中田英寿が繋ぐ、ジョンロブと「祇園ない藤」の職人の出会い(3)|JOHN LOBB
FASHION / MEN
2015年5月26日

中田英寿が繋ぐ、ジョンロブと「祇園ない藤」の職人の出会い(3)|JOHN LOBB

JOHN LOBB|ジョンロブ

中田英寿が繋ぐ、ジョンロブ マスターラストメーカーが出会う日本の伝統

中田英寿さんと「祇園ない藤」主人が語り合う(3)

世界で最高の靴をつくるジョンロブの職人と、日本最高の草履(ぞうり)をつくる「祇園ない藤」の内藤誠治さんを、僕が仲介することで、なにかあたらしい出会いになれば ── 日本の47都道府県をめぐる旅を通じて、日本には世界に誇れる技術や文化があることを再発見した中田英寿さんならではの思いが実現したのが今回の京都訪問だ。

中田英寿が繋ぐ、ジョンロブと「祇園ない藤」の職人の出会い(2)

Photographs by HOZUMI HitomiText by KAJII Makoto (OPENERS)

日本の文化を取り入れる気持ち

中田さんがフランソワの足の印象をたずねると、「フランソワさんには、ようこそ京都に来ていただきました。中田さんにもありがとうございます。ジョンロブの靴の美しさや精巧さには憧れがあったので、お目にかかれて光栄でした。フランソワさんの足は、外反母趾で痛みをもっていられますが、全体的に元気な足、生命力のある足だなという印象です」と内藤さん。

ない藤は、この一年ほどで外国人のお客が増えたそう。

「草履を履いてかかとを余して出すのは、私たちの暮らしの習慣なので、畳での正座とおなじようなものですが、10年前にうちに来られた外国人さんは皆ダメでした。でも今は、10人中3~4人が、それでつくりますと言いますね。日本の文化を取り入れる気持ちが感じられます。足を測って、履いてみて、かっこいいねと言ってくれます」

「それと、京都を訪れる観光客の質も上がってきて、コンシェルジュなども、もう少しクリエイティブな質の高い日本のものを紹介したいという思いが出てきたんでしょうね」と内藤さんが言うと、中田さんも、「自分ももっと着物や草履などを使う機会を増やさないと」と答えた。

外から認められて動き出す

中田さんがこうして日本の伝統をさまざまなメディアで取り上げることについて内藤さんは、「とてもありがたいことで、勇気づけられます。こうして仕事をしていると、自分たちの良さというのはなかなかわからないものですが、外から違う視点が入ってくると、自分でも気づかされることがあります。仕事としてまたそこから動き出せるし、こういう仕事に興味がある人に良い形でつながっていければ後継者もできてくる。中田さんを通じて、こういう記事を読んで、興味をもっていただけるのがうれしいですね」と話す。

中田さんも、「日本は知れば知るほど奥深くて、日本人より外国人の方が興味をもってくれたり、発信していてとても面白い。でも、そのぶん自分が勉強しないと……。今日のような出会いは必ず次につながっていくので、多くの人に伝統や文化に関心をもってほしいですね」と語った。

中田英寿が繋ぐ、ジョンロブと「祇園ない藤」の職人の出会い(4)へつづく

祇園ない藤
京都市東山区祇園縄手四条下ル
Tel. 075-541-7110
営業時間|10:30~18:00
定休日|不定休
http://gion-naitou.com/

ジョン ロブ ジャパン
Tel. 03-6267-6010
http://www.johnlobb.com/jp

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