TOKYO PREMIUM BAKERIES|第14回 ブーランジェリー スドウ

TOKYO PREMIUM BAKERIES|第14回 ブーランジェリー スドウ

カラダもよろこぶ、東京の自然派素材パン屋

第14回 Boulangerie Sudo|ブーランジェリー スドウ

見て幸せ、食べて幸せのパンとお菓子。大切にしているのは、その 「口どけ」

東京でほんとうに「上質でおいしいパン」を提供しているパン屋さんを紹介する連載第14回は、三軒茶屋と下高井戸をつなぐ東急世田谷線・松陰神社前の駅前に昨年10月にオープンした『ブーランジェリー スドウ』。数々のコンクールで受賞経験をもつ実力派シェフのお店です。

取材・文=戸川フユキ写真=高田みづほ

たまに食べておいしいものではなく、いつ食べてもちゃんとおいしいものを

東急世田谷線・松陰神社前駅の目の前、電車内からもよく見える『ブーランジェリー スドウ』。タイユバン ロブション、ペルティエ、マリアージュ ドゥ ファリーヌなど、都内の名店でシェフをつとめ、数々のコンクールでの受賞歴をもつ須藤秀男シェフが、元同僚のやはりパン職人の奥さま、枝里子さんと一緒にオープンした店だ。

それにしても“天職”に巡り合えた人は、なんと幸せそうに笑うのだろう。「おいしいものをつくって、それをお客さんに食べてもらい、食を通して少しでも幸せを届けたい」という思いでいっぱいの須藤シェフは、インタビューのあいだじゅう始終笑顔。お店全体が、ポジティブなオーラに包まれている。

327_02_327
327_04_327

須藤シェフは手料理の得意なお母さまの影響もあり、料理をすることが身近な環境で育った。小学生のときにはすでにひとりでお菓子をつくっていたそうで、「おいしいものを食べることは、なんて幸せなんだ!」と幼いながらに感じて、ごく自然に「食」の道へと進んだ。そして公私ともにパートナーとなる枝里子さんと出合い、ふたりであたためてきた理想をかたちにする自分たちの店をついに構えたのだ。

須藤シェフがパンやお菓子をつくるうえでの一番のこだわりは、“口どけ”だ。パンでもお菓子でも、いかになめらかな“口どけ”になるか、粉や材料の配合、くわえる水の分量、その日の気候までをつねに配慮する。「パンはたんなる配合ではなく五感を使ってつくるもの。そこが面白くて難しいところなんです」と須藤シェフ。

店の看板商品ともいえる「世田谷山食パン」は、自家製天然酵母のホップ種を使った大人気の一品。通常のパンよりも水分が非常に多い生地で、その香りとなめらかな口どけが自慢だ。トーストすると皮がさっくりとして、香ばしさが一段と引き立つ。また、これでもかと黒ゴマがトッピングされている「薄皮黒ゴマあんぱん」は、皮にもあんにも黒ゴマペーストが入った黒いあんぱん。ゴマを愛してやまないシェフの自信作だ。頬張ると香ばしい黒ごまの香りが口中に広がり、緑茶にも合いそうな、なんともほっとする味だ。

327_06_327
327_08_327

パティシエ出身の須藤シェフは、これからお菓子にも力を入れていきたいと熱く語る。なかでもプリン、ロールケーキ、ショートケーキは子どものころからの「三大スイーツ」で、すでに頭のなかにはつくりたいオリジナルのレシピができているそう。現在はこだわりの「須藤プリン」やコンフィチュール、焼き菓子などが店にならんでいるが、ゆくゆくは様々なお菓子がショウケースを賑わすことだろう。

「大事な人にもプレゼントできる、ちゃんとしたパンとお菓子をつくります」。経験に裏打ちされた須藤シェフの言葉は、自信に満ちてあたたかい。

ならんだパンの説明書きを読みながら、その味を想像して思わずわくわくしてしまう──『ブーランジェリー スドウ』はそんな魅力的な一軒である。

"<br

Boulangerie Sudo
『ブーランジェリー・スドウ』
東京都世田谷区世田谷4-3-14
Tel. 03-5426-0175
営業時間|9:00~19:00
日・月休み
(東急世田谷線、松陰神社駅前)
http://d.hatena.ne.jp/Boulangerie-Sudo/