Chapter 2 リシャール・ミルの時計づくり

Chapter 2 リシャール・ミルの時計づくり

WATCH&JEWELRY FEATURES

Chapter 2 リシャール・ミルの時計づくり
限りない発想力と技術の極み

腕時計界のF1を目指すリシャール・ミルの、ムーブメントや素材へのこだわりが凝縮されたラインナップを紹介。コストに捉われることなく、つねに高い目標を掲げてきたものづくりの姿勢がここに垣間見られる。

文=廣田雅将

私の時計にコストはない

リシャール・ミルの時計にはすべて、時計師でもなく、デザイナーでもない、“コンセプター”だからこそ持ち得る斬新なアイディアが発揮されている。「私の時計にコストはない」と、リシャールは製作への情熱を語る。その非凡な才能から生まれた名作時計の数々を集めた。

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RM002 V2
RM001に世界初のトルクインジケーターを加えたモデル。
4時と5時位置の間には、独自のインジケーターが備わる。
これは巻き上げ、時間調整、ニュートラルのポジションを
表示するもの。地板にカーボンナノファイバーを
世界初採用した。
手巻きトゥールビヨン。パワーリザーブ約70時間。
チタンケース。ケース径45.00mm×38.90mm×11.85mm。
5気圧防水。巻き上げヒゲ。フリースプラング。
価格2730万円。

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RM003 V2
RM002にデュアルタイム機構を加えたモデル。3時位置に
見えるのがデュアルタイムで、9時位置のプッシュボタンを
押して調整する。なおトゥールビヨンのキャリッジは、
セラミック製の穴石で支えられる。これは摩耗しにくいうえ、
割れにくい特徴を持つ。
手巻きトゥールビヨン。パワーリザーブ約70時間。
チタンケース。ケース径48.00mm×39.30mm×13.84mm。
5気圧防水。巻き上げヒゲ。フリースプラング。
価格3150万円。

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RM004 V2
2本の針で時間を計測できるスプリットセコンド・
クロノグラフを搭載。
RM002同様、トルクインジケーターを持つ。
最新の技術により、通常のスプリットセコンドに対して
消費するトルクは50%におさえられている。
地板はカーボンナノファイバー製。
手巻きスプリット・セコンドクロノグラフ。
パワーリザーブ約50時間。18Kピンクゴールドケース。
ケース径45.00mm×39.00mm×15.05mm。
5気圧防水。巻き上げヒゲ。フリースプラング。
価格1890万円。

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RM007
リシャール・ミル初のユニセックスモデル。
PVD加工されたチタン製の地板と受け板(ブリッジ)を
持つほか、約100個のゴールド製ベアリングを封じ込めた
特製のローターを備える。
特別オーダーで、各種ダイヤモンドのセッティングが可能。
自動巻き。パワーリザーブ約38時間。
18Kホワイトゴールドケース×ダイヤモンド。
ケース径45.00mm×31.00mm×10.9mm。
5気圧防水。
価格997万5000円。

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RM008 V2
RM004をトゥールビヨン化したモデル。
リシャール・ミルのトゥールビヨンは、
通常の時計より香箱の回転を約2割はやめている。
そのため輪列のトルクロスが小さくなり、
複雑機構を搭載しても精度が落ちにくい。
手巻きスプリットセコンド・クロノグラフ・トゥールビヨン。
パワーリザーブ約70時間。18Kピンクゴールドケース。
ケース径48.00mm×39.00mm×15.05mm。
5気圧防水。巻き上げヒゲ。フリースプラング。
価格6195万円。

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RM009
チタンなど新素材を好んで多様するという点も
リシャール・ミルの特徴だ。
この腕時計ではケースに新素材アルシックを採用。
人工衛星にも使われるアルシックは、
チタンの約60%という軽さで、地板も軽量化のため肉抜きが
施されている。世界でもっとも軽いトゥールビヨン。
手巻き。パワーリザーブ約48時間。
アルシックケース。ケース径45.00mm×37.8mm×12.65mm。
5気圧防水。
価格3990万円。生産終了。

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RM010
シンプルな3針モデル。PVD加工されたチタン製の
地板と受け板(ブリッジ)を持つほか、
持ち主のライフスタイルにあわせて巻き上げ効率を変えられる、
可変慣性モーメントローターを持つ。
ほかのモデル同様、大ぶりだが裏蓋が湾曲した
ケースにより装着感に優れている。
自動巻き。パワーリザーブ約55時間。
18Kピンクゴールドケース。
ケース径48.00mm×39.30mm×13.84mm。
5気圧防水。
価格546万円。

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RM011 FELIPE MASSA
クロノグラフとラージデイト付き年次カレンダーを
あわせ持った、実用性の高いモデル。
カレンダーは1年に一度の調整で済む。
ケースの造形もほかのモデルと比べてマッシブになっており、
ベゼルにも強めのサテン仕上げが施される。
ミル氏いわく「野獣」とのこと。
自動巻きクロノグラフ。パワーリザーブ約55時間。
チタンケース。ケース径50.00mm×40.00mm×16.15mm。
5気圧防水。
価格840万円。

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RM012
「建築」というテーマから生まれたトゥールビヨンは、
ムーブメントの地板と受け板を完全に取りのぞき、
そのかわりにチューブ状のフレームだけで
ムーブメントを支えている。
組み立てる際の許容誤差も0.001mmという技術はもちろん、
この大胆なアイディアは、リシャール・ミルならでは。
手巻き。パワーリザーブ約42時間。
プラチナケース。ケース径48.00mm×39.30mm×13.84mm。
5気圧防水。
価格5250万円。

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RM014 V2 ペリーニ・ナヴィカップ
ヨットビルダーであるペリーニ・ナヴィとの
コラボレーションモデル。
ヨットからインスピレーションを受けた意匠を持つ。
2時と4時の間に置かれるのが
ゼンマイのトルクインジケーター。
実用上の上限は53dニュートンミリメーターである。
手巻きトゥールビヨン。パワーリザーブ約70時間。
プラチナケース。ケース径45.00mm×38.90mm×11.85mm。
5気圧防水。巻き上げヒゲ。フリースプラング。
価格3465万円。

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RM015 V2 ペリーニ・ナヴィカップ
RM014にデュアルタイム機構を加えたモデル。
リシャール・ミルのトゥールビヨンは、
香箱と2番車にインボリュート歯車を採用。
両者をもっとも効率のよい角度でかみ合わせることで
優れた伝達効率を持つ。
手巻きトゥールビヨン。パワーリザーブ約70時間。
プラチナケース。ケース径48.00mm×39.30mm×13.84mm。
5気圧防水。巻き上げヒゲ。フリースプラング。
価格3885万円。

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RM016
リシャール・ミル初の2針モデル。
時計を薄型化するため、裏蓋のサファイアクリスタルを
薄く抜いて、ローターを収めている。
一見シンプルなケースの製造にはのべ202種の工程を必要とする。
またムーブメントはラバーで固定され、高い耐衝撃性能を備える。
自動巻き。パワーリザーブ約55時間。
18Kピンクゴールドケース。
ケース径49.80mm×38.00mm×8.25mm。
5気圧防水。
価格577万5000円。