒粉は農家から直接仕入れた国産のものを自家製粉して使用している。

記事トップ写真の「ピール」は、食パン生地に国産のオレンジピールを巻き込み、まわりをさらにデニッシュ生地で包み込んで焼いたもの。デニッシュ生地のさくさく感と食パン生地のもちもち感に、オレンジピールの甘苦さがうれしい一品。またときには持病をもつお客さまからのオーダーを受けて、全粒粉の比率を高めた食パンや、塩分を極力おさえたフランスパンなどを焼くこともあるそうだ。

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2階のカフェでは、1階で買い求めたパンを食べられるほか、本日のスープにパン、サラダ、デザート、飲物がつく「スープランチ」など、オリジナルメニューも楽しめる。ゆったりとしたスペースで、のんびりと静かな時間を過ごせそうだ。

店名の『ナチュラル・プクゥー』は、パンが「ぷくぅーっ」と膨らむときの様子から名付けられた。「健康志向なだけでなく、小麦の味が濃いおいしいパンを、良心的な価格で提供したいんです」と佐藤さん。

店内のボードに掲げられた「Love(愛),Thank’s(感謝),Service(奉仕)」の願いがこめられた『ナチュラル・プクゥー』のパンは、今日も「ぷくぅーっ」と膨らんで、訪れるひとに小さな幸せを届けている。

Natural Puquu
天然酵母パン&カフェ『ナチュラル・プクゥー』

東京都世田谷区世田谷2-4-2
Tel. 03-3428-0141
10:00~18:00(2F カフェ 10:00~17:00)
月・火休み
(東急世田谷線、上町駅下車徒歩1分)

           
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